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有力説 - 人外疑惑 

 えいっ


投稿じゃぁ~


頑張ったからブクマしてほしぃ

「あーぁ、キャラ作ってるのばれちった?まぁいいや、ファンのみんなは知ってて気にしないからね!」

「ばれちったじゃありませんよ、ばらしたんでしょう...。これでは、私と貴女の癒着を疑われるじゃありませんか...。まぁ、そっちは心配ないですけど。貴女が筋金入りの正義バカってことは周知の事実ですから!」

「ならよくなぁい?」


 よくないでしょう。アナタは生身ではないから気にしないでしょうけど、アナタのキャラはアホの子、しかも天才なのに変人なんですから...。


「貴女と同類のアホだとか、ただならぬ関係だとか思われたくないんですよ...。ただでさえ下手物専門レズ疑惑とか、心外なイメージが定着しているのに..」

「ひどくなぁい?」


 自覚がないとは恐ろしいものですね。


「ひどくないです。 アイドル活動してる人がなに言ってるんですか、バカなんですか、バカでしたね、このバカ!」


 はぁ...。


「どうでもいいです。それより、次の質問はまだですか?」

「えー、はいはい。次の質問はですね、ズバリですねー。...もしかして会長ってやっぱり人間じゃないんじゃないでs 痛い!痛いです!せんぱぁい!痛いですって!」


 アイアンクロー、文字通りに金属で挟むように骨で潰します。 三秒くらいで離してあげましょう、それなら皮膚は裂けませんから。


「人を人でなし扱いにした罰です。...頭を砕かなかった私の人間性に感謝してください」

「はい、すいませんでした...。反省してます」

「で、結局のところどうなんです?」

「なにがですか?」

「...納得いかないんですよね。先輩が人間なら異界の怪物と同じ'活動残留'が残っているのが」


───どうやら、本人的には変わらず振る舞っているつもりのようです...。やはり、心中には心配があるようです。


「アナタに心配されるほど軟弱ではありませんよ。伊達や酔狂で政府からの保護を突っぱねているわけではありませんから」

「───敵わないですね。...逆に心配されているみたいですし?」

「前々から先輩がそうなのは知ってましたけど、理由までは知らないんですよね。...だから、教えてもらいます。今、此処で」


 真面目腐った顔で、シリアスな雰囲気を出す後輩。───そんなにも真剣なのに、私は...


「別に大した秘密でもないですし、いいですよ」

「え」


 堪らない程に、嗤った。


「そんな軽いノリで!?私は結構真面目な顔してたんですけど!シリアスを返してくださいよ!私がなんかはずかしいヤツみたいでしょう!?」

「実際そんな感じですよ?」


───後輩は少し冗談っぽく笑っているけれど、私は笑い声を抑えて真っ直ぐに肯定する。 後輩は、すん...というように表情が抜け落ちて、呆けている。


 それそれ、その表情。 やはり、アナタにはその滑稽な間の抜けた表情がよく似合いますよ。


「えっ、...ガチですか?」

「嘘ついてるようにみえます?」

「...うわぁー!」

「さて、私に活動残留が計測されたという話ね?」

「...そうですよ~」

「それは、私の能力が普段は私の内側で完結している領域展開能力に過ぎないからよ」

「それはどういう?」

「簡単に言えば、私の《完全成功》は思った通りの現象を誘発する結界能力なのよ」


 おや、またその表情...。 いいですね、実に心が満たされます。


「そんなにも愕然とした表情をして呆けている場合じゃないですよ? ほら、いつものジャーナリズムはどうしたのですか?」

「はっ。煽りますね!...それじゃあセンパイはどんな能力者なんですか?嘘をつく能力ですか、情報隠蔽とかですか?───何れにしてもジャーナリズムの敵ですよ!」

「そんなにカガルガルと唸らなくてもいいですよ。 先ほど言った通りに嘘ではありませんから」

「どうだか分かったものじゃありませんよ」

「私の説明を理解する自信がないのではないですか?」

「はっ!吠えるだけならネズミでもできますよ」


 ほんとうに生意気ですね。 もう少し可愛げがあってもいいでしょう、後輩に恋愛感情を向ける輩が理会できませんね?───仕方がないので説明しましょうか。



「?...!! はあ!?マジですか!!?なら、つまりそれって...!!!」

「あら、結構考えが鋭いのかしら?折角だしクイズにしようと思ってたけど...解っちゃったなら答え合わせしてもいいわね?」

「私の想像通りならヤバイですよ....!?というか、さっきの自分の能力は強化・増幅系の能力っていうあれ、全部嘘になるんですけど!?」

「より正確には、領域が私の性能を限界まで引き出しているのだから嘘ではないわよ?」

「やっぱり...先輩は人間じゃないですよ!()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()だから、強化系の結界能力ってことですよね?!!」


───まだ化けモノ扱いするのは、嫌がらせかなにかでしょうか? またお仕置きしてあげましょうか、ね。


「あっ、いえ、比喩表現であって直喩ではないですからね!にらまないで...」

「ふーん」


(あわぁ センパイめちゃ怒ってる...うゎ、眉間がびきびきしてる)

 

「まあ...いいでしょう、許しましょう。話を戻します。───その考えで正解よ。付け加えていうなら、利用できる出力は自分の肉体を構成するもののみだから、どうしても限界はあるし外界に影響を及ばすなら肉体から熱量、つまりはエネルギーを損耗するわね」

「それでもヤバイですよ...!海に沈められても、世界が滅んでも()()()()()()()()()()()()()()()()()()()じゃないですか...!?」


 さすがに全て思いどおりとはいかないですけどね。


───そういえば、限界など試したこともありませんでしたか...。 分からなくて当然ですね。早々に限界が早く訪れられては、私の命に関わります。


 なにせ、私は異能力に頼らなければ生きられない程にこの()()()()()()()()()


「それでも限界はあるわ。説明は残念ながら私でも解らないことばかりだから詳しくはできないけれど、どうしても肉体の成長以外の変化や精神面の直接的な補助、それと魂を身体から出すと能力が変化するの。 私のチカラは身体と魂と意識の三つから成っていて、ひとつのみとなると自分の全てを無に変換する能力に、二つのみでも無ではなくなるけれど外界とは孤立する、三つ揃わない限り現世に干渉することも不可能なの」

「───なんか、その三つの状態の関係性がみえないですね...?」

「それはね、私なりに考察があるわ」

「世界の誕生にはカバラでは三つの状態に分けられるって知っているかしら?」


 ミソギの問いに 疑問顔をありありと浮かべてなにやら調べ出す後輩...。 それに対して、ミソギは『重要な記事を書くためのインタビューでネットから拾った情報を使うのはどうなのかしら』などと、思考にノイズ───現実逃避───が滲む。


「カバラですか?えーと...、これですね?」「そう、アイン アイン・ソフ アイン・ソフ・オウル...」


 ミソギは調べ物が終わった後輩の読み上げの声に反応して現実に舞い戻る。 つかれたような表情を一瞬で引っ込めると、後輩と聴衆に向かって簡易な解説を始める。


「この三つは、それぞれが '無' '無限' '無限光' の三つの状態を表すのだけれど、それぞれが0 0 00 000 この三つの数字の組み合わせでもあるの」


 そう、確かこんな感じだったような...。 そんな曖昧な記憶を伝って当時考えたことをトレースしていくミソギ。


───懐かしいわね。 あの時はまだまだ好奇心が強くて理性が弱かったから、この結論を考えるのもアイデア(発想)てあってロジック(理論)だったから...。


 この考えを纏めるために色々と文献を読んだわね。...今はほとんど覚えていないから、理解なんてしてなかったのでしょうけど。 当時の私は理解することに感情を持たなかったから、覚えていないのでしょうね。


「私の考えでは、私を構成するものをそれぞれに三つに分類した三要素それぞれが"0"なの。 だからこそ、0ひとつならひとつに相応しい力になるってこと、というこじつけがあるわ」

「なるほど!尤もらしいこじつけですね」

「んー...。アナタ本当にわかっているのかしら?───私が言っては可笑しな話だけれど、結構なこじつけよ、コレ」

「当然です!私ほど理解力のある女はいませんよ!」

「そうね、アナタ生意気にも天才だものね」

「その通りです!まあ、天才に過ぎるのも困りモノですが。いや、実に面白いお話でした!早速記事にしたいのでインタビューは此処までです!明日には全国ニュースですよ!」

「そう簡単に全国ニュースにはならない、といいたいけれど。はぁ、アナタがそういうなら確実なんでしょうね───嫌になるわ...」


 お嬢さまはこの展開は予想が済んでいて分かれる直前に『あ、そうです。忘れていましたが、明日には貴女のことは話題になるでしょうから、全力で大口を叩いてきてください。それでは、また放課後に迎えを寄越しますわ。ごきげんよう』


 などと、ドヤ顔で引きずられながら言伝てるものだから、滑稽ではあったが。 利害関係には敏感なのは、やはり良家のお嬢さまだからだろう。


 まあ、あの日に身を寄せたのだから、勢力図の末端に加わる覚悟はした。───だが、尖兵みたいなものに成ってしまうなど、考えもしなかった。やはり、常人は弱すぎないだろうか?


『お母さんも研究するならもう少し控えめでよかったのに』


 力はなくても、私は私だ。───いつの日か、この力にも望みが巡るのかな...。 でも───


「心外です。嘘はついていませんよ。事実を隠蔽していただけですからね?」

「ほんとうに、この人もうやだぁ...!」


「そうですか?...私は結構楽しんでますよ」


───私の人生に、不満はないですけどね。

 







いかがでしたかっ!


今回はここまでとなります!


次回投稿は多分明日!


☆☆☆☆☆を★★★★★にしてお待ちください!


ブクマも忘れずに!

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