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モネ・モリノ  作者: アリシア
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お茶会


「ジャネット、こちらがモリノ・アンダーソン、で、こちらがケイト・モッシュ」

アリシアが二人を紹介する。

「アンダーソン公爵の長女、ジャネットです」

「ごきげんよう、ミス・ジャネット・アンダーソン、モリノ子爵の次女、モネです。お会いできで光栄です。」

「ごきげんよう、アンダーソン様、モッシュ男爵の娘、ケイト・モッシュです」

「よろしく、みなさん」

アリシアが皆をテーブルの方に案内する。そこにはお茶の準備がなされていた

「みなさん、さあ、お気楽に」

「モネさん、お噂は聞いておりますわ。」

「まあそれは恐縮です。どこまでお聞きになっておりますでしょう」

「白馬の王子様に助けられたというところと、実は不埒な男どもを全員叩きのめしたというところと」

ジャネットが笑いながら言うと、モネは赤面した。

「いえいえ、お恥ずかしい」

「そんなことはないわ、大変な目にあわれたわけでしょう。もう、なんと言ってよいか」

「お言葉ありがとうございます」

「結局、マーリーはそのままなんでしょう。もう、腹立ちますよね」

ケイトが頬をふくらませる。

「ほんとうにね。で、これからどうなるかですが、ジャネットはどうなると思われますの?」

アリシアがジャネットに尋ねる

「私のわかる範囲で言うと、男達を籠絡して、卒業パーティで、悪役令嬢が聖女のヒロインをいじめたと主張し、婚約破棄を宣言、大学と国外追放を言い渡す。ってところでしょうか。でも、この世界は私の知っている、私がプライしたゲームの世界とは違いますので、そのとおり行くとは思えませんわ。

第一、私の婚約者は、公爵の次男なんですけど、5歳年上ですし、学園にはおりませんから。

それと、国外追放を言い渡すのは、王太子様でないと効果はありません。今、学園で、最も地位が高いのは、学長のロートレック伯か、マルス・クローネン侯爵令息ですわね。臣下では、国外追放を言い渡すなんてありえないですわね。

ですからなんでしょうね、力づくで。

「考えたらそちらの方が怖いですわね。私、モネさんみたいに強くないですから」

ケイトが眉をひそめる。

「アリシアさんと私は、侯爵として派閥の男たちの様子をチェックですね、変なことを企んでないか、睨んでおきましょう」

「ところで、ジャネット様のおっしゃる『ゲーム』ってどんなですの?」

ケイトが尋ねると、ジャネットは

「わかりやすく説明するとね、絵が動いて、声の出る機械があって、そこで絵の人と会話したら、絵の人と結婚できたりするってゲーム。絵の中でチェスやってるみたいな。」

「・・・すみません、なんかちっとも面白くなさそう」

「ごめんなさいね、絵が動いて行くのをどのように説明したらいいか、わからないの」

「でかいカードゲームみたいなものかしら?」

「チェス?」

アリシアがおいてあるクリスタルのチェスボードをいじくりながら。

ジャネットがそれを見て

「えっとねー、パーティで悪役令嬢を断罪するシーンはちょうどこんな感じ」

白いクイーンを真ん中において、その前に黒いポーンを5つ並べる。そしてその後ろに、黒のクイーン。

「ポーンなんですか、キングじゃないんですか?」

モネが笑いながら言うと

「だって、キングって一つしかないじゃない、それに淫乱クイーン籠絡されてるって、ポーンで十分ではないかしら」

「高級貴族の子息様になんちゅうことを、不敬すぎてコメントできない」

ケイトが苦笑する。

「あら、高級なのは親で、本人ではなくてよ。それに、ゲームでは、悪役公爵令嬢に婚約破棄を言い渡した馬鹿王子と仲間達は位を剥奪されて平民ですわ」

と、ジャネットが笑いながら応える。

「だから、ポーンで十分なの」

ジャネットの言葉にみんな笑う。

「話は変わりますけど、ジャネット様の前世って、どんなだったでしょう、失礼でなかったら、お話おきかせ頂きたいです」

ケイトが目を輝かせる。

ジャネットは笑いながら

「私の前世?うーんと、平民でしたわ。両親は官庁に勤める役人でした。私は都内の大学を卒業して、県庁に勤めておりましたわ」

「ということは官吏だったということで?宮廷貴族であられたのですね!」

「家はすごく狭くて、貴族なんてもんじゃなかったですわ。

だって、官吏って、家柄ではなくて紙の筆記試験でなるんだから。

その世界は、魔法とか無くて、その代わり、いろんな機械が進化したの。

転移魔法が使えない代わりに、馬車の何倍ものスピードで走る馬のない馬車とか。遠くの人とすぐに話ができる機械とか。水の魔法が使えないから水のポンプとか、火の魔法が使えないから、バーナーとか

魔法でない部分を、機械で置き換えた世界なのね。

25歳で同じ職場の人と結婚しました。ゲームやりだしたのは、60歳くらいから、子供が結婚して家を離れてからね。

ゲームをまたやり始めたのは、年寄りのボケ防止とか、言われていたからでもあるからね。」

「ああ、ではおいくつで亡くなられたわけで?」

モネの問に対してジャネットはVサインを

「90歳。ベッドでポックリですわ。」

「90と15足して105歳かーー勝てないなーー」

と、アリエス。

「ヤーね、アリシアさん、母みたいな事を」

ジャネットが笑う



女性たちのお茶会は和やかに過ぎてゆく







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