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七番目の勇者  作者: 芝ッフル
プロローグ
3/30

第一話 エルカという少女

前話より、少し時間が遡ります。

 私はエルカ・ノール・リレート。由緒正しき神官の一族の生まれです。15年前、私が1歳のときに魔王が誕生しました。以来15年間、人類は勇者の誕生を待ちわび、日々魔王の脅威に怯えつつも、着々と決戦のときへと備えています。

 歴史上、単独で魔王を討伐した勇者も存在しますが、やはり勇者単独では時間がかかり、その分人類への被害は絶大なものとなってしまいます。

 そこで、活躍するのがパーティーメンバーです。初めてパーティーを組んだとされるのが、二番目の勇者、『万展』のハイン・リレイグ様です。かの方を補助したのは『聖女』カラフレア様、『大魔導師』フレーグ様、『聖騎士』ホフバルド様の三人です。

 以来、数多くの英雄が勇者の活躍を助けてきました。そして、私、エルカ・ノール・リレートは、聖女()()の一人なのです!神官の一族の出としてこれ以上幸福なことはないでしょう!まさか、私が憧れである勇者様のパーティーメンバーになれるかもしれないとは!本当、感動です。


 さて、話が変わりますが、何故私は()()なのか、その理由を説明しましょう。簡単なことです。候補はたくさんいて、その中から勇者様の一番好みの女性が選ばれるからです。勇者のパーティーメンバーには、魔王討伐以外にも役割が存在します。それが、勇者との子孫を後世に残すことです。

 今存在している家系は、二番目の勇者、『万展』のハイン・リレイグ様、三番目の勇者、『冷酷』のロンド・ハート様、そして四番目の勇者、『皇王』アンハレンス・サー・シノバルド様のものです。そして、それら全ての家系の者は共通して文武共に優秀な方ばかりです。

 だからこそ、パーティーメンバーを女性で固め、優秀な子孫を孕もうというわけですね。私個人としてはあまり感心できない理念ではあります。が、しかしながらそれによって私が聖女候補としていられるのも事実。甘んじて受け入れようというものです。


 因みにですが、今私は朝の祈りの最中(さいちゅう)です。神官として祈りの最中(さなか)に他事を考えるのは不謹慎な気もしますが、神の使徒たる勇者様に思いを馳せているのです。きっと、神も許してくださることでしょう。


「もしもし、貴女がエルカ・ノール・リレートで間違いないでしょうか?」


 ふと、誰もいないはずの後ろから声がかかり、私がとっさに振り返ると、


「おめでとうございます、()()()。人類の希望として、ますますの活躍を期待しております」


 左頬に大きな火傷を負った、私の知らない修道服を身にまとった少女が、私に微笑んでいました。


 ・・・え?今、なんと?勇者?私が?聖女ではなく?何故?え?どういうこと?


 でも、驚きは後です。私はまず、少女に尋ねなければならないことがあります。


「その顔の火傷痕、どうしたんですか!?ついてからずいぶんと時間がたっているように見えます。何故治療をしていないのですか!?」


 詰め寄る私に、少女は目を白黒させています。


「火傷痕?勇者についてでも、修道服についてでもなく?火傷痕?・・・ふ、ふふふふ。あははははっ」


 突然、少女は笑いだしました。ですが、それも今は関係ありません。


「いいからその傷を見せなさい!私が治します。」


 私は聖女候補として選ばれる程の聖魔法の実力者です。たとえ古くなった火傷痕であろうとも、治療することなど造作もないのです。


「ふふふ。い、いや。結構です。これは私がわけあって自分でつけたものなので。それにしても、、、ふふふ。まさか真っ先に火傷痕に反応されるとは」

「自分で?何かしらわけがあるとはいえ、年頃の女の子がそのようなことをしてはーーー」

「嗚呼、だからこそ貴女は勇者にふさわしいのでしょう。ふふふ。今後の活躍、楽しみにしています。ふふふ。嗚呼、すいません。少し、ツボに入ってしまったようで、、、」


 その後、ひとしきり笑い転がった後、少女は「では」と、一言残して、かすみのように消えて行った。









 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




「ーーーてなことがあったんですよ。リリア、信じてくれます?」


 お昼。私、エルカは友人にして聖騎士のリリア・セトワールとのお茶を楽しんでいた。


「ふむ。信じがたい点が一つ、その少女が何故エルカが()()()()()ということを知っていたか、ということだな」

「ぅえ?」


 ???急に消えたーとか、知らない修道服を着てたーとかではなく?それに知っていた?


「えっと、それだと、あたかも私が勇者であるというように聞こえますが、、、」


 私が不安げにリリアの方を向くと、リリアはやけに真剣な表情で私を見つめていました。


「時刻で言うなれば午前10時、エルカの朝の祈りより数刻後だろうな。エルカ。神託によりお前が()()()()()と告げられた」






 え?







エルカ・ノール・リレート

筋力 F 耐久 G 俊敏 H(勇者覚醒後B) 器用 E 精神 B(勇者覚醒後A) 魔力 A

天啓『加速(アップテンポ)

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