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現代(いま)の刃空と渇色の王女 その1

どうも、ただの人と申します。


まだ、序盤の方なんでバトルには、発展はしません。


その代わりと言ってはなんですが所どころに笑える所を設けていますので、主人公と同じような気持ちになってくれたら幸いです。


後々、過去編も書こうとは思いますが、たぶん、R15確定かとは思うんでそこの所はご容赦ください。


それでは、どうぞお楽しみください・

プロローグ 追跡


西暦2020年4月14日――――月曜日――――午前2時43分……六本木区内の公園近くにて――――。


「あの娘。どこに行った!?」

組織からの命を受けて、この国に来たとはいえ……。

「まったく、何をどう気を付けろとゆうんだ」

なにが「あの国の『無明』を名乗る者には手を出すな」だと。

「もう、大昔もいい所じゃねぇか。ボケてんのかウチの幹部連中は」

悪態を付けながら標的の女を探すと目の前にその姿らしものが現れ――。


――「見つけたぜ! クソあまぁぁぁぁ!!」

すかさず公園内へと追うが……見失ってしまう。

「チッ、魔術結界もなにもできたもんじゃねぇ。ここじゃ広すぎる、結界が張れないんだとしたら奴の位置すら……」

周りを警戒しながら見渡すが、それらしき影すらうつらない。

わずかな気配を感じた瞬間。

「ほぅ……これはこれは」

「情報を追って来てみれば。本当に魔術師とは、これも奇縁かな……?」

こいつっ! 俺の背後から!?

「何者だ。貴様、俺の背後を取るとは……」

「貴方とは違う、東洋のただのサルです」

日本人とゆうわけか……その割には。

「案外、英語が得意なのか? 最近の日本人って奴は?」

「いえ、ちゃんと勉強しましたよ。むしろ、貴方の方がお勉強なさってないようで」

カンに触る野郎だ。

ポン、と肩を叩かれそれを振り払い後ろを向くが。

その姿はなく……。


――「まぁ、貴方をどうこうしようとは思いませんよ。ザルエラさん」


「何故、その名をっ!?」

声がする方へ振り向くと。

男は、木の上で堂々としながらニタッと笑い。

「私の役目は、ここまででありますからね」

そのまま、消え去った……。

「くっ、娘は見失い。あげくの果てに妨害を受けるとは。この国に来て散々なメだ」

苦笑しながら、夜空に写る月を眺める。

「フン、日本の都会って奴は、月が見えにくい……だから嫌いなんだ」

公園内の電灯ライトがチカチカと映りこむ中。

きびすを返し、再び、追跡ついせきを開始する――――。







1、現代


時は、2020年――――。


東京オリンピックが、後3ヶ月を迫ろうとゆう時期のこと。

東京近郊のとあるアパート――――。


自室にて、

「ん…んぅ……」

二度寝する――。


それから5分経過して……。

「こら! 起きなさい!」

僕は、突然の声にビックリしてベッドから転げ落ちた。

「なっ、何?」

まだ、状況が理解できていないので、よつん這いになってメガネを探すけど目が悪い為、なかなか見つからない。

腕を2、3度振って確認していると、目の前に僕のメガネが手に乗っているのが見えたのでそれを取ってメガネをかけた。


「あっ、美咲ミサキ。おはよう……」


目の前にいるのは、エプロン姿で僕を見ている。

幼馴染おさななじみの縞本シマモト 美咲ミサキことサキだった。

「おはようじゃないでしょ! 今、何時だと思ってるの!?」

辺りを見回して、時計を確認すると。

――あっ、8時半だ。

時間に気付いたことを確認したミサキは。


「ホントにもぉ……クウちゃんは。カギもかけないまま寝ちゃって、危ない人が来たらどうするの?」

まるで、上京して日の浅い息子に言う母親のようなことを言いながら、

「ほら、もう朝ご飯できてるから食べなさい」

ベッドの毛布類を片付けている。

美咲ミサキ。僕、一応、男の子なんだから。危ない人がきても大丈夫だよ」

と言うと、

「何言ってるの!? そんなっ…かっ…カワイイ顔して!!」

真っ赤になりながら文句を言ってくる。


カワイイのかな? 僕って……。

平均男性と比べたら身長も小さいし、顔もどちらかとゆうと女の子っぽいけど……力はあるもん!

布団を直す美咲に割り入って、

「いいよ。自分の事は、自分でやるよ」


僕が、立ち上がってベッドのはしつかんで立ち上がろうとすると、

「えっ…」

足を滑らせてベッドの角に顔面をぶつけてしまった。

ズルズルと引きずりながら、床へと着地する。

見事なまでに、クリティカルヒットしたのか思わず気絶してしまう。

薄れゆく意識の中、美咲サキが膝上に僕の頭を乗せて、

クウちゃん!? 大丈夫!?」

美咲ミサキの心配そうな声が聞こえた気がした――――。


――気絶からめて、手当てをしてもらい時間もないので、朝食を食べずに学校へと向かう。


歩いてる途中で、

クウちゃん? まだ痛む?」

心配そうな顔をしながら、さっき打った僕の顔を見て言う。

僕と美咲ミサキの身長は丁度、美咲の胸あたりに頭があるので、見下ろされている形である。

鼻をさすりながら、

「うん。大丈夫だよ。そんな心配しないで」

笑顔で答える。


美咲は、ぷるぷると震えながら……いきなり抱きついてきて。

「あ~もうカワイイー!!」

と、叫び出した。

「ちょ、美咲ミサキ。く、苦しい……」

身長差のせいもあるけど。

丁度、大きい胸がある位置に顔が埋まってしまうので、非常に苦しい。

あまりの圧迫感あっぱくかんに耐え切れず、肩へとポンポン叩き、ギブアップの意思を伝える。

「あっ、ごめん! 空ちゃん」

すぐに離してくれたからいいようなものの、あとすこしで死ぬ所だった。

――ゴホ、ゴホッ……

「うん。大丈夫だから、もうやらないでね」

僕は、彼女に釘を刺しておく。


「そういえば、今日だよね? 空ちゃんの飼育当番」

「あれ? そうだっけ?」

ケータイのスケジュールを確認して、

「あっ、本当だ。今日、僕の当番だ」

今日の予定に気付く。

美咲は、笑いながら「相変わらず。空ちゃんは、おとぼけさんだね」とまくし立ててくる。

「当番は、午後なんだしそんな笑わないでよ」困った顔で言うと。


「あぁ……その子犬のようなうるんだ瞳と小動物よりも弱そうな小さくて細い体。今すぐ写真にって、プリントアウトして壁紙に……ブツブツ……」

なんだか色々と危ない幼馴染おさななじみに、ため息が出てくる。

そんなこと、ホントにしてないよね?

でも、小学生の頃から美咲ってデジカメで何か撮ってたんだよな……。

本人は、景色、景色って言うけど。

まぁ、いっか。気にしてても、しょうがないし。

交差点の信号が赤になり立ち止まっていると。


「よっ! ご両人。今日も熱いね!!」


後ろから、中学の時に友達になった。

中田ナカタ 祐輔ユウスケが声を掛けてくる。

「やだぁ♪ 中田くんったら。まだ、結婚もしてないのに」

なんだか嬉しそうな美咲をヨソに苦笑いして答える。


「そういや、明神ミョウジン。今日、抜き打ちでテストの噂があるからさ、ちとノート見せてくれ。頼む」

すこし、考えてから。

「別にいいけど、いい点取れなくても僕には責任ないからね」

「そりゃ、モチロンだよ! さすが! ウチの学校でただ一人の男の娘キャラは違う!!」

うぅ……それ一番気にしてるのに……。


「ちょっと、中田くん! 空ちゃんが落ち込んじゃったよ!」

「そう言うなよ。奥さん♪」

ホント、調子のいいこと言うんだよなー。

「だから、それまだ早いって」頬を染めながら、祐輔の肩を叩く。

「いやいや、身長差のあるカップルと言っても。新婚とゆうよりは、親子みたいだからさ……ぷっ、あはははは」

腹を抱えて笑いだしてる。

いつものことだけど、ひとこと余計なんだよな。


僕は、一応、

祐輔ユウスケ。僕と美咲の関係を親子と言っちゃうと。後で後悔するって前にも言ったのに……」

友人に注意したが、時すでに遅く。

「ヒッ――!!」と驚く祐輔。

僕の後ろから、自分に対して黒いオーラを放ち、殺気さっきを隠す事なくかもし出している、美咲の姿があった。

「中田くぅ~ん? 何か言った~? 誰と誰が親子ですってぇぇぇぇぇ!!」

二人共、登校ルートとは逆のあさっての方へと行ってしまう。

「これじゃあ、高校二年目も思いやられるよ」


そんな、いつもの日常が始まっていた――。



        ※



午前中の授業が終わって、昼休みになるとクラス内がざわめきに満ちてきた。

「おう! ノート、サンキュ♪」

祐輔が、抜き打ちのために借りたノートを返しに僕の席へとやってくる。

「でも、ホントにあったんだね。相変わらず祐輔ユウスケの情報は凄いよ」

僕が、感心して言うと。

「ふふっ、自慢じゃないが。ニセの情報を流したことがないんだぜ」

ニヤニヤと笑いながら得意気になってる。

「じゃあ、情報屋さん。最近、この辺で起きた事ってわかるの?」

からかうつもりで言ったつもりなのに。

「あぁ、わかるとも」

自信満々の顔で言うので。

「じゃあ、聞かせてくれるかな?」

一応、聞いてみる。


「ふふふ、聞いて驚け。この俺様が町内のオバちゃんから集めた情報によると……」

情報ソースが町内のオバちゃんなの!?

祐輔が凄いんじゃなくて、そのオバちゃん達の方が凄いと思えてきた……。

別な意味で、関心を持った僕に祐輔の情報……?(オバちゃんからだけど)が始まるので、お昼に食べるパンのふくろを開ける。

「実はな……」真剣な祐輔。

「うん」僕が頷く。


すこしが空いてから――。


六本木ろっぽんぎの辺りに、不審者が出たんだ!!」

食べながら、呆然として。

どんな話しかと思えば、そんな話しか……。

「そ、それは。怖いねー……」

苦笑いしながら答える。

「なんだよ。その顔は、信じてないな?」

ジロッと、疑いの眼差まなざしをするので。

「いや、六本木に不審者? って言っても。ここ八王子はちおうじだから遠いし……それに、怪しい人なら警察にもう、見つかってるんじゃないかな?」


僕がそう言うと、祐輔は「ふっふっふっ」と笑いだして。

「よくぞ聞いてくれた! その不審者は未だに捕まってないのだよ! 更に、言うと……ここ八王子に来ているかもしれないんだ!!」

なんだか、とても楽しそうだなー……。


「まぁ、その不審者が来ているかもしれないってゆうのはわかったけど……もうすぐお昼終わっちゃうよ?」

時計を指してゆうと。

「あっ! やべぇ! メシメシ!!」

あわてて、食べようとする祐輔に。

「じゃあ、僕。ちょっと飼育小屋を見てくるから」

「おふ、ふぁんふぁふぇひょ」(おう、がんばれよ)

僕は、ごみ箱に食べた袋を捨てて。

教室を出て飼育小屋へと向かった――。


――時刻は13時10分。昼休み終了まであと20分。


「うん。元気だな。みんな」

僕は、飼育小屋にいる。

鳥やウサギに声をかける。

ばさばさと鳥が羽音で答え。

ウサギは、ご飯が貰えると思い近付いて鼻を網にりよせて答えている。

「まだ、お前達のご飯はあげれないんだよ。ごめんね」

そう謝りながら、花壇へと向かった。

ここ私立明諒会高等学校しりつめいりょうかいこうとうがっこうでは、草花と生き物に対しての関心は深い。

校長曰く「生き物や草花を育てる大切さを知ることで、人の人生は充実したものとなる」とゆうのが口癖みたいで、その校則に週代わりではあるが。

必ず飼育委員と一緒に。草花と生き物の世話をすることが一つある。

まるで、小学生の校則? とも言えそうな事だけど一つだけ嬉しい事がある――。


――「野菜がやっとできた」


花壇の隣にある。野菜畑を見て嬉しくなる。

去年から、飼育委員だった僕は。野菜を植えていいかを先生に聞き、それを了承してくれた事から始まった野菜作りだ。

「一人暮らしには、嬉しい事だよ。ホント」

ひとり言を言いながら畑へ近付くと。

ソラマメやエダマメが食い荒らされたように散らばっている……。

畑の中へ入って調べると。

鳥かな?でも、豆だけキレイに取って食べられている。

でも、この辺は農家さん。いるから畑ドロボウとかだったらそっちを狙うはずだけど……。

「変なドロボウさんもいたもんだな。キレイに食べられてる」

すこしだけ考えてから。

「まぁ、いっか。まだあるしね」

鳥に食べられた物だと思って見過ごそう。

「さてと、花壇に水あげやらなくちゃ」

僕は、そのまま花壇に水をやってから教室へと戻った。


それから、放課後になってからの教室にて、祐輔に付き合い先生とのやり取りを見守る。

「はい。今日の居残り勉強を始めまーす♪」

機嫌よさそうに、白衣を着た中年教師の 田島たじま 武藤むとう 先生が教卓に立っている。

抜き打ちのテストがその日に返されたあげく点数の低い者はもれなく居残りとゆう地獄の放課後が始まる。

ウチのクラスの先生。本当に仕事が早いんだよなー……

「はい、今日の居残りをするおバカちゃんは。おまえじゃ! 中田ぁぁぁぁぁ!!」

どうやら、祐輔一人だけらしい。

「なんで、オレだけ!! だいたい、及第点きゅうだいてんは取れてるじゃないですか!!」

悲痛ひつうな声をあげながら、武藤先生に抗議こうぎをする祐輔だけど。

「黙れ! おまえ、また明神のノート借りて勉強しただろ!? ん?」

彼の成績は、僕のクラスではダントツに低く、先生方には目の敵にされている。

まぁ、昼休みの時のように先生達の情報を生徒に流しているのが原因なんだけど……。

「だから、なんでそんなこと知って……あぁっ!!」

指をさす方向に。

「ふっふっふっ……これで、邪魔者はいなくなったわ」

別なクラスにいるはずの美咲が目の前に不敵ふてきな笑みをしながら教室に入ってきた。

「まさかっ……おまえ……」血の気の引いた顔で、美咲を見る祐輔。

「その、まさかよ……」武藤先生へと近付き、笑顔で先生を見る美咲。

「よく知らせてくれた。縞本。これ、約束のチケット」

買収ばいしゅうされてたのね……。

二人で、ニコニコしながら見ているので。

「なにしてくれてんだ!! せっかく、鬼のような補習をしなくて済んだのに!!」

怒りもヒートアップしてきた。

武藤先生は腕を組んで。

「いやぁ、俺もおかしいとは思ってたんだ」

「いつもの中田なら確実に赤点だったのが、今回は及第点に届いてるとゆうんだから」

ヒジを卓に乗せて納得した顔で言っている。

そこへ美咲が、ピンと指を立て。

「そんな、悩んでいた先生に。私が取引きを申し込んだのよ」

高校生がそんなことしないよ……普通。

「空ちゃんとのデートにフジにある。あの某テーマパークのチケットを引き換えでくれたら。そのお悩み解消させてあげますよって」

だから、何度も思うけど。

そんなこと、女子高生が考えないでよ……。

僕が、遊園地とか苦手なの知ってるはずなのに……なんで、そんなイヤがらせみたいな所に。

「これで、空ちゃんの怖がる顔や、困っている顔をたくさん……ハァハァ……あぁ、幸せ……」

うん。やっぱりイヤがらせ全開で行こうとしてたんだね。

はぁ、とため息を吐く僕と。

「うるせぇ!! 絶対、そのデートぶち壊してやる!!」

身を乗り出して猛抗議する祐輔に。

「いいから、アンタは補習受けなさい!!」

美咲は祐輔の倍は声を出して叫んでいる。

「おまえ達、いい加減にしないと成績を落とすぞ!!」

と叫ぶ武藤先生。

この三つどもえの中にいるのは、ストレスが溜まりそうなので。


そーっと、教室から出て飼育小屋へと向かうことにする。


午後16時03分――――飼育小屋。

「はぁ、やっぱり動物達を見ているのが落ち着くよ」

僕は、はじめに小屋周りの鳥とウサギを眺めながら掃除をしている。

早朝は、飼育委員の人以外がしてくれるからいいけど、放課後は一人でしなくちゃいけない。

「よし、終わったぞ。今、待っててね」

そう声をかけて、チリトリとホウキを指定の場所へと戻しに行く。

「さてと、エサやりしないと」

動物のエサがある場所まで移動すると。


――ガサッ、ガサガサッ


何か、物音ものおとがする……。

先週の当番の人でもかぎかけるの忘れたんだろうか、と思いドアに耳を当てて確かめる。

――んっ……んぅ……。

ん?大きなネズミとか?ゴキブリとかだったらこんな音しないしな……。

「先生、呼んできた方がいいかな?」

僕は、しばし迷うが。

「一応、確認してから報告しに行こう」

とゆうわけで、ドアを静かに開ける。


――カチャ……。


除々に、開かれたドアを覗き込む……。

最初に見え始めたのは食い散らかした後と思われる野菜クズ達。

どうやら、さっきの畑の一件の犯人のようだ。

次に見え始めたのは毛布にくるまれた、ほっそりとした足……。

ん?足?


――!?


即座に気付きドアを閉めて、まだ、鳴り止まない鼓動を抑えつける。

「なっ、なんでこんな所に人が寝てるのっ!?」

腰が抜けた状態で、その場を離れて先生を呼びに行こうとするが。

「誰だっ!? そこにいるのは!!」

寝起きとは、とても思えないような大きい声を出してエサ小屋から出てくる。


「おまえは、誰だ?」

大きな赤い瞳をこすりながら、渇色の肌をしている少女が目の前に現れた。

「あ、あの……そちらこそ、どなたですか?」

「あぁ、すまいないな。ワタシは、ある王国に住まう王女だ」

王女様? らしい女の子は腰に手をあてて、りんとした姿勢で答える。

なんだか、大雑肥な解答だな。

「じゃあ、日本人じゃないんですか?」

「うむ。こことは違う国だからな。そうだな、南極に近いとだけ言っておこうか」

そんな容姿で、南極に近いとかどこの冗談なんだろう。


見た目からすると、外人さんなのでよくはわからないが、まだ中学生位の顔をしていて。

僕より身長も小さく、髪は、すこし埃被っているがキレイな銀髪の短めの髪型をしている。

服装とかは、アラブのお嬢様みたいな格好をしているので、とてもじゃないが、南極に近いとは思えない姿だ。

「日本語とか、お上手なんですね……」と言うと。

「そりゃ、王女だからな! 一生懸命、覚えたものだ!!」

調子にノってしまったようだ。


「とりあえず、先生に報告に行くので。ここで、待っててください」

立ち上がって移動しようとするが。

「待てっ!! 先生とは、おまえにとって信用に足る人物なのか?」

呼び止められてしまった。

「いや、信用に足るどうこうとゆうよりは。一応、規則ですし」

僕が、そう答えると。

腕のすそつかんで。

「待ってくれ!! それでは、不安だ。頼む、知らせないでくれ……」

真剣な目で僕を見る。

すごく、キレイな赤い眼だ……。

まるで、血のように赤く……だけど、生気に満ち溢れている明るい赤だ。

「……わかりました。先生には、報告しません」

彼女のなにかをうったえるような視線に根負けしてしまう。

その瞬間、パァーと彼女から笑顔が戻る。

「ホントウか!? ありがとう! 感謝するぞ!! えーと……?」

手を両手で握ってきて、ぶんぶんと腕を上下に振り回す。

そういえば、まだ、名前言ってなかったな。


「僕の名前は……」

「おまえの名前はペロと名付けてやろう!!」

え? ペロ?

「あの、明神ミョウジン クウって名前があるんですけど……」

「そうと決まればペロよ!! ワタシをお前の屋敷に案内せい!!」

だめだ、この人。全然、人の話を聞いてない。

「あのぅ……一応、言わせてもらっていいでしょうか?」

「む? なんだ?」

「その犬みたいな名前はやめてくれませんか?」

「何を言う。ペロはスペイン語で犬とゆう意味だぞ?」


犬そのものだったのー!!


なんで、そんな遠回しなセンスなんだろう……。

「何をしている? 早く案内せんか」

けろっと、した顔で言う彼女に。

「その前に鳥やウサギ達に、ご飯をあげさせてください」言うと。

ふむ――と腕を組んで。

「よかろう。生き物である以上、腹は減るからな」

じゃあ、ここでしばらく待つ――と言って、再びエサ小屋に入ろうとするのを引っ張り出し、「あそこにある椅子に座ってて」と伝え待っててもらうことにした――。


どうも、楽しんでいただけたでしょうか?


ただの人です。


舞台の時代設定において、もうすぐじゃないか!! と思われる方も沢山いらっしゃるとは思います。


後、6年ですからね。

まぁ、なんでそれにしたのかは。後々、明らかにしていきます。


キャラにおいては、まだ6人しか出ていませんが。

お話が続く度、たぶん増えていく?とは思います。

なんだか、先送りにしているみたいで申し訳ないとは思いますが。


皆さんのコメと評価もそうですが、ちゃんとラノベ1冊分は書き切りたいとは思いますので、どうぞ応援よろしくお願いします。


では、次作も鋭意制作中なので。

これにて、終わりにしたいと思います。





コメント、感想等、受け付けておりますので、どうぞ、お気軽に。

(クレームは、受け付けません。)

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