第22話 ノブオとジュンジがスーパーセンター ③
スーパーセンターにはわりとすぐに着いた。
「あっ、やっぱりここはバスで通ったときに見えたところだね、ノブオさん」
「おぉ、そうだな」
広い駐車場には、まばらに車がとまっている。
ノブオは再び、雅親の頭からジュンジの肩へ移った。
「あれ? ノブオさん、大きくならないの? 服選ぶの大変じゃん??」
きょとんとしながら雅親はノブオに質問する。
それを、やれやれといった様子でノブオは説明する。
「学ランで、ゲタ履きで、羽背負ったおっさんがウロウロしてたら目立つだろ? 服のサイズは大体ジュンジと同じくらいだから、不便はない」
自分でも変な格好だという自覚はあったのか……
そのやり取りを聞いていたジュンジは、心の中でそっと思った。
「へー、そうか。確かに目立つわな。俺、人の目なんてここ最近、気にしたことなかったしな。いやぁ、外に出るの久々すぎて、わからんかったわ」
ヘラヘラしながら雅親は言った。
「雅親君も他の人からしたら、かなり目立ちそうだけど……外に出るのはどれくらいぶりなの?」
ジュンジが聞いた。
「えー……五年くらいか? どうだろうな……」
雅親は真剣に考えている。
「おぉ! お前、すげぇな。いや立派だな。そこまでできるのはちゃんと芯が通ってるし、むしろ勝ち組だな!!!」
ノブオは感動している。
ジュンジも自分はまだまだ修行が足りない、そんな気がした。
四人はスーパーセンターのいくつかある入り口の、おそらくメインと思われる自動ドアから入った。
入ってすぐ左手には食品売り場が広がり、右手にはケーキ屋さんやパン屋さんが並ぶ。
「先ずは衣料品からね。こっちよ」
勝手知りたる美希果は先頭に立って、まっすぐ突き進んで歩いていく。
ノブオを肩に乗せたジュンジと雅親もそれに続く。
スーパーセンターの衣類コーナーはなかなか充実していた。
それに、もし足りなければ他にも洋服の店が出店しているので、そちらでも選べそうだ。
「Tシャツ何枚かとズボン系が二本くらいあればいいかな……ねっ、ノブオさん?」
「そうだな。学ランもあるから、そんなになくてもな。あっ、五本指ソックスは欲しいけど」
学ランは着続けるつもりなのか……ジュンジは驚いている。
「なぁ、これ……めっちゃよくない?」
雅親は嬉しそうにTシャツを指さしている。
どれどれ、と見に行って、ジュンジは言葉を失いかけた。
「いや、これは……ないでしょ」
ド派手なピンクに、黄色のチューリップをモチーフにしたような謎のキャラクターがドーンと描かれている。しかも同じものが背中とお腹と両方に。
「おぉー、これは……めちゃくちゃいいな。うん、ジュンジ。俺これにする」
ノブオは気に入った。




