六話 パーティはマンドラゴラ?!
「これからどうする〜?」
とりあえず私達は先程の湖から、最初にこの世界に来た転移魔法陣の所まで戻る事にした。
女神様が言うにはそこから道があるから、道なりに進めばいいとの事。あったか?そんな道?嫌あの時は急いでいたから確認してなかっただけか…
でも道案内適当すぎない?
「とりあえず、第一村を目指さないといけないからついでにそこで売れそうな物でも採取していこうか」
「そうだな〜さっき女神様から本もらっただろ?それ見ながら適当に探していこーぜ」
村へは転移魔法陣の場所から徒歩で1時間もあればすぐに着くというので食料調達などはまぁ村でいいだろう。なにかしら売っているであろう。
この世界のお金の価値観が分かってないからお金はあるだけ持っておきたい。
「お?これいけんじゃね??」
亜美くんが雑草みたいなのを抜いた瞬間、
「うにゃ〜…うにゃ〜…うにゃ〜…ゴフッ」
漫画やアニメ、映画でも見た事があるマンドラゴラがいた。
「亜美くんそれマンドラゴラじゃない?!え!?この世界のマンドラゴラってこう泣くの??いやもといた世界にマンドラゴラなんかいなかったけど…もっとうるさいイメージあった…。」
ていうか抜く瞬間何を採取するか言ってくれよ。
心臓ドキドキじゃねーか。
亜美くんは私の注意を空返事をした後すぐにそこらへんに生えていたマンドラゴラ二つを抜いた為とりあえず頭を殴っておいた。
本によるにはマンドラゴラは50000コルで売れると考えてある。
ただ50000という単位がもといた世界と同じ単位だとしたらとても売れる価値があるが
念には念を入れて50円単位だと悲しいのでとりあえずとれるだけとっておこうという話になった。
この世界のマンドラゴラは泣く時はとても可愛い。
色合いもカラフルで顔も一つ一つ違う。
喋りはしないが表情があるのでペットのような愛着がある。まぁ愛着を持ってしまうと売れなくなってしまうのでやめておこう。隣で大きめの葉っぱで器用にマンドラゴラの服を製作している馬鹿がいるのでもう一度殴っておこう。
「なんだよ!!いてーじゃん!!ていうか裸だったから服着せてあげた方が良くない??可哀想じゃん!」
「馬鹿やろう!これは村についたら即売り飛ばすんだよ!!そんな事したら愛着わいてしまうだろうが!!ほら!お前のせいでこんな可愛い姿に…なっ…て…。はぅ…!」
「あかりんもキュン死にさせられてんじゃん」
緊急会議を二人で行った結果マンドラゴラはペットとして連れて行こうという結論になった。
本末転倒だよ。
とりあえず亜美くんが三匹マンドラゴラを採取していて、色はピンク、緑色、水色、の三種類のマンドラゴラだ。とりあえず名前をつける事にした。ピンクの子だけ女の子みたいだと思うので
ピンクはそのまま桃ちゃん、緑は緑くん、水色は、水くんと呼ぶ事にした。隣からすごく批判な声があるが先が進まないのでとりあえずこれで手を打とう。
「よろしくね。桃ちゃん、緑くん、水くん」
名前を読んだ瞬間三人が宙に浮き、下から光と魔法陣が出てきた。
「「!?」」
私達はびっくりして、尻餅をついたがすぐに光も魔法陣も消えた。
すぐに我に帰って三人のマンドラゴラを見ると
三人が大きな巻物を持っていた。
マンドラゴラ達は巻物を広げ私たちに真っ白何も書いていない巻物に手を置いて!とジェスチャーし始めた。
可愛いからとりあえず置いておいた。
パァァァァァァア!
「「!?」」
【ー契約が完了致しましたー】
え??
私が何が起こったから分かんなく一人でぼーっとしていると
「……これもしかして、使い魔的な感じの契約しちゃったらパターン??」
と亜美くんが言った。
「えええええええええぇ!?」
亜美くんはしゃがみ込み頭を抱え、私はとりあえず叫んでおいた。
人間叫んでいたらとりあえずスッキリするだろう。
その間はひたすらマンドラゴラ達は横で可愛く踊っていた。