モラトリアム No.5
オギ君の気持ちわかった気がする。
離れるといとおしさが益々増す。
カナシによって悲しさが増す。
もうダメだよ。
なんか脱力感が半端ない。
僕はアイツに人生ぶち壊され続けてる。
回想までもしたくないや。
ただただ思う。
アイツはいなくなればいい。
はずなのに全力でそう思えない。
僕は人を完全には恨めない怨めない妬むしか出来ない。
何故なのかわからない。
狂ってるのかも、、、
家に帰らなきゃ。
「ただいま。」
珍しく家族が誰一人いない。
都合いいや
失恋。
涙が溢れちゃうな
ははっ。
何気に生きてるなぁ
もう日が暮れてる。
うん。
僕は途方に暮れてる。
感情のぶつけ方がわからないってこの事だよ。
まぁ前よりマシじゃないか
イジメは無いし。
みんなとは普通になったし
いい傾向だよ
傷付くのも悪くないよ
うん。すっきりしたかな。
オギ君からメールがきた。
…発見報告ご苦労。
サクラダは見つけ次第、駿河問いにかけて罰を与えた。
呪いの手紙は確認して燃やした。話があるからもう一度学校に来てくれ。…
うむ、手際が良すぎる。
ナイスだオギ君。
なんかチョースッキリって感じ。
いや、、、嘘。全然嘘。
虚しい。空しい。ルナシー。
いや最後のは全く関係ないけれど。
さて、行かなきゃ
着いた。
あっオギ君。
「おーい」
「おう!さぁパーティーの続きをしようぜっ」
取り囲まれた!
騙された!
しまった!
「な、なんでだよぉ。ぼ、僕は何もしてないだろ。」
「ははは、あのラブレターな本当はラブレターじゃないんだよ」
「えっ?そうなの?」
「そう。あれは、、、」
「あれは、、、?」
「俺にとって呪いの手紙だっ!」
「君にとってかよっ!?やっぱりラブレターだったんでしょ?」
「ただ、サクラダへの、、、」
「何?」
「サクラダってサラダと間違えちゃうよな」
「ツッコミづらっ!」
「てへっ」
「そんなことするからみんな吐いてるよっ」
「いやいや、笑ってるじゃんか」
「現実をみてください。」
「ところでだ。サクラダへのヤツではなかった。」
「となると、、、」
やったぁぁぁぁ
「ということだが、名前の部分は黒く塗り潰されていた。」
「成る程。」
「だから、、、」
「だから、、、?」
「yeah! Let'a party!」
「成る程。ってダメだ!納得しない!」
「ヒメジさんん家でお泊まりだなんて殺したくなるぜ。」
「最高だったね」
「殺す!」
「ふふ。僕を殺せば君らはこれをもう見れないんだよ!」
ヒメジさんの寝顔!
ばっ!
全員土下座。
「譲ってください!」
「まぁ譲ってやらん事もないよ」
「最高1万円で!」
「いやいやそ、そんないら、、、」
「どうしましたかっ?」
「一枚500円。」
「ありがとうございます!」
俺はかなり大金を手に入れられるようだ。
しかし、全部本人にあげるべきなのだろう。
一人で30枚買ったオギ君を始め、一人10枚は買っていた。
「みんなに報告だ。」
「なんですか。」
「全てヒメジさんに渡す。」
「俺(私)たちの敗因はここにっ!?」
「みんなからのガラス修理代って言っておいてやるよ」
「君の事大好きです!」
「いやマジで二人を除きやめてください。気持ち悪すぎて吐きそうだ。」
「ダーリン!」
「なんだただの嫌がらせなのか?」
「まぁ本当にありがとう。」
「礼を言うのは俺じゃないか?というかこれはある意味商売だ。気にするな。」
「なんつう寛大さ!」
本当にこいつらは練習を積み重ねて何千というパターンに対応できるようにしてるのだろうか?
「最後に一言。」
「なんですか?」
「ヒメジさんは酒を飲むと、、、」
「酒を飲むと、、、?」
「猫萌えキャラになるぞ」
「萌えぇぇぇぇ」
血の海に立ち尽くす男がそこにいた。
まぁ鼻血の海なんだが
その日帰り掛けに渡した。
僕はいつの間にかヒメジさんの家にいた
なんか、オギ君もいた。
んでオギ君が告白して
ヒメジさんは笑って受け流して
そしたらオギ君がお酒を飲ませて
ヒメジさんが猫になって
オギ君の目を引っ掻いて
オギ君悶絶。
僕は首噛まれて舐められて
オギ君に卍固めされて
僕気絶。
起きたらオギ君が亀甲縛りでベランダから吊るされてた
ヒメジさんは寝てた。
オギ君曰く若気の至りらしい
オギ君を先に帰らせて、ヒメジさんが起きるまで僕は待って
告白した。
お酒がつよすぎたのか猫萌えキャラが抜けてなくて
OKしてくれてまた寝て。
起きて覚えてなかった。
涙が止まらないよ
外からオギ君の笑い声が聞こえたのが腹立った。