種子[詩作]
太った種子
痩せこけた種子
のっぽな種子
ちびの種子
かたわの種子
忘れられた種子
皆、溶け消えずに、生まれた種子たち
大地に放たれていく
どこまで飛んでいけるのか
道端で踏み潰されるかな
枯れ消えてしまうかな
地中に沈み消えるかな
食べられるかな
すくすくと育つのかな
可憐な花を咲かすのかな
葉っぱはギザギザなのかな
茎は曲がってるのかな
お前は生きているのかな
お前は死んでいるのかな
輪廻していく
生まれて育って生んで死んで
ウン万回繰り返した先に、何がある?
たった一つの足元の地球だけ?
お前の根っこは、腐っているのか
お前の花は、散っていったのか
サヨウナラ、土へとお帰り
また種子となり、生まれてくる
根付いた花はもう、空を飛べないのかな