よるの おとが きこえる
おとうさんが いった。
「よるの かーてんを みにいこう」
ゆずくんは ふしぎに おもった。
「かーてんは おうちにあるよ。おでかけ するの?」
「よるの かーてんは おそらに かかるんだよ」
おとうさんは にっこりわらって かれんだーを
ゆびさした。
「60にちごに みにいくからね。とおく とおく ひこうきに のっていくんだ。たのしみに していてね」
そして、ぼうし、てぶくろ、たくさんの したぎ、すぱっつ、くつした、まふらー、いえじゅうの あたたかいふくを みんなもって、ぼくと ぱぱと ままは しゅっぱつした。
ほんとうに とおかった。ばすに のって、くうこうへ いった。
それから ひこうきに のった。2かいも ひこうきを のりついだ。
「あらすかに ついたよ」
ぱぱが いった。
そこは、ものすごく さむい しずかな ゆきのせかいだった。
ぼこぼこした どうろを くるまが ゆっくりと はしっていく。
そして、かーてんを みにいった。
ざんねんながら いちにちめは かーてんは みえなかった。
いきを すいこむと つめたすぎて はなが いたい。さむさに こごえながら うえを みあげると みわたすかぎり いちめんの ほしがみえた。
こんな ほしは はじめてだ。
さっと ながれぼしが はしった。
「ながれぼしは ねがいを かなえて くれるんだって」
ままが いった。
「ながれぼしは だれのねがいごとでも どんなねがいごとでも かなえてくれると いわれているよ」
たくさんたくさん ながれぼしが みえた。
「じゃあ ここは たくさんねがいが かなうばしょなんだ」
ぼくの びょうきが なおりますように。
ぱぱも ままも もうなきませんように。いっぱい わらって いますように。
もう くるしいことが おきませんように。
みんなと おなじ せいかつができますように。
ぬいぐるみの じょんが うごきだしますように。
みんなが しあわせに すごせますように。
たくさん ぷりんが たべられますように。
おそらの かーてんが みられますように。
たくさんの ねがいを ながれぼしに おねがいした。
ながれぼしは いくつもいくつも ながれてきた。
そして つぎのひのよる ぼくと ぱぱと ままは おそらいっぱいの かーてんをみた。
しんじられない ふうけいだった。
ほしと かーてんは そうだいな おんがくの ようだった。