あなたと僕の愛言葉
掲載日:2016/04/21
貴方の事なんて嫌いよ。
幼馴染の口癖だ。
当時の僕には、重く。
重くのし掛かる言葉だった。
それは、今の僕にでも。
言われていたから、思い出せる。
小三の秋だ。
小六の春だ。
中二の冬だ。
高一の夏だ。
ずっと、ずっと言われ続けた。
貴方の事なんて嫌いよ。
そのくせいつも、楽しそうに笑う。
そんな彼女が好きだった。
あるとき僕は思い出した。
小さな頃の思い出を。
すぐに行った、彼女のもとへ。
幼い頃の思い出は、思ったよりもでかかった。
二人で公園で遊んだとき、たまたま始めたあべこべごっこ。
結局終わらず、その日はお開き。
思えば次の日、君は初めて貴方が嫌いと言ったよね。
そんなことを思い出したから、僕は君に正直に告げた。
あべこべごっこに照らし合わせれば、好きは嫌いで、嫌いは好き。
思い出したから、僕は言う。
君のことなんて嫌いだよ。
君もまた僕に、笑顔で言う。
貴方の事なんて嫌いよ。




