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アーサー王の憂鬱  作者: コカマキリ
5/6

伝説

暗号解読回。今回もレイとレイシャさんが活躍するそうですよ!


今日は休日でしょうか? 伝説に挑戦! ワクワクしちゃいますね! 楽しい一日を!


ではでは。

レイの朝のとある光景。


おれはとある日課をしている。メイドの観察である。


メイド萌え。ごめんね。おれには一生無縁かと思っていたのだけれど、どうやら、そうでもなかったらしい。


一生懸命働いている人って良いよね! こっちまで身が引き締まるというか。


うん。何というか、メイドさんが制服を来て、働いているところを見ると、ホッコリするんだよね!



*********

*メイドさん視点。



「お嬢様、レイさんもしかすると、メイド服が好きなのかもしれません。」

「そうなのか。じゃあ今度試してみようか。」


「私の予備お貸しますよ! 今夜でも、アタックしてみてください。」

「よし! やってみようか!」


意気込みながらも、拳を握りしめ、顔を赤らめるお嬢様は今日も可愛らしい。

私とあまり変わらない年齢ながら、立場を越え、仲良くさせて頂いている。


もちろん、卸したての新品を差し上げるつもりだ。



******

*チョイえろです。苦手な方は飛ばしちゃって下さい。


お月様がお空のてっぺんに顔を出した頃。


「レイ。その、どうだろうか。」


扉からめいどレイシャさんが、そろそろと入ってきた。


ワオ。かわええ。


「凄い! 似合ってますよ!」

「レイはこういう格好が好みなのか。たまにはこういうのも悪くないな。」


「メイド服が好きなのか?」

「特にこだわりはないですよ。レイシャさん。」


「じゃあ、マリア(メイドさん)が気になっているのか。」

「いやあ。プロフェッショナルな彼女がかっこいいなって思ってましたが。あれ。おれの視線気づかれておったんですね。うわあ。不快に思われてないといいな。」


「その点では心配はない。」


何やら意味ありげに見つめてきたレイシャさん。

ようやくおれは察する事が出来たのだった。


「レイシャさんは普段通りが一番かわいいですよ! いつもちょっとお堅いのに、こういうふわふわした、ネグリジュが好きなんだな~、とか。それにいつも恥ずかしげに振る舞うのが女の子なんだな~、とか。とにかく、ネフェルさんさえ良ければ、自分の両親に、すぐにでも自慢したい彼女ですよ!」


その時のレイシャさんの顔は想像するのに難くないだろう。



******

*失礼しました。こっから本編始まります!



伝説の秘薬がある。その情報が入ったのが先日の事だ。


レイと2人、ゴルディオン洞窟まで、朝から飛ばして来ている。


「レイシャさん、本当にこの扉で良かったですか? くうう。暗号とかわかんないよ~。」

「文献の、記載されている場所はここで間違いない。しかし、合言葉の詳細がないのだ。どうしたものか。」


「ええい。ダメもとだ! 開けごま!」

それでも扉は開かない。


「よし、ケリ破ろうか!」

「ダメ! ちょっと待って! ケガしちゃうだろ!」


「目的の為なら、この足一本くらいくれてやろう!」

「後、5分! 時間を頂けませんでしょうか!」


「お、おう? もちろんだ。」


何よりレイシャさんの健康が気掛かりなおれは、必死に説得と同時に、知恵を巡らせる。


ゴルディオン、どっかで聞いたことがある。あれは、ネットサーフィンをしていた、日曜の午後。

何かの伝説の発祥地・・・。


おれの2年前、興味のあった国。トルコ・・・。


突如、当時の光景が目に浮かんだ!


ギリシャ神話に登場する、ミダス王。彼だよ! ヒントは! 黄金の手のゴットハンドの人!


そして、肝心の合言葉とは!


「王様の耳はロバの耳!」


かくして、扉は開けられたのだった。



******



先ほどのやり取りで、レイシャさんは脳筋だと思っただろう。

でも、だからこそ、そこまで、必死になる彼女が可愛いのだ。


なぜなら、彼女はおれと一緒になるために、暗殺者をやめたのだ。


そして、この入れ替わりの問題に何としても決着をつけるため、わが身さえ犠牲にしようと言うのだ。

でも、おれはそれはそれで悲しかった。


理由があったとして、正当化されたとして、愛する者が傷付くのを黙って見ている者がいるだろうか。



*****



目的の物は直ぐに見つかった。

手に取ったレイシャさんの肩が小刻みに震えだす。


「レイ・・・。」

「どうした? レイシャさん?」


「これ、消費期限、500年前だ・・・。」

「そっか。じゃあ、しょうがないな! また、頑張ろうぜ!」


何とも頂けない虚無感、それをグーパンで振り払うおれ!


レイシャさんはひざまずいたままの姿勢で、おれを見上げて、どこか嬉しそうに微笑んだのだった。










ちなみに、伝説の洞窟情報はレイシャさんのご友人が調べてくれたそうです。


ううん。やっぱこの世界観は平和ですね。

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