ステータスを獲得したけど溺れかけた
やる気が沸かなければ次回作への気力が足りない(当たり前)
俺は今、世にも奇妙な現象に遭遇している。
全世界の人が体験したことのないであろうことに、俺は自分が夢幻をみているのかと思った。
その現象とはーー
『魚を倒した!経験値を獲得しました!〈ステータス〉を獲得しました!』
頭の中に響く通知だった。
俺はこの時海に潜って魚を獲っていたのだ。
その時にいきなり頭の中に声が響くのでパニックになり、溺れそうだった。
なんとか精神を落ち着かせ陸まで戻ったが、危ないところだった。
『スキル〈水泳Lv.1〉、〈精神耐性Lv.1〉を獲得しました!』
また意味のわからい現象が頭の中に通知してきた。
いったい何が起きているのかわからない。
この頭の中に響く声はなんなのか、〈ステータス〉とはあの異世界ファンタジーによく登場する自分の能力を見る、あれだろうか。
俺は海に潜った影響で幻聴をきいているのだろうか?
「俺はヤバイ薬なんてやってないし、病気でもないぞ。だいたい〈ステータス〉って、厨二病じゃあるまいし、……ってなんだコレ!?」
俺が座りながら独り言を呟いてると、目の前に文字や数字などが書かれた透けた板が現れていた。
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名前:佐藤初
年齢:15
種族:人間
職業:学徒Lv.9/29
レベル:1
HP:40/40
MP:20/20
筋力:8
耐久:8
敏捷:12
器用:12
賢さ:8
運勢:200
戦闘
魔法
技術
〈水泳Lv.1〉
補助
耐性
〈精神耐性Lv.1〉
異能
称号
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透けた板ーーステータスと呼ぼう、ステータスに先程通知で知らせられた〈水泳Lv.1〉と〈精神耐性Lv.1〉が載っていた。
俺はまず自分がいる場所が異世界か調べた。
太陽と腕時計(針がついてるやつ)とコンパスを見て、方角の確認をする。
太陽と腕時計は短針を太陽に向ける。
これは時計の短針を太陽に合わせて、文字盤の12の間を見ることよって北の方角がわかる。
これは日本が北半球だからでここが南半球なら逆の南になる。
そしてコンパスで北を確認し、太陽と腕時計から方角も北を確認し、両方とも一致している。
つまり、ここは北半球である事が証明された。
次に、海に入る前に置いてきた荷物の中から図鑑を出して、動植物を調査した。
周辺を歩き回り、一つ一つを調べ、地球の植物、日本だけしかない蟻、植物を確認し、未知の動植物を見つける事はなかった。
後で、荷物の中からスマホを見つけ、位置情報を確認できたから、最初からスマホ見ればこれまでの調査をする必要がない事に気づいた。
いやだって、異世界転移してたらスマホ使い物にならないと思ったから後回しにしてたんだ。
過去を振り返る
まず自己紹介、俺の名前は佐藤初。15歳の高校一年だ。
父は官僚で母は大富豪の娘にして大企業の社長の両親に、中学生の弟と妹がいる。
世間様から見ればとても裕福な家庭に生まれた、勝ち組人生が約束されたと過言ではない家の長男だ。
しかし、こんな親の場合、家庭に愛がなかったり、家に殆どおらず、育児を他人に任せて仕事をしていたりするが、この両親は違う。
この両親、超ハイスペックでラブラブなのだ。
仕事は早めに完璧に終わらせ、家に帰り、夫婦でイチャついたり、子供にめっちゃかまうし、育児もしっかりこなす、もうドラマで見る、ドロドロとした家庭環境がないのだ。
小学校の授業参観では毎回両親揃って来るし、一番他の親よりもはしゃぐ、子供へ愛が重すぎるほど、思われているのがわかる。
だけどこの歳になっても両親からハジメちゃんと呼ばれるのはキツい。
翔(弟)や恵(妹)のこともショーちゃん、メーちゃんと呼ぶ。
だから思春期の弟たちからは最近うざがられている。
本当は俺も弟たちも両親のことは好きだ。
それに仕事場ではしっかりしていると聞く。
だが常日頃がそう呼ぶのは本当に辞めてほしい。
そんな両親だが、家では、というより、俺の前では殆ど仕事はしない。
理由は、俺が小さい頃、父が母と仕事(悪巧み)の話をしながら、悪い顔をしていたからか、側で見ていた俺が大泣きをしたらしい。
俺はどうやら生まれつき人の感情に敏感らしく、父の悪意を偶々拾ってしまい、父がこんなにも悪意を持つことに悲しくなり泣いてしまったようだ。
それからは子供たち、特に俺の前では仕事(悪巧み)の話はしなくなった。
官僚の一族は親と同じ仕事に就くと云うことがよくある。
しかし今でも俺は官僚関係の話にはトラウマを持っており、父のような官僚になることはないだろう。
弟たちはそこまで官僚関係へのトラウマなどはないので、父の後をついでくれるだろう。
俺には特殊な趣味がある、それはサバイバルだ。
今でもテレビでやっている無人島で生活に小さい頃憧れていて、父に頼んでサバイバル術を学んだ。
当然、父は忙しいので、父のツテから人を紹介してもらい、中学まではサバイバルの訓練と勉強、高校からやっと実践の許可をもらった。
俺が通っている学園はかなり有名で日本の各方面から優秀な子と金持ちの子供たちが集まって来る。
なので、偏差値もバカ高い。
俺は超ハイスペックな両親から本当に生まれたのか疑問なくらいの超ギリギリでこの学校に入れた。
結果発表のときに両親からメチャくそ怒られました。
なんとか、高校に入り部活はサバイバルに関するのに入ろうと思っていたのだが、この学園、サバイバル系の部活がない。
登山部などはあったのだが、俺の求めているのは無人島で、ナイフや限られた道具をつかってのサバイバルだ。
なので、なければ作ってしまえばいいのじゃあぁぁぁ!
ということで、作っちゃいました
部員数1名、俺一人の部活だ!厳密には、同好会なのだが。
当然一人での部活動は本来はダメなのだが、無理を通して、5月のゴールデンウィークにサバイバル生活をやり、撮影、編集をして全生徒に公開。
それで部員数が5人以上になれば部活として正式に認められるようになった。
そして現在、ゴールデンウィーク初日に、親に土下座して頼み込み、借りた無人島、は無理だったので、海に面し、近くに山がある別荘(豪邸だった)を借りて来ました。
いや〜、流石金持ち。
無人島じゃないけど、もう十分にサバイバルに適している土地を子供によく貸せるよ。
もうマジで、この借りどうやって返そう?
最近両親の甘やかしたい気持ちが溜まってるようなので、一週間の甘やかされ放題かな?
荷物は砂浜に置き、ウェットスーツに着替え、シュノーケルをつけて荷物の中に入れていた組み立て式の銛を組み立て、近くに置く。
やっぱりサバイバルと言ったら素潜りだからね。
記念すべきサバイバル初日は素潜りから始めたいよね!
まず、海中で足をつらないように、準備体操をしてから、銛を持ち、いざ海へゴー!
サバイバルを撮影、編集の為に小型カメラをシュノーケルに着けたからあとは潜るだけだ。
素潜りの練習の為に海水浴のときによく潜ってやってたけど、サバイバル初日の素潜りの気持ちは、初めて海に潜った時のようにワクワクする。
そしてサバイバル番組での素潜りの定番をやりたくなった。
ちょうどカメラもあるし、やってみるか。
「ごんにぢば、みなざん。今ばわだじば海のながにいまず」
……うん、口に何か挟んで喋るのは難しいね。わかってたわ。
でも人生初めての素潜り実況してる。楽しい。
それからも実況(何言ってるかはわからないけど)しながら獲物を探す。
そして見つけた、ちょっと小さい魚だが、サバイバル初日の獲物としては良いだろう。
銛のゴムを張り、魚に銛先を向け、近づく。
銛を放つ。
カツッ
魚が素早く銛を避け、逃げる。
ああ、折角の獲物が!
それからも魚を見つけ、銛を放つが逃げられてしまう。
日が出ているうちは魚も起きているので、早く動けるのだ。
夜ならバンバン漁れるのだが……。
それから一時間程が経った後、今度は大物を見つけた。
マダイだっけかな?あれが獲れたらインパクトが大きいだろうな。
俺は慎重に近づき、マダイに向けて銛を放つ!
ガツッ
今度は今までとは違う音が鳴り、銛の先にはマダイに刺さり貫通した先が岩に当たっていた。
ようやくだ、ようやく魚を突くことができた。
こんな時はあの言葉だ。
「獲ったどおおおぉぉぉぉ!!!」
『魚を倒した!経験値を獲得しました!〈ステータス〉を獲得しました!』
「……へっ?オボボボボボッ!」
俺は溺れかけた。
(・∀・)超久しぶりに、新作投稿したけどいつまで待つかな?
( ´∀`)今まで異世界ファンタジーを考えていたんだけど急に現代ファンタジーものがうかんだから投稿してみた。
やる気の問題でこれからも投稿するかもしれないから、これをみたみんな!オレに応援とやる気をくれぇ!
ステータスについて
HPとMPが無かったので、追加。
HP、MPの数値を切りよくしたかったのでステータスの数値を少し修正しました。