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рассвет  作者:
これはまだ私がただの女子高生だったころのお話
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これはまだ私がただの女子高生だったころのお話:DATA 5

 さすがに眠かったので昨日は2時過ぎにはゲームを切り上げて3時間半以上寝た私はいつもより調子がいい気がするなとアラームを止めつつ考えるが、あんまり変わらないとすぐに撤回する。

 どこかの記事で読んだ。

 6時間と6時間半の睡眠があったとしたらその30分程度の差では効果の差もあまり出ないと。

 しかし15分睡眠は劇的な効果を発揮するだとか。

 おいどうなってんだよ。

 そんなことを考えながら起きます。

 洗面台に行き、いつものように歯磨き。

 リビングに言って世間話をしながら朝食。


「今日はお祭りだから。連れて行くから」


「うん」


 今日は木曜日です。

 夕方から近所の商店街でお祭りがあります。

 焼きそばと、たい焼きが食べたいです。

 朝食を食べ終えて食器を片付けて、準備をして登校。

 そしてとくに目立つイベントもなく放課後。

 帰宅し、パパンママンと共にお祭りへ来た。

 食べ歩きしか正直することはない。

 花火があるとかでもない、お祭りというか、商店街を盛り上げよう的なものだ。

 私からすればいっぱいおいしいものが食べられるから何でもいいと言えば何でもいい。

 お目当ての焼きそばを食べながら歩きます。

 なんとなくあいぽんを取り出して天に掲げた焼きそばをぱしゃり。

 ゲーム配信用のSNSに投稿します。

 この行動が後に地獄につながるとは、考えもせずに。

 焼きそばを食べて、たい焼きはなかったのでイカ焼きを食べて、チョコバナナを食べて、途中あったラーメン屋さんに入りチャーシューメーン。

 いっぱい食べる私は別に私を好きではない。

 私のお財布が空になり、パパンがお財布を冷や汗を出しながら出した辺りで、撤退。

 さすがに出してもらうわけにはいかない。

 よく食べるなぁというパパンの言葉。

 確かに私は小さい(うるさいなあ)割にはよく食べる。

 どこに行ってるのだろうねこの栄養は。

 ゲーム脳過ぎてキーボードとマウスを動かすことにエネルギーのすべてが持っていかれているのだろうか。

 そんなことを考えながら帰宅。

 ママンへのお土産は焼きそばとお好み焼き。

 二言三言会話をしてお風呂へ。

 お風呂から出て、夕飯。

 食べます。

 今日は野菜炒め。

 ママンの野菜炒めは程よくお肉が散りばめられていて大好物の一つである。

 談笑して過ごし、ふと私はスマホを見た。


「ん?」


 パパンの声が後ろから聞こえた。

 カーテンを閉めるところだったのか、外を見ている。


「どうしたの?」


 ママンが聞く。


「いやそこの通りに男の人がいて、なんだか目が合った気がして。行っちゃったけど」


「気のせいだよ」


「そうだな」


 そんな会話を聞きながらSNSを開き、通知を確認。

 先程上げた焼きそばの写真へのいいね通知が少と、昨日投降したクリップ動画へのリプ。

 そしてDMが来ていた。


『ずっと前から応援しています。見つけました』


 そう二言だけのDM。

 認証アカウントではないのか、アイコンも設定されていない白いアカウント。

 そのアカウントがフォローしているのも私のアカウントだけ。

 作りたてのアカウントか、わざわざこのDMのためにアカウントを作ったのか。

 さすがに後者はあるまいとこの時の私はそれを重く受け止めることはしなかった。

 私は私の動画を見てくれている人だと考えて、返信はせずいいねだけ押して、SNSを閉じた。

 単純に、古株の視聴者さんがついにコメントを残そうと考えて行動した、くらいにしか考えなかった。

 この時の私はまだ、世の中の怖さを理解していなかったのだ。

 当然、ここから地獄が始まるとも、考えもしなかった。

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