言霊 No.3
「誰だ!」
「知りません!」
「白状しろ!」
「潔白です!」
「ならばお前らの携帯預からせてもらう」
「断固却下です!」
「先生!僕らは痛みを知り、分かちあうことで成長し、優しくなれる」
「だからといって危険をまくな!」
こうなったのは
退院の翌日
すなわち昨日からの事件だ
いや、正確には入院した日からこの事件は始まっていた。
「犯人お前だろ?」
誰だ!いきなり僕をそんな不愉快な犯人に仕立てあげるのは!?
「あぁ88811133゛か」
「なんでお前は人の名前を暗号見たいに言うんだ!」
「全く、自分の心に聞けばわかるだろ、ユウジ」
「いや、全く持ってわからんな、俺の心は40%の優しさと60%の努力で成り立っている、、、優しさを保つな」
「なぜ、40%の優しさを保つのに60%努力が必要なの!?」
「俺の優しさは重いんだ。支えが大変なんだ」
「とりあえずアルベルトに謝りにいけ」
「とりあえず。名前を間違えるなエジソンだトーマス・エジソン。アルベルト・アインシュタインとはちがう。」
「フッ、ユウジは僕の騙しには引っ掛からないようだね」
「明らかに今、自分の失敗をごまかしただろう!!?
なんだそのやれやれ的な顔は!?」
「僕は犯人じゃないね。」
「いや明らかにお前しかいないだろう。仕返ししたい時期なんだよな。お前の気持ちわかるぜっ!」
「そんな爽やかな友情風に言われても犯人じゃないからね!?」
「いい加減に認めろ!」
「違うんだ!!僕はYou●ubeや学校放送で、太陽と影~only one~そして僕は君に恋をした。を流していない!!」
「イヤァァァァァァァァァ」
「誰か助けて!」
「もうやめてぇぇぇぇぇぇ」
タイトルだけでこの威力
このままいけばスーパーサイヤジンなんて余裕で倒せる気がする。
そんなことで理解して頂けただろうか?
この僕の学校、いや今やYou●ubeで世界中に波紋をよんだ
呪詛の歌。厳密にはヒメジさんへのラブソング&プロポーズ。
今や被害者は億を超したらしい
しかし、犯人はそれだけじゃあきたらず校内で流した。
昨日だ。
さすがにみんな慣れたのか
気絶、嘔吐、絶叫だけですんだ
「コウスケきゅんが犯人なのですか?」
「ヒメジさん!もう戻ってぇ。、、、いや戻らなくても僕は萌えるけど、、、そして僕は犯人じゃないよ」
「コウスケ犯人じゃないのと、こういうのにお前は萌えるのか」
「youzーは黙れ!」
「なんだなぜユーズィーなんだ。この上なく不愉快だ。お前の隣にいるときくらいに不愉快だ」
「嫌よ嫌よも好きのうちだろ!?」
「そのポジティブシンキングは何処の国のものなんだ。」
「ヒメジさん大丈夫?」
「大丈夫でぇすよぉ。ご主人様ぁ」
「フォーーー!!おい誰かボイスレコーダで録音してない?50000円で買うよ!!」
「バカだ!!!」
クラス一同の絶叫。
なんて失礼な奴等なんだ。
「ヤマモト君、出てきてくれましぇんか?」
「えっ!?僕はこのとおりでてきてるよ。」
「はぅー、やはりダメですか」
何を言っているんだろうか、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
「やぁヒメジさん、久しぶり」
「ヤマモト君ですか?」
「まぁ両方ヤマモトなんだけど。そうだよ」
「良かったですぅ。」
何がいいのかわからないな。
この世界で俺はクズと呼ばれる存在
正の感情をもたない。
死を美しく思う。
こんな俺だ。
待ち焦がれる要素は0。
そして、ヒメジさんのキャラの変貌ぶりに驚きもなにもしない。
感情が薄い。
感情が無い。かもしれない
ただそれだけだ
ただそれだけだが
ただそれだけが
俺を世界のゴミだとし、
俺を生み出す理由になり、
俺を生かせる理由になる。
興味の関係ない
自分の死すらも
欲を言うなら美しく飾られたい
それだけである。
それだけが俺の悩みである。
それだけで幸を感じる
それだけが幸を感じる
見るのも、するのも、全て
だからこの事件は興味がない
「死」がないからだ
しかし、仕方ない。
世界を狭くしたくない