フォアグラノグラウンドハチャラマッカキャッテノ
「ぶっちゃけた話、私たちはこれどういったお話をすれば良いんでしょうか?」
短髪の少女は腕を組みながら、悩まし気にそう呟く。
『いや、俺に質問したってなにも解決しないでしょ』
「ですよねぇ。いや、本当にどうする?」
『異世界召喚されました。みたいな展開は?』
「ああ、それはあり寄りのあり、ってやつですよ!」
指を軽快に、パチンと鳴らしながら人差し指を出す。
人の形があしらわれた、壁のシミに向かって。
※
というわけで、あなたは所謂なろう系主人公になりました。
おめでとうございます。
「いや、唐突にそんなことを言われても」
そんな嫌そうな顔しても無理ですよ(笑)。だって貴方の本体はダンプカーと、昭和のラブコメよろしく曲がり角でぶつかって、死んでいますから。
「うわっ、なんだこれ。地の文の癖に滅茶苦茶うぜぇ」
地の文とか言ってんじゃねえぞテメェ。
ぶっ殺すぞ。手始めに、お前の頭上に100tの重りとか落としてやろうか。
「怒るところそこかよ! 少しずれてるぞ!」
えーー、まあそこら辺のすぐ近くに序盤の村みたいなのが有るので頑張ってください。あ、今貴方は草原にいます。
異世界で書くことに困ったときの、常套句ですね。多分。
「テキトーだなぁ。まあ、行くけど」
はい、頑張ってください。