転生者で新たな悪役令嬢現る
「ごきげんようアリシア・ネーデル様、ちょっとお話が」
モネやケイトと話をした数日後、教室移動の最中にアリシアはジャネット・アンダーソン侯爵令嬢から声をかけられた。
「ごきげんようアンダーソン様、どのようなお話なのでしょうか」
ネーデル家はアンダーソン家とは別の派閥で、仲がよいわけではない。突然声をかけられてアリシアは警戒した。それに、ちょうどモネもケイトも居ない。ほかの学生がいるので、いきなり仕掛けてくるという事もないだろうと思うけど、警戒する。
「ミス・マーリー・オークの事で」
アリシアの警戒はたちまちレッドゾーン一杯に。何か言われたら逃げる気一杯である。
「私がミス・オークに暴力をふるってるとでも言われたのでしょうか?それなら事実無根ですので」
「いえいえ、そういう話ではなく」
ジャネットは声を潜める
「貴方も転生者で悪役令嬢なのでしょう」
「は?」
「実は私もですの。この世界は前世でプレイした『花と精霊のエチュード』なのでしょう」
「なんのことでしょうか、プレイとかゲームとか私はわかりません。それに私は悪役令嬢とは言われていますけど、前世の記憶はありませんわ」
「え、あ、まあ、それは失礼しました。この事は内密に。」
「お待ちになって、それってマーリーさんから何か言われて、私に声をかけたという事ではないのですね」
「いえ、私、マーリーさんとは、直接に話した事は無いのですの、マーリーさんがあなたと話しているのを聞いて、貴方もマーリーさんや私と同じ転生者で悪役令嬢なのだろうって。そして、実は私が悪役令嬢だと思っていたので、悪役令嬢が二人???って思って、一度アリシア様とお話したいと思っておりましたの。」
アリシアは想像を超えた話に頭がパンクしそうになったけど、その時に、これはチャンスだとひらめいた。
「あの、私と私の友人のモネ・モリノ子爵令嬢が、マーリーさんに嫌がらせをうけて、困っていますの。私もモネさんも転生者なんかではなく、マーリーさんのおっしゃってる事がよく理解できなくてですね、出来ましたら、あの、一度、みんなでお茶でも如何かしら。私の家にご招待いたしますわ」
「よろしゅうございますわ。では次の休みの日にでも」




