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遭遇 (9/17up)

 チャンピオン・カーニバル。

 今はそのまっただ中である。

 そのため、ヒロはコニーと共に観客席で、いずれもぶつかるであろう相手の観戦をしていた。


「ヒロ、すごいね。

 大活躍だね」

「それほどでもないわ、運が良かっただけよ」

「それに引き換え僕は・・・」

「最近やっとEクラスに上がったんでしょ?

 頑張ってるじゃない」

「うん、でも悔しいな」

「え?」

「だって、ヒロは僕が守るって・・・」


 う~ん・・・。

 久々にコニー誘ってコロシアム観戦に来たけれど・・・。


 ヒロはどう声かければいいのか判らないままだ。

 そんな時にふいに黒い影がヒロ達を飲み込んでいた。

 ヒロはそれに気付き後ろへ振り返った。


「へへへ、こんなところにいたのか」

「あ、アンタは・・・」


 ヒロは立ち上がり、警戒する。

 コニーはその場で震えているだけだった。


「今度は覚えてるか?

 感心だな」

「えっと、確か、Cクラスチャンピオンだったわね。

 名前は・・・、ノータリンだったっけ?」


 ヒロは腕を組んで挑発にかかっていた。

 が、トミーは冷静に返した。


「むぅ・・・、相変らず人をおちょくりやがって・・・。

 まぁいいぜ、お前を捻りつぶす楽しみが増えた訳だ」

「あら、出来るかしらね?」

「フン、簡単だ。

 そのまま、お前を捕まえればいいだけだ」

「ノロマさんに捕まるようなアタシじゃないわよ。

 捕まえられる?

 その前にまっくろっけのチャンピオン焼きが出来上がるだけよ」

「本当に生意気な奴だ。

 まぁいいだろう、お前さんが上がってくるのが愉しみだ。

 俺と当たるまで負けやがったら承知しねぇからな?」

「はいはい、ご自身が、こんがり焼き上がる姿でも、想像しながら待っててね~」


 チャンピオンはそのまま、笑いながら立ち去って行った。

 コニーは目を閉じたまま震えているままだった。


「コニー?」


 コニーはヒロの言葉におそるおそる目を開け、周囲を見渡す。


「大丈夫?」

「う、うん、ヒロってすごいんだね、あんなのと闘うなんて、僕じゃ多分ボコボコにされちゃうよ」

「アタシだって怖いよ、でも気迫負けしたらやられるだけよ」

「ヒロでも怖いの?」

「当然でしょ?

 アタシの倍以上も体格あるのよ?

 あいつが渾身こめて剣を振ってきたら、アタシなんか小柄だから、ひとたまりもないわ。

 アタシにだって人並みには恐怖心くらいあるわよ」

「でも、ヒロは・・・」

「はい、ストップ!」

「え?」


 ヒロは右手でコニーを牽制する。


「吞み込まれちゃダメよ、コニー」


 そこでヒロは右手を腰にあてる。


「いい事?

 相手に呑み込まれたら、負けよ。

 その時にはもう勝負は始まってるんだから。

 だから、負けん気を込めて、こっちも気迫を見せなきゃだよ?

 コニー」


 コニーはしばらくは唖然としたまま、ヒロの声を一つ一つ聞いていた。


「ヒロは強いんだね。

 僕も負けてらんないよ」

「そうそう、その意気よ!」


 そこでヒロはウインクして微笑んだ。

 コニーはそれを見て、照れたように顔をそむける。


「あっ、ホラ!

 闘技が始まるよ」

「ホントだ」


 アタシはコニーに言われてすぐに席に付いた。

 今は観戦中でもスキル獲得に集中しなくちゃだしネ。


 今は第4戦、マークとリックとの闘技戦が始まろうとしていた。

 開始と同時にマークは動き出していた。

 魔法を警戒するように、リックを中心に右へ右へと軽く移動している。

 対し、リックは様子を見つつ、既に防御態勢に入っていた。

 そこで、マークは残像を残し、リックへ向かい、剣を振り下ろした。

 が、タンクとしても、評価の高いリックには通用せず、盾で大きくはじいた。

 マークは驚きもせず、大きくはじかれるが、すぐにバランスを空中で取り、膝をついて着地した。

 その間、リックは呪文を唱え、マークの周囲に地面から伸びた無数の岩の槍が襲った。

 リックお得意の土魔法である。

 マークはそれらを大きく避けるように上へ飛びあがるが、連続して、リックは呪文を唱え続ける。

 今度は空気の刃がマークめがけ、リックから放たれたのだ。

 流石にマークも驚き、盾で防ぐが、体制を崩され、そのまま、地面へ落ちる。

 そこをリックは見逃さず、落下地点に大きく無数の岩の棘を地面から生やすように呪文を唱える。

 マークは地面から大きく伸びてる棘を見ると、態勢を必死でととのえ、一つの棘を足場に左へ飛びバランスを取るが、すでにリックの呪文が終わり、その場へファイヤーボールを放していたのだ。

 息もつかせrぬ連続攻撃にマークはピンチを迎えるかと思ったが、マークは難なく残像を残し、その場から消えていた。

 マークを見失ったリックは冷静に周囲を見回す。

 ヒロはこれが魔道戦か、と思いながら、一つ一つの動きを目を離さず見ていた。

 中でもマークの動きは驚嘆の一つだ。

 あれだけの連続攻撃にも関わらず、よく対応していると思っていた。

 これは次の戦いでも参考になる。

 特に残像を見せたあの動き、これも幻影スキルとして、既にラーニングしていた。

 問題はマークの動きであり、魔法に関してどう対処するか、そこが気になっていた。

 リックは先程から、まるで、岩のように防御を崩さず、その場を動いていないからだ。

 闘技場では、見失ったマークの動きを追うようにリックはゆっくりと周囲を見渡していた。

 そのマークは巧みにリックの視界から外れるように動いていた。

 鉄壁の防御にどう攻めあぐねてるようでもある。

 防御からはじかれれば、その隙に魔法を唱えられるからだ。

 リックは自分のおける最大の利点をうまく活用していた。


 なるほど、あれがリックの戦い方ね。

 肝心のマークはあの防御にどう対処するのだろう。


 ヒロはまさに自分だったらどう動くのか、参考にしつつもマークの動きを見ていた。

 超思考スキルがあるので、今のヒロにはマークの動きは丸見えであった。

 リックはマークの動きに翻弄されながら、いくつかの魔法を放っているが、どれも致命打にはならなかった。

 同時にマークはリックの隙をついて、うまく攻撃を繰り出してはいるが、はじかれては魔法攻撃をギリギリながらも避けていた。

 この繰り返しで戦局は均衡していた。

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