人工 都市の調整士
リリィ~ン♪
「はい、こちら環境 調整局」
“C区 第8エリアに干ばつ発生。C区アメコン3”
「あいさー、C区 全体に降雨を手配。レベル3」
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「お前ンとこってさ、環境 調整局だろ?
オレの実家、農家なんだけど……
最近、雨が降らねーから困っちゃって……
な?」
「ダメダメ!
ンなことやったら、クビどころじゃあ、すまんのよ」
「見殺しにすんのかよ!」
「……前にソレやった人、極刑ンなって、遺体はさらしものよ?」
「な?! ソレって、マ……?」
「……ま、ソレだけじゃないしィー」
「?」
「その人が雨を降らせたとこ……な? 今、湖になってンんだわ」
「……え? 区が、一つ……丸ごと?」
「逆に砂漠ンなったトコも あるらしーし、ひいきしたら、倍返しじゃすまんのサ、コレが」
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(人類 科学の粋を究めたたァ言え、かなり大ざっぱな造りだからナァ……。どっかに なんか やったら、別の どっかに しわ寄せ いくし……。やあってらんねぇ~)
リリィ~ン♪
(ハイハイ、ただいま……っと)