表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
王道(キング・オブ・ロード)な異世界転生物語  作者: 下っ端労働者
第1章【転生者イトウ・オウスケ】
2/17

2話・遭遇

 

「––––ここが、異世界」


 真っ青な空が俺を出迎える。

 周りは草原で、心地良い風が吹いていた。

 景色だけ見たのなら、まだ異世界感は無い。


 それでも感慨深いのは確かだ。

 感覚か、直感か……ここは日本でも、地球でも無い全く別の世界だと訴えていた。


 さてと、これからどうしようか。

 何も無いし、とりあえず歩こう。

 あの優しそうな神様の事だ、多分近くに町でもある所に転生させてくれただろうし。


 そんな感じで気の向くままに歩いていく。

 一歩一歩、大地を踏みしめて。

 そこで一つ、新事実が判明する。


 体力がめちゃくちゃに増えていた。

 どんなに歩いても、走っても……全く疲れない。

 疲労という概念から解放されたようだ。


 多分、これが神様が言っていた三つのプレゼントの一つ、強靭な身体の事なんだろう。

 これなら旅をする時も困らない。


「……ん、あれは?」


 なんて事を考えていたら、一台の馬車を見つけた。

 見るからに高級そうな装飾が使われている。

 しかし、所々が壊れていた。

 それは恐らく、彼らの所為だろう。


「ガルル……!」


 馬車を取り囲む、四頭のオオカミ。

 血走った目で睨み、馬車を引く馬も震えていた。

 あのままでは馬も中に居る人も襲われる。


 よし、助けよう。

 転生初日で人を見殺しにするのは、寝覚めが悪い。

 強靭な身体がどの程度の性能なのかを測るテスト……という事にして、自分を納得させる。

 我ながらお人好しだと言わざるをえない。


「ふっ!」


 それなりに力を込めて駆け出す。

 すると、一歩目を踏み出した時点で、俺の身体はオオカミ達の近くにまで接近していた。

 殆ど水平に近いジャンプだ。

 こんな事まで出来るのか、この身体わ。


「グルルッ!」

「悪いけど、何処かへ消えてくれ」


 走力を上乗せした右足の蹴りを、オオカミの腹へ入れる。

 オオカミはそのまま吹っ飛んで消えていった。

 それを見た残りのオオカミ達は、三匹同時に別方向から襲いかかってくる。


 俺はそれを全て避け、続けて右足の拳を三発、それぞれのオオカミへ食らわせる。

 やはりオオカミは空の彼方へ吹き飛んだ。


 これで終わりか。

 初戦闘にはしては、上出来だろう。

 それに、既に一度死を体験したからだろうか。

 死の恐怖を一切感じなかった。

 良い事なのか悪い事なのか、俺には判別出来ない。


「そうだ、馬車に居る人は大丈夫かな?」


 馬車の扉を開け、中を確認する。

 そこには綺麗な服に身を包んだ男性が震えていた。

 歳は三十代後半くらいだろうか。

 俺は彼に、オオカミを退治したと伝える。


「そ、それは本当かい⁉︎」

「はい、外を見てください」

「ほ、本当だ……ありがとう、君のおかげで助かったよ」


 男性の名はアキード。

 自分の商会を持つ商人らしい。

 移動の途中、不幸にも魔物に襲われたようだ。

 本来なら魔物の出現率は低いようだが。

 魔物とは、さっきのオオカミみたいな怪物の事だ。

6話まで一時間更新です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ