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第11話 座敷ハタチになるまで ⑤


「雅ちゃんよね、よくここまで来てくれたわ。えらい、えらい」


 彼女は優しく言いながら、雅親のもとへ一歩近づくと、精一杯の背伸びをして頭を撫でた。


 彼女の方が十も年上だったはずなのに、いつの間にか、雅親はそれを追い越していた。


 彼女は変わらず、美しい。


「雅ちゃん、大きくなったのね。あのね、おねえちゃん……お願いがあるの。聞いてくれる?」


 彼女の頬には涙が伝う。


「えっ……おねえちゃん、何? 俺……俺、何でも聞くよ!!!」


「おねえちゃんね、生まれ変わるの。でも……一人じゃ寂しいから……雅ちゃん、私のこと探してくれる? ずっと一緒にいたいの」


 彼女の涙さえも、美しい。いとおしい。


「うん! 俺、俺、おねえちゃんのそばにずっといる!! ずっと、ずっと……ずーっと一緒にいるから……寂しくさせないから!!!」


「ありがとう……雅ちゃん……」


 彼女は雅親をそっと抱きしめた。


 雅親の胸に彼女が顔をうずめるような形で……


 雅親も迷いながら彼女の背に手を回そうか、その時だった。


 地面が抜けたようになって、雅親はドーンと落っこちたようになった。


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