帰りに
帰りしな、アリシアがモネの手を握る。
「大丈夫?」
モネが尋ねるとアリシアはモネに抱きつき
「ううううあーん!うあーん!」
と泣き出した
「怖かったよう、怖かったよう、もう、死んじゃうかと、このまま殺されるんだと、あうああーん!」
モネの肩に顔を埋めて、アリシアが泣きじゃくる。
後ろで、メイドさんが涙を浮かべながら
「昨夜は、もう、うなされておいでで、汗びっしょりになって目を覚まされて、もう、どうしたらいいか・・・あんなお嬢様は初めてでございます」
「ああーん!ううあううー!ゴメンナサイ、ゴメンナサイ、モネさん、モネさんが平気な風だったから、私、大丈夫なんだと、大したことないんだと、でも、本当はものすごく怖かったのね、わかった。」
周りで見ていたみんなも、目を押さえていた。
「アリシアさん、私は大丈夫、そりゃあまあ、3日ほどは寝られなかったけど、もう、大丈夫よ、みんな大丈夫。本当に悪いやつは、警察に捕まったのよ。」
「うん、うん、うん、そうね。捕まった、捕まったのね。」
アリシアはようやくモネの胸から顔を上げる。
ようやく、アリシアの普段の笑顔が戻ってきた。
と、モネの肩にから胸にかけてべっとりと
「きゃあっ!私ったら、涙で、こっちはよだれかしら、お恥ずかしいところを重ね重ね、モネさん、ゴメンナサイ、あなた、急いで着替え持ってきて!」
メイドさんが慌てて奥に
「ごめんなさい、着替えてくださるかしら、これは新しいのを弁償するわ、私の服で合うかしら、着替えてらして。」
モネはメイドに連れられて奥に。
「ありがとう。アリシアさん、服はクリーニングして返すわ」
「気に入ってくれたらそのまま進呈するわ。サイズ直しは、私の方で手配しますわ」
馬車に乗り込むモネ。
馬車が車着から離れて屋敷を出る。
アリシアと家族のみんなは、馬車が見えなくなるまで見送っていた。




