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デュナミス  作者: kou∞
24/56

プロローグ No.2

「なぁコウスケ。」



「なんだ?」



「犯人、誰なんだろうな」



「わからんさ」



「だろうな」



「おい、ユウジ。」



「なんだ?」



「お前は俺の計画に協力してくれるか?」



「あぁ」



「助かる。」



「何をすればいい?」



「とりあえず、、、あっすいません。コイツが一緒に写真撮りたいって言ってるんですがいいですか?」



「あ?あぁ成る程。」



こんな感じで皆の顔写真を手に入れた。



食事を済ませ、部屋に戻り



俺とユウジは床に寝た。



起きるとユウジはベッドにいたが、、、



俺は、、、何故かヒメジさんの膝枕を堪能していた。



起きてから数時間経ち蝸島に着いた。



車に乗り向かった。




蝸島とは言ったものの、木の橋で本島につながった森と断崖絶壁の孤島だった。



館。それがふさわしいだろう。



はたまた城。でも通じそうだ。



洋風の外観。



中は高級ホテルみたいで立派。



なのに澱んだ空気。



「コウスケ。」



「なんだ?」



「サクラダの父親は先に来てたらしいが今さっき出ていって急用で帰るとメールが来たそうだ。」



「そうか。」



「だからサクラダは一人らしい。」



「そうか。」



「興味無しか、、、」



「仕方無いだろ?俺はアイツに何も出来やしない。」



「まぁそうだが、、、」



「パーティーまで時間あるんだろ?」



「というかパーティーは明日だ。」



「そうか、なら部屋に行こう。」


「早いな?」



「危険だ。」



「わかった」



俺と同じ匂いがする奴がいる。



しかも、そいつは俺達を人間として見てない。



獲物としても見てない。



物だ。ただの物。



並べ方を考えてる。



そんな気がする。



だからまた直ぐに部屋に行く。



またベッドが二つしかない



ダブルベッドを二つ用意する意味がわからない。



荷物を置き、俺は一人でユウジの叔父に会いに行った。



「こんにちは。初めまして。」



第一声



「初めまして」



「君がヤマモト君かい?」



「はい。」



「素晴らしい。」



「何がですか?」



「オーラがだよ。」



「ありがとうございます。」



意味わからないがな



「でもこんな話をしにきたワケじゃ無さそうだね。」



「はい。電話の内容を教えていただきたいのです。」



「あぁ。殺害予告だ。パーティーは殺戮のパーティーにかわるだろう。だけだったね」



物真似だろうか?



物真似する必要はあるだろうか?


「そうですか、、、何一つわかりませんね」



「そうだね、、、」



「じゃまた、わかったことがあったら、、、」



Prrrr



「あぁ私だが、、、何?橋が燃えてるだって?なら明後日ヘリで迎えに来てくれ。あぁまた」



犯人が仕掛けてきたらしいな



しかしながら素晴らしい。



落ちたら死。

残れば死。

捕まれば死。



そんな状況下にいるだなんて



考えれば考えるほど武者震いがする。



俺は誰も死なずして犯人を捕まえる気などさらさらない。



犯人によって飾られた作品。



心行くまで堪能してから、造った作者を見つけ出す。



あの3人に手を出せば別だが、、、



人は死ぬ時飾られる。



大概が棺桶だが、つまらない。

つまらなすぎる。



もっと、もっと俺を高揚させてくれ。



そして、お前を追い詰めてやる。


「皆さんというわけです。」



どよめきが起こった。



しかし、殺害予告の電話のことは内緒だ



皆を集めた時、サクラダがいた。


「コウスケ。」



「なんだ?」



「カルネアデスの板って知ってるか?」



「あぁ。船の沈没事故で板にしがみついて助かった男がこれ以上人がしがみつけば板がもたないということで後から来た人間を突飛ばし殺害したって話だろう?」



「そうだ。しかも、そいつは最終的に罪には問われなかった。」



「正当防衛ということだろ?」



「そうだ。ところでカルネアデスの板でお前が遭遇したらどうする?」



「俺は俺が助かるように考える」


「突飛ばすか。じゃ相手が恋人なら?」



「恋人がいないからわからんが俺は死について全くの恐怖がないからな俺が死ぬだろう。」



「ふっ。お前はやはり、、、」



そんなことを言って去って言った。




「何の話をしてたんだ?」



ユウジが後ろから声をかけてきた。



「ヨーロッパの昔話だよ。」



「お前が?」



「あぁ。」



「ちょっと来い。」



「あぁ。」



断崖絶壁の場所にきた。



「お前は誰なんだ?」



「ヤマモトコウスケだ。」



「でも、違う。」



「いや、違わない。」



コイツは頭が良いところがある。本当に。



「前からおかしいと思ってた。」


「だろうな」



「誰なんだ?」



「多重人格。ヤマモトコウスケの中で創られ、飼われているヤマモトコウスケ。」



「やっぱりか。お前はコウスケじゃないんだな」



「いやコウスケだ。」



「さっぱりわかんねぇ」



「簡単だ。コンピュータ。デスクトップをイメージしてくれ。それ自体にすべての記憶があり、ヤマモトコウスケが構成されている。」



「あぁ。そこは簡単だな」



「そこに、とあるショックで鍵のかかったフォルダが出来た。」



「それがお前か。」



「そうだ。そのフォルダを開くと、性格を変えるアプリと多くの記憶が保存されている。」



「成る程。」



「俺はそんな存在だ。」



「ならお前は昔の記憶も持ち合わせていると?」



「あぁそうだ」



「じゃコウスケなんだな」



「そういうことだ。性格と容量の違うな。」



「ヒメジは知ってるのか?」



「知ってる。」



「そうか。ならひた隠しにしてたんだな。」



「辛かったろう。」



「じゃ俺も隠してやる。」



「助かる。」



「じゃ戻ろう。」



「あぁ。」



「二人で何してたのよ?」



「探索だ。」



「そうなんだ。」



キノシタさんは何にも知らない。


知らなくていい



「キャーッ」



停電になった。



危ない。



「携帯!」



「だめだ圏外。」



「固定電話!」



「ここだ!」



「よし!」



「しかし、停電なら使えないんじゃないのか?」



「いや使える。通話だけは電話線から電気をもらっているからな」



「そうなのか。」



「あ、あそこ火事です!」




「ちっ。」



森が焼けていた。



「ここで叔父さんに電話を掛けておけ!」



「はい。」



「ユウジ。二人を頼む」



「あぁ。」



走って燃えてるところへ行った。


あり得ないほどの悪臭。



ハンカチで押さえてやっと息ができる。



そして、目の前には焼死体。



靴でわかった。



サクラダタカシ。



その遺体はタカシだった。



館に明かりが灯り、みんな来た。


「くるな!それ以上近付けば、拘束する。」



そうして、多くの写真をとった。


戻ればやはりサクラダはいなかった。



「サクラダが焼死体で見つかった。」



「えぇっ」



どよめき。



全く呆れた。



焼死体なんて美しくない。



愚の骨頂じゃないか。



「警察を呼びますか?」



「電話線が切られてる。」



「携帯は?」



「圏外。」



内心安堵した。



犯人は俺が見つけたい。



つまらない殺し方。



雨が降ってきた。



きっと犯人はここにいるだろう。


たった十名程度。



幼い子供抜いて。



「ともかく。戻りましょう。」



ぞろぞろと帰って行く。



吐いている人間もいるのに



一部の人間よ危機感が足りなくないか?



まるでこうなることを知ってたかのように、、、

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