表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ピンクの世界で!!-座敷ハタチと淑女の馴れ初め-  作者: 春天アスタルテ
第12話 座敷ハタチになるまで(二)
67/90

第12話 座敷ハタチになるまで(二) ⑤


 男の子の成長の記録として撮っていた写真に、雅親はちゃっかり写り込んでいたのだ。しかも一枚でなく、何枚も。


 普通、心霊写真といえば体の一部が消えてしまったり、手や足が多く写っていたり、また何か人のようなものなり、なんなりが写ってしまったら、やはり怖いものだ。


 だが、この写真は全く怖くない。


 なぜなら、雅親の生前の姿がそのまま写っているからだ。まるで生きているように。


 そのうえ、男の子を見つめる視線は優しい。


 雅親自身も楽しそうに、ピースしたりポーズを決めたりしている。


 なにより、着物姿でシュッとしていて、品のいいイケメンであり、笑顔が眩しい。


 大人たちは雅親が悪い存在には見えないが、どうしたものかと頭を突き合わせて悩んだ。ひょっとすると悪霊かもしれないし、神社などでお祓いを頼んだ方がいいのかもしれない。


 だが……


「このお兄ちゃん、かっこいいよね! きっとすごくいい人だよ!!」


 男の子が悩む大人の間に入って言った。


 これを聞いた雅親は自然と泣いていた。号泣だ。


 そして、聞いた大人たちはハッとした。そうだそうだ、彼はきっといい守り神様だろう、神様なんだ……


「いや、焦ったよね」


「へっ? なんで?? いい人ってことになったんでしょ、いいじゃない?」


 ノブオは質問した。


「だってよ、俺、別に守り神じゃねぇしよ。期待されてもなんもできないから」


「なるほどなぁ、それはつらいだろうなぁ……」


 普段たいして誰からも期待なんてされないジュンジだが、これには共感できた。


「そうなんだよ……」


 こうして、この家の者たちは我が家に神様がいらっしゃると大変喜んだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ