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私がモテないのはお前に言われんでもわかっとる!  作者: 矢御あやせ
第1夜 イケメンとセックスしちゃったかも!
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ごめんなさい、スシロー!

なんか、腫れ物扱う目してる。


せんせー、風早くんが、死んだマグロの目してまーす。



実際ィ?

風早くんをォ?

私がァ?

出荷させちゃった訳だしィ?



「ぐひひひひひひ」



ダメだ。笑うな。

講談社から訴えられるよ、これマジで。




浮かれる前に落ち着け。

よーく考えろ。



私なんか貞子よりアレですぞよ? 


ゴミ扱いしたらゴミが気の毒になる程のブツですぞ。


貞子の枝毛の枝毛みたいなアレですって。


つまりだな、つまり。



風早くんは嫌がっているぞ!!!!!!!


改めて冷静に考えた。そして思い出した。



私は吐いているのだ。



口から吐しゃ物をファイヤーしたのだ!!!


水が主成分だが敢えてのファイヤーだ!!!!



冷静になるために、今のやり取りをイケメン視点(妄想)で再生してみようじゃないか。




ベッドの端に背を預け、バカ酔いした女が俺を誘う。

人間って酔うとこんなにやばい事になるんだなぁ。

本当に酒とは恐ろしい。



ゲ□まみれのブラウスのボタンをめちゃくちゃ焦りながら外していき、徐々に肌があらわになっていく。だが臭い。こんなに離れているのに瞬間接着剤を鼻先に突き付けた時より鼻が刺激される。


しかしこの女、乳は大きい。多分Gはある。


とりあえず肌の匂いをかいでみよう。臭かったら逃げよう。

あ、やっぱ臭いわ。

くさやとか納豆とかがかわいく思えてくる。だけど当分発酵食品は遠慮願いたい。



やば、女の下腹部をたまたま触ってしまった。



「ひゃっ」



声を上げていた。あ、なんかわざとらしい。この人何? 手馴れてる方?


とりあえず、耳なら臭くないかもしれない。女の耳を嗅いでみる。


あ、だめだ。耳も臭い。

しかも耳からは別の臭さがする。うーん、思い出そう。嗅ぎ覚えがある。

そうか!! 鮮魚市場の臭いだ。寿司や魚介類当分控えたい。

っていうかこいつちゃんと風呂入ってる?



そんな所も臭いなんて、下も臭いに決まってる。

きっと性病も持っている。

この女、なんて不埒なんだ。不埒すぎる。





……なんて事を思ったかもしれない。




そこで私の中のスネオは木っ端みじんになった。



あ、これやっちゃったな。


取り返しの付かない事しちゃったんだな。


覆水盆に帰らず。


人生はAKBの不祥事のように簡単に揉み消せるモンじゃない。



こうなると、なんだか顔を合わせるのも申し訳ない。


こんな私を彼に抱かせてしまたったのだ。


彼は永遠に納豆と寿司と魚介類が食べられなくなってしまったかもしれない。


まずい、まずい!!!


スシ□ーから顧客を一人奪ってしまった訳だ!!!


こうなるとスシ□ーにも申し訳が立たない!!!!!


すいませんした! スシ□ー!!


どうすりゃいいんだこれ、こんな事私には対処できねーぞ?


私の14MBの高性能メモリが今にも爆発炎上して木端微塵に四散してしまいそうだ。



どうする? どうするよ私。


オダギリジョーのような人生のピンチ。


どのカードを切る?


ああ、決まっている。だいぶ前からこれは決めていた。腹をくくれ、丘崎あきな!!!!!


これは――――

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