プロローグ
俺の名前は古谷刃。15歳だ。
俺は今、餓死しそうだ。
俺は死ぬ前に、パスタが食べたかった。
俺は今、餓死した。
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「こ、ここは……?」
「ふぉっふぉっふぉ、よくきたのう」
俺の目の前にはおじいさんが座っていた。
「……死後の世界なのか?」
「ふぉっふぉっふぉ、察しがいいのう」
白い空間に、俺とおじいさんがいる。
どうやらここは死後の世界のようだ。
「お前はもしかして神か?」
「ふぉっふぉっふぉ、そうじゃ」
このおじいさんは神だ。
「ふぉっふぉっふぉ、ワシの手違いでお前を餓死させてしまった。すまんのう」
どうやら俺は手違いで餓死したらしい。
「ふざけるな! 俺の命をなんだと思っている!」
「すまんと言っておるじゃろ? 代わりと言ってはなんじゃが、特別に異世界転移をさせてやろう」
「異世界転移……?」
手違いで殺してしまった代わりに、俺は異世界転移をすることになる。
話を聞くと、どうやら魔法のある世界に送ってくれるらしい。
しかも、特別な力を授けてくれるらしい。
「ふぉっふぉっふぉ、さあ能力を選ぶんじゃ」
「まず、最強にしてくれ」
「それはできぬ。他にはないかのう」
「くそっ! じゃあ、食ったやつの力を奪う能力をくれ!」
「ふぉっふぉっふぉ、いいじゃろう」
やった!
食べまくるぞ!
「そして最後に、俺は餓死で死んだから、パスタのある異世界に飛ばしてくれ」
「ふぉっふぉっふぉ、それでは異世界を楽しむんじゃよ」