第3話 海の光 (後)
華麗
「こうなると、また博士に新しいの作ってもらわないとねー」
「ブラックローズ、はしゃいでないで部屋入るわよ」
ブラックローズは自分に危険が及ぶことが好きだった。
「はいはーい」
ホワイトローズは部屋の扉を大胆に開け放つ。
宝石があるはずの箱は中央に。その持ち主はそのすぐ傍に立っており、扉を見つめていた。
「きたな。ホワイトローズ、ブラックローズ。ピアスは渡さんぞ。ここにはレーザーが張り巡らされている」
「それが?レーザーなんか暗視スコープがあればみえるでしょう」
ホワイトローズは暗視スコープをつける。
しかし。
「―――っ!」
「どうしたの?ホワイトローズ?」
「見えない…」
ホワイトローズはつぶやいた。
「…ブラックローズ、あれいける?」
ホワイトローズは聞く。
「ん?あれ、集中しなきゃいけないから結構危険だよ?」
「大丈夫。5秒ね」
「了解」
春日はわけがわからず、戸惑う。
「いくよ!」
ブラックローズはピアスまでの距離に目を集中させる。
「…上…下…右…下…真ん中…」
言われた通りにホワイトローズは走る。
春日は唖然としながら2人を見ていた。
「……ラスト右!!」
1瞬おくれてホワイトローズの手にピアスが握られていた。
「ブラックローズ逃げるよ!」
「うん」
ホワイトローズはそのまま窓へ走る。
ブラックローズは自分がさっき言った道を走りぬけ窓へむかう。
「じゃぁね、春日さん」
2人が逃げた部屋には春日と1枚のカードが残されていた。
『海の光 頂きました。 ホワイトローズ・ブラックローズ』
「疲れたー!」
2人は仕事を終え、本部にいた。」
「ホワイトローズ、あの春日って言う人の家すごかったねぇ。レーザーとかさ」
「そうねぇ。ブラックローズ、博士に言ってきてくれない?」
「新兵器!?」
ブラックローズは目を輝かせて言った。
「そう」
「じゃぁいってきまーす。入品よろしく」
ブラックローズは急いで出て行った。
「いつのまにあんな新しいのが作られていたのかしら…情報は間違っていなかったのね」
そう、組織に匿名の情報が入ったのがつい今日の朝のことだった。
春日邸には新兵器がある、と。
「薔薇様方に報告をしなければ…」
ホワイトローズも部屋を出て行ったのだった。
テスト終わったので急いで書き上げました…。遅くなってごめんなさい。これからは頑張っていきます!