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デュナミス  作者: kou∞
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プロローグ No.3

館に戻る途中、ユウジが話し掛けてきた。



「お前、よく冷静でいられるな



「ここで、感傷的になったり取り乱したりしても無駄だ。」



嘘だ。俺はサクラダの死が悲しくもなければ興味も無い



「成る程な。」



「お前も冷静だな」



「まぁ、アイツの事が怖かったしな。」



「そうか、、、」



「ユウコやヒメジは世界の終わりみたいな顔をしているぞ」



「だっだって同じ学校の人が死んだんだよ?」



「それはそうだが、悲しめば悲しむほど犯人を喜ばせるんだ」



「どういうこと?」



「犯人は殺人予告をしているのに、来てるかわからなかったはずのサクラダを殺しているんだ。これは挑戦状又は俺は快楽殺人者と示しているとしか思えない。」



「な、成る程。すごい推理力ね」


「いや、、、」



その続きは言えなかった、自分も同じ分類だとは言えなかった。



今は、、、な



「いや?なに?」



「いや、、、それほどでも。」



「またまた謙遜しちゃって」



「まぁとりあえず戻ろう。」



「そうだな。」



「まず、俺はこう思う。」



「どう?」



「パターンは3つ



パターン1。



快楽殺人。



これなら手強い。常に4人で行動しなければならいし、誰が犯人かも解りづらい



パターン2



計画殺人。



これはまだやりやすい



サクラダは見せつけでお前らの誰かを殺す。というのならば4人で行動することもない



パターン3



これが一番面倒くさいし危険。



金持ち共のバトルロワイヤル。



「おいおいパターン3の場合だが、、、俺の、、、」



「計画者はお前の叔父さんの確率が濃厚だな」



「パターン3でない事を祈る」



「確かにだ、サクラダを殺したという事は俺らにお前らも標的だといってるようなものだからな。」


「ユウコ、ヒメジどうした?」



「怖いよ。」



「それは仕方ない」



「いや、君たちが怖いんだよ」



「ん?」

「は?」



「なんでそんなに冷静に人が殺されるとか言えるの?」



「さらに、サクラダ君が死んだのに涙も流さないんですか?」



「違うよ。俺たちは、守らないといけないものがある。感傷的になったり冷静さを無くしたら、見える物も見えなくなって守る事が出来なくなる。な?ユウジ?」



「その通りだ。守りたいものは守る。」



「守りたいもの、、、」



「さて、部屋に戻ろう。」



「はい!」



どうなんだろうか



今の言葉。



俺の本当の言葉なのか?



どうなんだ。



きっとコイツの本音ではある



俺の本音なのか?



まぁいいか、、、



俺は焼死体という汚い飾り方。



やる気を無くした。



犯人を捕まえてこの物語に終止符を打とう。


「ご飯ですか?」



「はい。食堂に用意してあります。」



「皆さん、ご飯らしいですよ。」


「わかった。いこうか。」



「で、でも、なんかおかしかったです。」



「なにが?」



いや、声が機械音みたいな感じでして、、、



「そうか、、、まぁ取り敢えず行こうか。」



向かった。



犯人。どのパターンでも、ただ有無を言わず解き明かす。



早く帰りたい。



ただ、携帯も繋がらないこの状況下、雨も強くなった、ヘリはまだまだこないな



食堂。広い、、、



俺は食堂に入った時



ある画家の作品を思いだした。



俺が最も好きな作品。



愛する者を、愛すべき者を金で裏切る作品。



人間そのもの。



しかし、裏切られた本人はそれを知りながらも、許しているかのように、はたまた一切知らないかのように振る舞う。



レオナルド・ダヴィンチ。

最後の晩餐。



その光景。



キリストにはスズムラ。



近付くまで気づかなかった。



「死んでる。」



全ての人間が死んでた。



正に老若男女問わず。



生きているかのように、、、



「キャー!!」



女子二人の叫びで生き残りの全ての人間が来た。



「入らないでください。入った時点で犯人と見なします。」



一人食堂に入り、扉を閉め、写真をとる。



今まで見てきた作品の中で、俺が最も求めてた作品。



「美しい。」



小声だったが勝手にでてしまった。



結局殺害方法は飲み物に含まれていた毒。



だと思う。



殺し方は気に食わないがいいだろう



いろんな推測が飛び交う。



サクラダの焼死体は?



5W1Hを考えて行くにつれ



謎は深まる。



ユウジの叔父に話を聞くべきだな、、、



「やぁ。コウスケ君。」



「失礼します。」



「こんなことになってすまないね。」



「いえいえ。」



「なんでこんなことに、、、」



涙を流している。



ふっ。これが演技なら臭すぎる。


何も知らない被害者。だろう。



これは揺るがない。



「解決しますよ。僕が。」



「た、頼むよ。必ず犯人を、、、子供も殺してしまう最低な人間を捕まえてくれ。」



「頑張ります。」



ただ、完璧に計画犯罪の確率は無くなった。



警察がくれば捕まるだろう



誰かを殺すためじゃない



飾りつけに手が込みすぎている。


あらゆる証拠を残しているだろう。



というかまだ見たい。



この犯人の作品を。



哀しくも俺はそういう人間なのだ。



この館には冷蔵室が二つある。



やはり木の橋だったから万が一だそうだ。



男で全ての荷物を片方に移動させ。



飾られていた者を移動させた。



惜しくも感じたが腐敗したらまた面倒くさい。



犯人のめどは立たない。



全て終わり、部屋に10時に帰りついた。



携帯は相変わらず圏外。



ユウジの叔父は携帯は持っておらず、パソコンのインターネットでメールや電話をしていた。



電話線を切られそれさえも使えなくなった。



どうすべきなんだ。



なんなんだ。



なにか引っ掛かる



部屋に戻り、多少みんなと会話した。



流石に疲れて眠った。

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