仕事をしてたら他の能力者が発見された
今回は長めです。
7月25日、夏休み。
俺はとても忙しい。何故なら俺が作った組織のボスであるからだ。
本来、高校生である俺が組織のボスというのはありえないことであったのだが、学園の課題をやってたら獲得した〈高速処理〉〈高速演算〉を手にしてから事務仕事に関しては右に出る物はいない。
なので、ボスとしての仕事をする事に関しては問題なく、この能力を使えば、他の企業の長たちの仕事よりも早く終わる。
てか、俺は発電という大事なうちの組織の資金源の仕事があるから早く終わらさないとうちは破産する。
「ボスー、新しい書類です〜」
さっきまで山のようにあった書類を処理し終わったのに秘書である紗織は新しい書類を俺の目の前に置く。
「ええぇぇぇ、またあ〜。さっき終わったばかりなのにー」
「いいじゃないですか、どうせこの量、さっきのより少ないし、数分で終わらせれるんだから」
さっきの書類よりも少ない。さっきのは本当山、山脈の如く、置かれていたが、処理して重なっていた側から運ばれていき、一時間程でやっと山脈を消し去ったが、また運ばれてきた。
「確か時間的には一時間程で終わらせたけどさぁ、体感では何時間もやってるんだからね?これは精神的につらいんだよ?」
そう、いくら〈高速処理〉は時間的に見て早くできていたとしても、精神の時間は普通にやるのとそんなに変わらない。
これは紗織の時間停止と同じで、周りがいくら止まってる、遅くなってたとしても、自分の速度は変わらない。自分の速度は普通に感じてしまう。
だから、本来の時間よりも長くなっているように感じてしまう。
「碌に仕事せずに溜め込んでたのが悪い。さっさと終わらせるように」
「はいはい」
自分はまだ学生だから組織によったらする時間は休日くらいしかない。平日も発電することしか時間がなく、平日中の事務仕事は溜まりに溜まっている。だから休日は事務処理が今のところ仕事のメインになる。
「ボス!」
俺の執務室に若い男性が入ってきた。彼は高木君、異能力はまだいないが、コンピュータ関連の事が得意で、主に俺たち以外に異能力を持つ者がいないか、探してもらっている。
「どうしました、高木君」
「ボス、ヒットしました!ボスが探していた能力者を含めて三人ヒットしました!」
彼がどうやって、異能力者を探させているか。それはインターネットのワード検索を使っている。日本中のインターネットネットを使っている人達から、異能、超能力など、それに関するワードを使った人達から探している。
当然そんな事は、一々調べていたら、数が多すぎるので、さらに絞り込む。
普通の人は超能力については一度調べれば、それ関連の事は数回で別のことを調べる。だが、実際に能力を手に入れたら人は必ず、それについて調べる。自分以外に能力者はいないのか、その能力はどんな事ができるのかなど、現代の人ならば必ず調べる。
そしてそれはどうやって調べるのか?
俺のように、実際に能力を使って検証する。または、ネットを使って調べる。そして、自分の能力について多く知ろうと思い、多く調べる。
だから、高木君はネット検索の履歴で、多く超能力関連について調べるている人物を洗い出し、さらに部下を使って、その人物達が何かしらの能力を使っているところを記録させる。
そして今回、初めての能力者探しで見つけた。
「それ、この書類が終わった直ぐに行こう。車を出せるようにしてて」
「了解です!」
彼がずっと張り切っているのは、彼が高給取りだからだろう。うちはまだ出来たばかりなのに、馬鹿みたいに儲けてるからな。それに人も少ないから、高木君には負担をかけているのでその分も出している。あと、うち、秘密も多いからその口止め料もね。
「よし、終わった!じゃ、行くか」
まず始めに一番近い、千歳綾美さんという方のアパートへ。
そして、車で15分ほど。今俺はボロアパートの前にいた。
俺は懐、〈異次元収納〉から紙を取り出した。
「高木君の調べでは、名前、千歳綾美、年齢21歳、会社員、独身、推定能力、念力。16歳で上京して一人暮らし、就活は失敗の連続、やっと入れた職場はブラック企業、その上、両親への仕送りで自分は困窮状態。
二週間程前から念力について調べていたのでその頃から異能力に目覚めていたと思われる。調査期間中、空き缶をゴミ箱に投げ、その空き缶がゴミ箱に入る直前にいきなり握り潰されていた事が記録され、異能力に覚醒していた事が確定した」
その時の、千歳さんが飲み干した空き缶をゴミ箱に投げ捨て、変化する前の空き缶の画像と、ゴミ箱に入る瞬間に握り潰された痕が残った空き缶の画像が紙に貼られていた。
「では、行きますか」
コン、コン
「すみません、千歳綾美さんはいらっしゃいますか!?」
バゴーン、ガシャーン
「は、はーい」
いきなりの物が倒れ、割れる音がした後、部屋の中から千歳さんが現れる。少し汗をかいた、ボサボサの紙をして疲れた顔をしている。
「あ、あのー、どちら様で?」
彼女はいきなり、若い男性、それも高校生くらいの少年がうちを訪ねてきて困惑しているのだろう。
「私はこういう者でして」
俺はスーツの懐から名刺を取り出した。
「武甕槌電力会社……社長!?」
名刺の役職のところを見て彼女は食い入るように社長の部分を見て叫ぶ。
「はい、武甕槌電力会社のオーナー兼社長の佐藤初です」
改めて役職と名前を名乗る。
「しゃ、社長様が一体どうしてこんなボロアパートに住んでいる私のところに?
「実は込み入った話がありまして、あなたのこれからに深く関わっている話です。此処ではなんですので、中に入れてくれませんか?」
「でも、知らない人を入れる訳には……」
「では、此処で話しますか?貴女が超能力が使える事について」
「ど、どうしてそれを!?」
「貴方について調べまして、貴女がどんな能力を使えるのかは既に知っています。入れてくれますね?」
「は、はい……」
「まず始めに言っておきますが、私は貴女に危害を加える為にきたわけではありません。貴女のスカウトと保護、忠告をしに来ただけです」
「わ、私のスカウトですか?」
「はい、私も実は普通の人ではありえない能力を持っていまして、その一つをお見せしましょう」
俺は〈異次元収納〉から一つの封筒を取り出す。
「これは私の能力の一つ、見ての通り物の出し入れができる空間を作り出す能力です。そしてこの封筒には100万ほど入れてあります。こちら口止め料です」
そして100万が入った封筒を千歳さんに渡す。
「100万!?そんな大金を、口止め料ってまさか貴方の能力以外にもですか?」
「察しがいいですね。その通りです。先程見せた能力は当然として、これから話すこと、そして貴女の能力を絶対に他人に見られてはいけません」
「ど、どうしてですか?」
俺はこれから本題を話す。
「まず、私の会社では、私の能力を使って発電し、燃費をなくしたり、動力源を操って儲けています。そして私が貴女をスカウト、保護しに来たことですが、貴女の能力、念力を使えばモーターを回し発電に応用できるでしょう。そして、保護については、もし貴方の能力に気づき、貴女の能力を悪用しようとする存在が必ずいます。だから私はそんな存在から貴女を守る為に来ました」
念力は応用が利きそうだから、必ず悪用しようとする存在は必ず現れる。
「あ、貴方の目的は分かりました。しかし、貴方が私を悪用しようとしている存在ではないとどうやって証明しますか?」
彼女は俺のことを疑ってるようだ。まぁ、わかるけど。
「そんなのは簡単だ。私が所有している8割の発電所は私が発電を賄っている。そして、会社の建物の電力も私が全て賄っている。だから、貴女を雇う必要はない」
「なっ!?」
「雇う必要はないが、貴女は能力を持っているだけでも狙われるだろう。もし運が悪ければ生きたまま解剖されるかも知らない」
「ヒエェェェッ!」
「私はそんなことさせない。そうならないように組織を作った。だから私の組織に入って欲しい」
「で、でも、私、今の職もありますし……でも危険なのも嫌だなぁ」
彼女がどうするか悩み出した。
「私の組織に入るなら貴女の職場にはうちから伝えておこう。因みに、うちでの貴女の仕事割は主に能力を使った発電を考えてるけど他にも与えようと思う。あとうちは週一で休みにしてるから、それと貴女の月給はこれくらいを考えてるんだ」
俺は〈異次元収納〉から電卓を取り出し、彼女の月給を計算し、見せる。その金額は100万を越していた。
「はい!入ります!私を雇ってください!!」
そりゃ入るよね。
「じゃあ、また今度知らせを迎えを寄こすから、それまで準備してて」
「はい!ありがとうございました!」
千歳さんのスカウトが無事終了したので、次に近い、目標人物に会いに行く為、車を出す。
「名前、石田燈、男性、年齢17歳、学生、推定能力、異能力者探知。彼以外の異能力者候補を調査していたら、彼がよく見かけるので、彼について調べると彼が他の異能力者候補達の調査で見かけられていた事が発覚。彼に調査優先度を移行。結果、異能力者最有力候補の側に彼は近づいていた、か」
俺が最も探し求めていた能力者。
彼の能力がとても素晴らしい事も確かだか、それよりもその能力はとても危険だ。〈異能力者探知〉、能力としてはそこまで強力ではない。しかし、その使い道が危険なのだ。
彼を確保すれば、強力な異能を持つ存在を集める事は簡単になる。だから彼の存在が異能を悪用する者に見つかれば、彼自身も危険だし、彼によって発見された人たちにも被害が及ぶ。だから彼は必ず保護しなければならない。
〈精神感応〉を使用しながら慎重に彼が住んでいるアパートに向かう。
そして彼の部屋前に着き、〈精神感応〉で彼の存在を感知する。
「よしっ、すみませーー」
彼を予防とした時、彼に動きがあった。彼は外に部屋から外に出た。俺が居るドアの反対側の窓から。
「はっ?なんで?」
彼はとても焦った様子で俺から逃げようとしていた。
「ちょっ!待ってー!」
彼は障害物を使いながら俺からドンドン離れていく。
「くっ、こうなったら、〈雷神〉っ!」
俺の身体が放電し、そして俺はその場から消えた。
いや、消えたのではない。俺の身体が放電された瞬間、俺の身体は既に彼の後ろの斜め上にいたのだ。
「っ!?」
そして、いきなり現れた俺に驚き、一瞬止まった石田を羽交い締めして捕まえる。
「ぐっ、離せ!」
「ちょっ!落ち着いて、何もしないから。落ち着いたら離すから!」
俺は〈精神感応〉の使い、石田の精神を落ち着かせる。
「すまん、落ち着いた。だから、話してくれ」
「ああ、よかった。じゃあ、離すよ」
拘束を解いた。
「私は、貴方に危害を加える気はない。ただ話がしたいだけだ。此処では話せないから貴方の部屋でいい?」
「ああ、いいぞ」
そしては俺は千歳さんの時と同じように俺の事と目的を話した。千歳さんと違う事、は彼を雇うのではなく、保護が目的である事を話した。
「やっぱり、俺の能力は俺自身にとって危険なのか」
「はい、貴方の能力は悪用されれば様々な人達も、貴方自身も不幸にしてしまうでしょう。だから、私達が貴方を保護しに来ました」
彼自身の為にもどうしても彼をうちの組織に保護する必要がある。だからきて欲しい。
「貴方が、希望するのであれば、仕事も用意するつもりです。でも貴方にしてもらうのは異能力者の調査になりますが……」
「ああ、出来れば俺も他の人がどうなって欲しい訳じゃない。それにアンタも俺を守ってくれんだろ?」
「勿論、ですが、私も学生なので、貴方の護衛に回る時間は少ないですよ?」
「見ればわかる。アンタ俺よりわかいだろ?なら仕方ないさ。いいよ俺をアンタのところに連れてってくれ。アンタよりも強いヤツ見たことないから安心だ」
こうして異能力者探知を持つ石田燈を保護できた。
「さっ、車に乗ってください。荷物は後で貴方に用意する部屋に送りますので」
「あ、ああ」
「まだ、俺以外にも行くところがあるのか?」
「はい、距離的に一番遠かったので、貴方の後で行くことになってました。今日はこれで最後の予定です
「そうか」
次の異能力者についての報告書を見る。
名前、平野ミライ、女性、年齢19歳、無職、推定能力、豪運?。最近になって急激に資産を増やし出した。確率的な事(競馬や、宝くじ、裏カジノなど)で、資産を増やし、株で資産を更に増やした。更に、数々の危険を回避、防いできた。能力については詳細が不明だが、その脅威的な豪運により推定能力は豪運とさせてもらいます、ね。
これは凄いな、確率的な事では負けがないとも記載されている。しかし、これじゃあ、目をつけられているだろうな。特に裏カジノの所とか。あそこ、ヤクザが運営してるみたいだから、特にヤバそうだな。
「……はぁー、行きたくねー」
「ん?なんか行ったか?
「いえ、何も」
そして目的地の平野さん家に着く手前で、
「止まってー!!」
いきなり少女が車の前に飛び出してきた。
「うわー!?」
キュウウゥゥゥゥゥ!!!!
運転手が驚き、急ブレーキを踏んだ。
「「ウグッ!」」
後ろに乗っていた俺と石田は転んだ。
「ごめん!乗せて、佐藤君!?」
そして、車に乗り込んでくる飛び出し少女。
「運転手さん早く出して!」
「ちょっと君!いきなり乗り込んできてーー」
「早く出して!」
俺が少女を責めようとしたら少女がそれも遮って叫ぶ。そして、飛び出し少女がやってきたであろう方向が騒がしくなる。
「ん?」
ダダダダダダ
「カネ返せやー!」
「このクソアマが!逃げんなー!」
「待てや、アマ!ぶっ殺してヤルウウゥゥゥウ!!」
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どう見ても堅気の人間じゃない、ヤクザ連中が飛び出し女を追ってやってきた!
「ほら佐藤君、早く!」
「っ!?運転手さん、出して!」
「は、はいっ!」
運転手さんに呼びかけ、車を出させる。
「待てー!」
「逃げんなー…………」
何とかヤクザが逃げ切ることが出来たようだ。
「で、君は誰?」
そして俺は飛び出し追われ少女に尋ねた。
「ありがとぅ佐藤君。時間通りだったよ。あっ私?私は平野ミライ。佐藤君達が調査していた異能力者だよ!因みに能力は豪運じゃなくて、〈未来予知〉だけどね!」
豪運よりもやばい能力を持った少女が現れた!
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裏話
千歳綾美の家をノックしたら破壊音がしたじゃないですか。あれ綾美が念力で物を明かしたり動かしたのをいきなりノックがしたので、集中が途切れ、物が落ちたのです。
石田燈が主人公が部屋にやってきて逃げ出したのは、主人公が、今までに見たことがない数と強力な能力を持っていたからです。そんな存在が、いきなり自分のところに来たので、怖くなり、逃げ出したのです。
平野ミライがヤクザから逃げて主人公達が乗っている車に飛び出して来たのは、ミライが〈未来予知〉でヤクザ達が自分の家に襲撃をかけてくるのを予知してたので、ヤクザ達が襲撃する少し前に家を抜け出し、〈未来予知〉で安全なルートを予知し、どうやって逃げ切る未来を予知し、主人公に行き着き、これから先自分がどうなるのか〈未来予知〉したら、彼に保護された方がよくね?となり車に飛び出した。当然、車には轢かれないと〈未来予知〉でわかっていた。
誤字脱字があればお知らせくださらば有難いです。
感想、評価があれば嬉しいです。
今回は珍しく長めにかけました。
誤字脱字があればお知らせくださらば有難いです。
感想、評価があれば嬉しいです。




