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オフィーリアのための塔

作者: シキカン
掲載日:2026/04/16


灼熱の太陽の光で肌が焼け付く。

頭上から噴き出た汗が目に入り、えらく痛む。

それでも一心不乱につるはしを振り続けることに、何の意味があるのだろうか?

そんなことを思いながら、天高く聳える塔を見上げた。


また同じ1日が始まる。

薄い布団から体を起こし、泥だらけの作業着に着替え、俺と同じような格好の人間が隊列を組んで現場に向かった。

あまりに過酷な環境に、逃げ出す輩もいる。

だが、その後の消息はわからない。

そいつらが生きているのか、死んでいるのかすら。


「お水、持ってきました〜!」

女たちが大量の水瓶を持って、作業員たちに配り歩く。

息をするたびに、体の内側まで焼かれていくようなこの砂漠では、彼女たちの存在はまさにオアシスそのものだった。

「はい、アラン」

オフィーリアが笑顔で水を渡してくれる。

カラカラに乾いた身体に、キンキンに冷えた水を流し込み、心まで潤ったように思えた。

心なしかいつもより水も美味しく感じる。

「もうすぐ、できあがりますかね?」

オフィーリアは天空の塔の先を見ながら、俺の横に座る。

「どうだか…。一体どこまで作るんだか…」

俺は呆れながら言った。

耳の奥ではまだ金属がぶつかる音が鳴り響いている。

「でも、この塔ができあがれば、神のいるところに行けるんですよね!

私、願いがあるんです…。どうしても叶えたい願いが。」

儚げな横顔があまりに美しく、ゴクンと生唾を飲んでようやく喉の奥から声を発した。

「ど…んな?」

すると先ほどの女性とは打って変わって、子供のような無邪気な笑顔で

「内緒です」と、人差し指を口元に当て、少し頬を赤らめ走り去っていった。


束の間のぬくもりと、途方もない気だるさを持ち合わせながらも、俺はまたつるはしを握り、土壌を強く掘削していた。

まるでゼンマイ仕掛けのおもちゃのように、気づけばまた同じ動きを繰り返していた。

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