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第19話 ノブオとジュンジがジシャコウへ ④
一方、ノブオはジュンジのリュックにつかまったりしながら、おねえさんに見つからないよう、うまいこと隠れていた。
そして、校内の様子をうかがう。
自動ドアから入ってすぐ右手はカウンターで、左手は長椅子がいくつか並んでいる。
長椅子のさらに奥には、自販機が並び休憩スペースのようになっていて、パイプ椅子と長机が並んでいる。
その休憩スペースに、大学生くらいの若者が二人、それぞれに座って自習しているようだった。
今はちょうど教習時間中のようで、他の生徒さんは出払っているようだ。
ただし、本当に教習時間で人がいないのか、単に誰も習いに来ていないのかは定かでない。
「じゃぁ、こっちに……コンタクトはしてますか?」
「いえ、裸眼です」
書類を書き終えたジュンジは簡易的な視力検査をしてもらい、すぐ近くの小さな部屋で証明写真を撮られた。
パイプ椅子に座らされ、おねえさんのタイミングでデジカメのシャッターは切られた。
写真はすぐに出来上がるようで、教習手帳と書かれた冊子とタイムカード的なものにさっさと貼られ、渡された。
それを見たジュンジは、思っていた以上に漂う疲労感と、想像以上の自分の顔の出来具合に、言葉を失う。
そんなことなどお構いなしに、おねえさんは次の話に入った。




