第11話 座敷ハタチになるまで ②
「それでさ……」
それで、雅親は遊びまくった。
手当たり次第に女の子に手を出した。週替わりくらいのペースでとっかえひっかえ……
「まぁ、そしたらさ。二十歳になってすぐにさ。刺されちゃったんだよね、女の子に……」
「はっ? 刺された?」
驚いたジュンジは思わず声を上げた。
「そうそう、刺されて。そんで死んだわけ。刺されたとこまでは覚えてんだけど、誰に刺されたかはもう忘れちまったな」
「そうなんだ……」
ジュンジは女の人と遊びすぎて刺されるなんて……と衝撃を受けていた。
自分には一生縁のない話だろうと思う。
「そうそう、そうなんだよ」
そうして、雅親は死んだ。
誰に刺されたかはすっかり忘れてしまったが、家族が自分の遺体を囲みながら、涙を流し、悲しんでくれたことだけは、今でもはっきりと覚えている。
だが、次の記憶はピンク色の空だった。
ピンクの空が広がり、地面には季節に関係なく様々な草花が咲いていて……
「えっ、それって僕たちが行ったピンクの世界と同じ所じゃ……?」
「そうだよな。きよちゃんには会わなかったのか?」
ジュンジとノブオは顔を見合わせた。
「いや、その時には出会ってないぞ。ただ、二人がここへ来るちょっと前に、美希果の所へ電話があったんだよ。ピンクの世界のきよちゃんから」
「あぁ、だからか。雅親君がピンクの世界を知っているから、美希果さんもすんなり俺らのことを受け入れてくれたってことか」
ノブオは妙に納得した。
「うーん、それもあるけど。不思議で面白いことは何でも受け入れてみたら楽しそうじゃない?」
これは美希果のもともとの性格だったんだな……
やっぱり、とジュンジは妙に腑に落ちる。




