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サバイバルしてたらステータスに目覚めた  作者: 角谷 樹
第一章 目覚めと現代ファンタジーの始まり
9/18

閑話:彼と行動してたら目覚めた

三人称視点です。

 最初に嘉神紗織がソレに気づいたのは、初が電力会社を起業する、少し前のこと。


 彼女が学園へ登校していた時、彼女は周囲から音がなくなったことに気づき足を止めた。


 しかし、彼女が足を止めた頃には音が戻っていた。始めは気のせいかと思っていたが違った。

 また彼女が歩き出した時、周囲の音がなくなって、また戻った。そして、今回はその原因がわかった。


 周囲の動きが全て止まっていたのだ。一瞬だけだが、確かに人も、鳥も、車も全てがまるで時間が止まったかのように、いや、実際に紗織以外の時間が止まっていたのだ。


 それから、紗織は時間を停止させる力をコントロールできるようになった。最初は1秒も満たない時間(止まっている間の時間停止時間)だったが時間停止をする毎に段々と停止できる時間が長くなっていた。


 そして、トイレから立ち上がった瞬間、紗織は自分の部屋に立っていた。次は転移が発動出来る様になっていた。



 こうして嘉神紗織は時間と空間を操る、初でも苦戦する存在が覚醒してしまったのだった。





「ねぇ、初君」

「ん〜?どうしたの紗織さん」

「実はね、初君みたいに、私にも超能力が使えるようになったみたいなの」


 紗織は初に自分が異能に覚醒していることを告白した。


「あぁ、やっぱり……」

「やっぱり……?どういう事?」

「実はな……」


 初も紗織に何故異能が発現したのかを説明した。

 自分が紗織に自分が持っている〈耐性〉を最大限〈付与してたら、それが紗織に吸収され、紗織に〈時空操作〉が覚醒したと。そして、何故それがわかるのかも、〈鑑定〉で少し前から知っていたと話した。


「へぇ、初君は凄いの沢山持ってるんだね〜」

「確かに色々持ってるけど、多分紗織さんの方が凄いと思うよ?」


 〈鑑定〉で〈時空操作〉について調べたら、最上位能力だけあって、その性能は凄まじい。あらゆるモノの時間を操り、空間を操る。たとえ攻撃をされても、空間を弄って自滅させるカウンターや相手の時間を止めて、拘束出来たりと、ただの時間停止や転移以外の応用が効く。


 例え、しないが、初が自身の持ってる最大級の攻撃〈雷神〉を紗織に放ったとしても、空間をいじられ、初の方に戻されるだろう。


 これはただの空間操作なら相手の認識できない攻撃、超スピードや、不意打ちでの攻撃なら当たるだろうが、時間も操れる紗織なら別だ。


 時間を操り、攻撃を遅くさせたり、攻撃を停止させ、攻撃の進行方向を敵に空間を弄れば、完璧なカウンターが可能だろう。

 そして一番物騒なのは、空間を弄って、対象を切り刻むように転移刺されば防御不能の斬撃に。対象の時間を時間を操れば、対象が朽ちる時間まで加速させ、殺す事もできる。


「へ、へぇ、私、そんな物騒な能力を……」


 それを初に聞かされ、紗織は顔を青くさせた。

 紗織は時間か停止した世界で、勉強を終わらせれば、時間が沢山取れる、遠い距離を転移で直ぐに渡れると便利だなと思うくらいだったのだから。


「ああ、でもこんな使い方も出来る」


 初は時間を操り、対象の怪我をなかった事に出来ると教えた。時間を操り、対象を朽ちるまで時間を操れるのだから、逆に怪我がする前にの状態にも戻せる筈だと言う。


「そっか、てことは使い方次第でことなんだね」

「そうだな。俺の〈雷神〉も生物に向ければ簡単に相手を殺せる能力だけど、電力発電に向ければ、膨大な電力を簡単に賄うことが出来るからな」


 初の〈雷神〉も最初は化け物に向けていたが、自分がいつ人に向けるかわからない。しかし、発電所に向ければ喜ぶ人は沢山いるだろう。あらゆるモノを使わずに電気が作れるのだから、初の〈雷神〉は、現代社会ではありがたい能力だろう。


「あっ、そうだ。紗織さん、今度俺たちみたいな、異能を持つ存在を保護するのと、化け物を倒す為の組織を作るんだけど、うちの組織に入らない?」

「えっ!?私、怪しい団体に入るのはちょっとぉ……」

「いやっ!違うよ!?俺たちみたいな異能力を持ってる誰に狙われるかわからないし、個人での行動じゃあ危ない。だから、俺たちみたいなのを集めて、組織を作るんだ。そうすれば超人集団にそう手を出す奴はいない筈だ。まだ異能力を持ってるのは俺と紗織さんだけだけど、組織として一緒にいれば支え合えると、思うだ。だからに俺と一緒に組織に、居てくれないかな?」

「……………私で、良ければ……」

「っ!ありがとう、紗織さん!」


(良かったー!俺よりも紗織さんの方が能力強力だし、凶悪だから、絶対悪い奴らに狙われるからね。これでなんとか紗織さんを守りやすくなったぞ!)


 初は紗織を自分の組織に入れる事ができてとても嬉しそうだった。


 しかし、初は大事な事に気付いていなかった。自分がその組織のボスを紗織にいう事。そして紗織はその事を告げられれば、大声で叫んでいただろう


「ところで、なんで私の能力、勝手に発動したんだろう?」


 紗織が最初に時間停止をした時、何故能力が発動したのか、疑問に思った。


「あぁ、それ?多分を俺と行動、化け物退治してる時に、俺の側で能力を発動してるのに反応して、紗織さんの能力が勝手に発動したんだと思うよ」


 初はその事を〈鑑定〉をかけて調べて、考察も交えながら説明した。


「結局、初君と行動してたら目覚めちゃったのかー」


 その発言、ちょっと卑猥なだなぁ、と思いながら「そうだね」と返事をする初だった。




ーーーーーーーー


裏話

紗織が、初が組織のボスであるということを知るのは組織が設立してすぐ、組織に勤めている人達が初に対して、目上の相手をしているように行動していて、それを疑問に思い、直接初に聞いたらあっさり自分がボスであることを明かすので、紗織は人が多くいるフロアで、思わず大声で叫ぶのでした。

今回はいつもよりも会話が多い気がします。本来ならこれぐらいの会話はちょうどいいのかな、と思います。



誤字脱字があればお知らせください。

「面白い」「続きが早く見たい」と思ってくだされば嬉しいです。

感想、評価をいただければ嬉しいです。

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