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転職戦士  作者: ゴーマよし
1章 はじまり
3/6

6択  「ン拒否するゥ」

 なんかちょーいい匂いする



 目の前に

 同じ言葉を競い合うように唱えている6人の男女が見える。

 わけがわからない筈なのに、

 なぜかわかる。

 この6人から選ぶみたいだ、、契約する相手を。


 このいい匂いは

 契約する存在を呼び寄せるためのものだろうか?


 とにかく選ばなくてはいけない。はやくはやく。

 さて誰にすっかな

 焦点を合わせるように一人ひとり値踏みする。


 名前がわかる。あと何となく断片的に相手の事がわかる気がする。


 ディータ 黒髪の女

 希少な毛皮と剥製コレクターで1番のお気に入りは

 召喚したダチョウと猿を剥製したもの

 ‥こいつは駄目 剥製にされる。


 ケイティ 偽金髪の女

 頭髪収集マニアで誰の髪の毛かわかるように分類して持ち歩いてる。

 ‥ちょいキモい。


 ディップ 海賊風イケメン

 鳩の骨格標本と希少本と生原稿のコレクター。

 ‥前の2人と比べたら少しノーマルな気が。


 トム 渋いおっさん

 タイプライターの音に魅せられる。タイプライターを収集し保有数150台以上。

 ‥他と比べるとおっさんの趣味普通すぎに感じるよ、いい人そうだし。


 ニコール 金髪の女 冷たい印象

 古代のコイン収集家

 ‥古代コインなんかよくわからん。


 シファー 金髪の女 蜘蛛の巣の柄の服

 昆虫標本、とりわけ蜘蛛。蜘蛛の巣に魅せられてこじらせる。

 ‥クモの巣の柄の服なかなかの着こなし。



 あぁ

 強迫観念のように頭の中で早く早く決めろ契約しろと

 何かが煩い。


「ン拒否するゥ」


 イヤ〜だ。

 俺は優柔不断で大事な事でもそうで無くても時間をかけて、

 チャンスを逃がし

 じっくりゆっくり決めたいねっとり無能タイプなんだ。

 取り敢えず‥むりやり思考を引き伸ばす。  





 剥製に髪の毛に鳩本にタイプライタに古代コインに蜘蛛。




 まず駄目なのは剥製と髪だね。


 男もタイプライタの話とか面白くなさそう、もう一人はナルシストっぽくて嫌だな。


 古代コイン&クモの巣柄も趣味として理解不能。



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