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第13話 入学の準備



「よくやった!レイン。凄いじゃないか800点なんて。」


「凄いわレイン、首席合格おめでとう。」


 家に帰った僕は真っ先にお父様とお母様に国立リフェルティア学園に800点中800点で首席合格した事を伝えた。

 お父様もお母様も凄い喜んでくれてとても嬉しい。

 端っこにいる執事さんや僕の剣や魔法の家庭教師もなんか涙を流している。

 まぁ、教えていた人が最難関国立学校に満点で首席合格したら喜ぶのも当然か。


「ありがとうございます。お父様、お母様。」


『まぁ私のおかげとレインの努力の成果ね。』


 風の大精霊シルフィが話してくる。

 まぁ、確かにシルフィ達が教えてくれたから筆記試験満点だったんだけどね。


「シルフィ、レインに教えてくれてありがとう。」


『私達はレインの事が気に入ったから契約して知識を与えているだけよ。』


 気にするなと言うけど、気にするなって方が無理だと思う。

 まぁ、宜しくって感じて頼んできたお父様なら殆ど気にしてなさそうだけどね。


「シリウスとルーがSクラス入学して嬉しかったが、レインが首席で合格した事の方がよっぽど嬉しいな!」


「お父様酷いです。私やシリウスお兄様だって必死に勉強したんですよ。」


 お父様の冗談に突っ込むルーお姉様。

 お父様、流石にそれは酷いんじゃない?シリウスお兄様なんかやっぱりなと言った感じで深い溜息をついている。


「はいはい、貴方達が必死に勉強していたのはちゃんと知っていますよ。しかし、それにしてもここまで差が出るなんて。やっぱり契約精霊の差かしら?」


「そういえばお前も首席合格だったな。」


「あの時の私はもうこの子と契約を交わしていたからね。」


 そう言いながらお母様は自分と契約している土の上位精霊であるベルを撫でる、ベルもとても嬉しそうだ。

 ちなみに精霊は契約してレベルが上がるとランクが上がるのである。

 お母様のベルは契約した時、中位精霊だったが時が経ち上位精霊にランクアップした。


「俺とルーは初位精霊、お母様は上位精霊、レインは中位精霊。はぁ、なんか才能の差を感じるよ。」


「大丈夫ですシリウスお兄様。私達はレインからしたら先輩です。それに私には親友にルクシオン王子がいます。」


 え?王子。

 確か王族は精霊との契約を極端に嫌がっていなかったか?精霊が自分達王族に従属しないとかどうとかで。

 まぁ国立リフェルティア学園は貴族や平民などの階級は関係なしに教育する機関だ。その為か王子達にはそういった意識は無いのかもしれない。


「え?ルーお姉様と同学年なの?」


「ええ、そうよ。ルクシオン王子は私の学年で2番目だから同じ寮なのよ。」


「ルーよ、喜んでいる所悪いんだが、今年、エルナ王女が国立リフェルティア学園に入学する事が決まっている。」


 はい!?今初めて聞いたんですけど。

王女ってあの王女?間違いなくSクラスだよね?

 まぁ、ルーお姉様も王子と仲良くやっているみたいだし自分も王女と仲良く出来るだろう。


「で、でも同じSクラスかどうかは分からないんでしょ?」


「まぁ、そうだが、確か受験番号は0001番だったな。」


「え?お父様。僕の次の2位の受験番号が0001番でしたよ。」


 はい、Sクラス確定!しかも2位って事は自分の次に賢い人じゃん。

 ルクシオン王子はかなりのイケメンらしいけど王女はどうだろう?美女とかだと嬉しいんだけどな。


「そうか、なら間違いなく同じクラス、同じ寮だな。」


「ルーよ、残念だったな。まぁレインなら王女様とも仲良くやるだろう。」


「あ、あのお父様。同じクラスは分かるんですが、同じ寮というのは?」


「ん?寮の部屋はな、順位ごとに区切られるからな、SクラスとAクラスの上位2クラスのみは男女寮が同じなんだよ。まぁ、お前も王女様もSクラスから落ちる事はないだろう。」


 はい!?男女同じ寮ですか?聞く限り20名で同じ寮ですか?

 流石に王族や貴族もくる為、部屋は1人一部屋らしい。

 ちなみに毎年成績順が更新されるがSクラスから落ちない限り寮は変わる事が無い。

 ちなみにそう言ったシステムはSクラスとAクラスの上位2クラスのみで、Bクラス以下は男女別の寮らしい。

 って事はルーお姉様は王子様と同じ寮ですか、凄いですねって僕もか。


「ま、マジですか。」


『いい子だといいわね。』


「シルフィは風の精霊なんでしょう?どんな子か知っているくせに。」


 シルフィは風の大精霊である、つまり風いわゆる空気がある所はシルフィにとっては手に取るようにわかるのである。

 だから王女がどんな人か手に取るようにわかるはずなのだが、シルフィは全く教えてくれない。

 まぁ、人として最悪だったらシルフィが何かしらの手を打っているだろうから、多分問題ないと思うんだが。


『ふふふ。まぁ、会ってからのお楽しみね。』


 シルフィが意地の悪い顔になった。

 シルフィよ、それくらいは教えてくれててもいいんじゃないかい?


「ルー、弟に抜かされないようにこれから一層努力するぞ!」


「ええ、当たり前ですわ。弟になんか負けられません!」


 もう負けている気がするとは心の中で思っていても決して口には出さない方が良いだろうとは簡単に想像が出来た。

 シリウスお兄様とルーお姉様はそう言うと部屋から出て行った、何をするんだろう?


「ははは、まぁ皆頑張ってくれ。」


「ところでレイン。入学式はいつだ?」


「えっと、ちょうど1ヶ月後ですね。」


 合格発表日が入学式の丁度1ヶ月前なのだ。

 この家(城)から学園都市がある場所まで船で5日間でだいたい800kmくらいかな?

 つまりここから学園まで800km近い距離があるのだ、それを転送装置を使って1秒とかからないのだ。

 まさに転送装置様様である。


「そうか、なら2週間後には出発しないとな。」


「え?何故2週間前に出発するのですか?転送装置があるのでは?」


「何を言っている。数千人を転送させてさらに学園生の長期休暇もあるのにそんな人を転送させるのにどれだけの魔力が必要かお前なら分かるだろ?」


 よく考えたら、800km近い距離を転送させた時の魔力消費量は相当なものだろう。

 ワープにはショートワープとロングワープの2種類があり転送装置は後者である。

 ショートワープは習得したがロングワープはまだであるロングワープの魔力消費量は分からないがショートワープでは1回300ほど魔力が無くなった。

 普通の人なら数回で魔力切れになるだろう、僕なら10回程度は出来る。

 ショートワープでこの消費量だロングワープの魔力消費量は相当であろう。


「た、確かに相当な魔力量が必要ですね。」


「そうだよ。魔力切れで転送装置は稼働不能だよ。だから船で向かうんだ。」


「まぁ、それまでに荷造りを終えなさいレイン。」


「レインが行ってしまうのは寂しいが仕方がない。私達もそれを乗り越えてきたんだ。」


 そういえばお父様とお母様も国立リフェルティア学園の卒業生だったね、すっかり忘れていたよ。


「まぁ、春•夏•冬の長期休暇には帰ってこれるんだから、レインは元気で行ってらっしゃいね。まぁ貴方には中位精霊が付いているからあんまり心配していないけどね。」


「レイン、学長にもよろしく言っておいてくれ。あいつは俺の部下だが、学園都市にいるから関係ないんだがな。」


「え?学長ってお父様の部下なの?」


 なんだが急にお父様がとても凄い人のように思えてきた。

 いや、凄い人なんだろうけど生まれてきた時のあの姿が目に焼き付いているからつい。


「あぁ、正確にはアルファス家の専属魔術師なんだが、学長と兼任している。結構凄い奴だよ。」


「まぁ、何かあったら頼りなさい。頼れるかどうかは分からないけどね。」


「?」


 頼れるかどうか分からない?なんか嫌な予感がしてきたぞ。

 まぁそんな学園の学長を務めているほどの人物なんだからそれなりの人だと思うけど。


「まぁ、6年間しっかりやってきなさいな。貴方ならきっと歴史に名が残る事が出来るよ。」


「ははは、アルファス家当主の座をシリウスから奪い取るぐらいの気迫が欲しいな。」


「今でも出来そうな気がするけどね。」


 いやいやいや、しませんよそんな面倒な事。

 シリウスお兄様がやってくれるなら万々歳で押し付けますよ。


「ま、まぁ3週間しっかりと身体を休めて行ってきなさい。」


「はい、分かりました。お父様、お母様。」



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