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第12話 座敷ハタチになるまで(二) ②
それからというもの、雅親は毎日その辺に座ったり、ウロウロしながら家が出来上がる様子を眺めていた。
毎日見ていたら覚えたので、たまにこっそり、大工さんの探している道具を近くに置いたりして手伝った。
夜は出来つつある家の横で大の字に寝転んで、他に明かりもなく澄んだ空気の中で、輝く星を数えたりした。雨の日は、なるべく家が濡れないように、ビニールのシートに隙間がないか何度も確認したりもした。
そんな雅親の楽しみは、時々家の様子を見に来る、あの家族の存在だった。
もうすぐだね、もうすぐだね、とはしゃぐ男の子を見て、雅親も嬉しくなるのだ。
やがて家が完成すると、男の子とその両親、また男の子の祖父母も加えた五人の家族が引っ越してきた。
雅親は屋根裏の物置のようになった部屋を自分の部屋として使うことに決めた。
外で夜空を見ながら寝るのも開放的でよかったが、やはり屋根のある部屋で眠るというのはとても安心でき、落ち着いて熟睡することができた。




