あなたとの始まり
3月1日
私は夢を見た。私が誰かを抱えて泣いていた。
「誰?」
私は言葉にした。夢の中の私が何故かこっちを睨んで見ている。
「私は何をしているの?なぜ泣いているの?その人は誰?」
私は遠のく意識の中でその言葉を口にした。
ピピピピピッやけにうるさい目覚ましを止めて私は身体を起こす。身体が重たい、あまりよく眠れなかった。最近あの夢ばかり見る。
私はその重たい身体でリビングに向かった。
「学校の時間は大丈夫なの?」母が尋ねた。
時計を見ると既に8時を回っている。
「マジ、、、?」
今日は集会があるため学校には8時半には学校に居なくてはならない。
「あ"〜もう!」私は自分に当たる
今日は転校して初めての学校。
「初日から遅刻とかついてないなぁ、」
ボソッと独り言を言いながら学校に向かう。
新しい先生から案内された教室は2-3と書かれた教室。
「じゃあ自己紹介よろしく!!」先生が元気な声で言う。
私はチョークで黒板に名前を書く。
「朝原 結」
これが私の物語の始まりだったのかもしれない。
「じゃあ朝原さんの席は小原さんの隣ね!」
私の隣の席の「小原 柚」
男の子とは思えないほどかわいい顔立ちをしている。
可愛らしくて愛おしい男の子。
私と反対の、可愛らしい男の子