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【究極の選択】 [桐華編]

私達ドラグニカの中には、人々に恐れられているモノが存在している。

龍の存在・出現によって、それはもうどうしようも出来ない真実。

実際私達は、み嫌われた存在だ。


……ドラグニカは、龍から生まれた災害の種だ……


「――あーちゃんっ!!!」


桐華が叫ぶ声が聞こえはしているのに、身体が反応しない。

視界で広がっているのは、ただの黒い世界。

まるで、深海の遥かそこのように。光が届かないような、そんな場所だ。


私が見ている世界は、見てきた世界はまがものかもしれない。

今の私がいるこの真っ暗な世界こそが、本当の私の世界なのかもしれない。

……黒くて、寒くて、寂しい世界。

多分この世界は、私の本質そのものだ――。


====================================


亜理紗と初めて会ったのは、日本支部へ配属して間もない頃だ。

その頃のウチは、他人への関わりを断絶だんぜつした状態だった。

壁を作り、距離を取り、関わらないようにしていた時。

唯一関わっていたのは、霧原零という男の子ぐらいだった。

配属して数週間後、ウチは彼女に出会った。


「ねぇ、貴方私たちのチームに入らない?」

「え、でも……」


桐華は視線を動かし、彼へとそれを向ける。

霧原零は、中学でのウチの恩人おんじんだ。


「ん?貴方、零の知り合い?」

「――へ!?」


視線を追われたのか、唐突とうとつにそんな事を聞いてくる彼女。

ウチは動揺どうようし、一つの疑問が浮かんだ。


「……えっと、君は零君の知り合い?」

「……ふむ。……」


少し考えるように腕を組む彼女。数秒後に何かをひらめいたのか、手の平を叩いていた。


「ああ、なるほど。貴方が、零の言っていた女の子ね」

「それって、どういう?」


そっと彼女は近付き、ウチの耳元に口を寄せてくる。

何を言われるか、その時は言われた事すら理解出来なかったけど……。

ウチは、その言葉を彼女への友の誓いにしたのだ。


――じゃあ私達、最高のライバルかもね――


======================================


龍の力を持ち、竜紋を刻まれた存在。

そしてドラグニカとなった者は、常人には真似できない特殊な力を手に入れる。

ただし……


「――っ!!」

「(速いが……無駄だ)」


彼女は槍を突き出し、俺へと突撃してくる。

だがそんなモノは、俺には通用しない。

〝自我を失った状態の彼女の攻撃〟なんて、尚更だ。


ただし……特殊な力には、上限が存在する。


彼女、藤堂亜理紗は、その上限を超えてしまったドラグニカだ。

龍の力を持つがゆえ、その強大な力は一時的な暴走状態へと入ってしまうケースがある。

暴走状態の彼女を止める方法は、二つ存在する。


「おい、桐華。お前に良い事、教えてやるよ」

「……なに?」

「まぁそう警戒すんなよ。お互い今は、亜理紗をどう抑えるか。それが今の課題だろ?」

「言いたい事はそれだけ?(どういう事?……あーちゃんを抑える?竜紋が暴走している状態での対処法は、ウチでも知ってる。けど、そんな事……)」

「まぁ敵の言葉は信じる事は、難しいだろうな。じゃあ一つ、提案だ」

「提案?」

「提案というよりは、お前に選択肢をやるよ。今から言う事、しっかり考えろよ」


彼は攻撃を交わしながら、桐華へと言葉を発する。

ただその言葉は、今の桐華にとって究極の選択だ。


――彼女をここで殺すか、竜紋を封印し永遠に殺すか。どっちが良い?――



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