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三題噺もどき5

地理

作者: 狐彪
掲載日:2026/03/06

三題噺もどき―はっぴゃくさんじゅうなな。

 




 教壇では、教師が何やら地球儀を回している。

 小学校の授業でもしているつもりなのか、くるくると回しながら何かを説明している。

 どこから持ってきたのか……まぁ、教師というのは何を持っているのか正直分からない所があると思うから。よくわからないモノを持っていたりする印象がある。

「……」

 授業は地理。

 地球儀を使う授業なんてそうそうないと思うが、何かしら使いたくて持ってきたんだろう。楽しそうに授業を進めている。

 アレは多分、授業が終われば生徒の玩具になるのだろう。主に男子生徒または一部女子。

「……」

 掴みはいいらしく、珍しく起きている生徒も中にはいる。

 まぁ、楽しそうに……地球儀ってそれだけでなんだが特別感はあるよな。

 アレが家にあるような環境に育てば、そうでもないかもしれないが、地球儀ってねぇ。ミニチュアとかで持っててもいいインテリアになる。

「……」

 まぁ、それはさておき。

 楽しい地理の授業は、片耳に聞きつつ。

 机の端に眼を向ける。

「……」

 昨日、一昨日、と中学生に使われたであろう机は、やけに汚れていた。

 登校してきたときに、誰が何に使ったのかと思った。

 この教室で、筆記試験をして、1階の1年の教室で面接をしているはずだ。

「……」

 机に計算式でも書いて、消えもしない消しゴムで消したんだろうか。

 私もまぁ、机に落書きをしないわけでもないが、きちんと消すし、残すなんてありえない。それで、模試なんか受けてみろ。簡単に不正を疑われる。

「……」

 あり得ないほどに黒ずんでいる場所があって、何事かとホントに思った。

 とうとうこの時期になっていじめにでもあったのかと思ってしまった。そんな幼稚なことをする人が、このクラスに居るとは……なんて。

「……」

 度胸のある中学生がいたものだ。

 まぁ、自称進学校に入学希望の人間なんてその程度……とか言うと、私もその1人みたいに思われるからやめておこう。

 たまたま、そういう事に気が使えない人が使っただけだろう。

「……」

 自分の持っている消しゴムで、消せやしないかと静かに消しゴムを動かしているけれど。

 まぁ何で書いたのか……消えづらくて仕方ない。水性ペンでももっと簡単に消えると思うが……さすがに油性はないだろう。その場合もっと跡が残っている気がする。

「……」

 なら、あるとしたら、えんぴつ、シャーペン、ボールペンあたりか。

 受験に持ってくるのって、大抵えんぴつかシャーペンと消しゴムくらいだよな。

 それと、定規とかそのくらいか。

「……」

 こんなことしたって、落ちる可能性が上がるだけなのに。

 きっと、教師も見ているだろうから、誰がここに座っていたのか把握しているだろう。

 ここが本命じゃないのであれば、落ちでもいいだろうけどなぁ。

「……」

 しかし消えない。

 この机も私が使うのはあと2週間程度だ。

 しかしその前に、来週のテスト期間がある。その時は、別の人が使うのだ。

 テスト期間中は、名簿順に座るので、私はもう1つ後ろの席に座る。

 ……最悪担任に言えばいいが、どうにかなるかどうかは別として。

「……」

 教壇ではまだ教師が地球儀を回していた。

 この時期にちなんで、桜の話をしているようだ。

 地理と関係あるかどうかは知らない。この教師は割と授業は面白くて、聞いていて飽きないのだが、こうして脱線するところがある。

 それもまぁ、豆知識として知っておくといいようなことが多かったりするので、止めることは誰もないのだけど……なんにしても教師の言葉をとめる生徒はいないか。

「……」

 日本が桜をあげた所……の話をしているのか?

 途中意識が机に集中しかけたので、分からないが。

「……」

 しかしもう桜の咲き始める時期かぁ。

 まだ、学校の塀沿いにある桜は咲いていない。

 もう少ししたら咲くんだろうか……蕾みたいなものはあるようだけど。

「……」

 綺麗に咲いたら、あの子と一緒に撮ろうかなぁ。

 きっと、いい画になる。












 お題:桜・地球儀・模試

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