第6話 桐也の苦難 (後)
更新遅くて申し訳ありませんでした。別に忘れていたわけでな無いのです。だだ行き詰まってしまって・・・・・。駄文ですがお付き合い頂けたら幸いです。
桐也と一緒に家近くのスーパーで買い物を終え、家で着くとケータイの着信があり、開いてみると兄さんからだった。
「もしもし兄さん?どうしたの?」
『悪いけど今日深夜のバイトの子来れなくなって代わりにオレが出ることになったから、夕飯先に1人で食っててくれ』
「そうなの?大変だけど頑張ってね。今日夕飯カレーだから、もしよかったら帰ってきたら食べてね。それと夕飯桐也が家に食べに来るから1人じゃないよ」
『何!桐也が家に来るのか!?マジかよ、何で今日なんだよ。明日だったら次の日学校もバイトも休みだから朝まで飲み明かせるのに』
「一応兄さんも桐也も未成年だってこと忘れないでね?」
『自分だって飲んでるくせに』
「そ、それはいいの!」
「これってツンデレってゆうんか?」
「桐也?黙らないと夕飯抜きだよ?」
「す、すんまへん!調子こきました!」
『懐かしいなそのやり取り。オレも混ざりたいなぁ。よし、明日も家来いって桐也に伝えといてくれ』
「うん分かった」
電話を受話器に戻すとエプロン姿の桐也が立っていた。
「気が早すぎだよ。そんなにお腹減ってるの?」
呆れ顔で言うと、桐也は得意顔で
「それもあるけど、久々の料理やから少し張り切っとるんや」
ちなみに桐也は意外と料理が上手い。たぶんそこらへんの飲食店なんかより全然美味しいかもしれない。しかも料理は桐也の趣味でもあるから、作るときは少々凝ってる。
「さ〜て、一丁やるか!」
そう言って、包丁を手に慣れた手つきで次々と野菜を切っていく
「そうだね、早く食べたいしね。それにしても桐也と一緒に料理するなんて久々だね。何ヶ月ぶりかな?」
ボクもその隣で鶏肉に下味を付ける作業に取りかかる。ちなみに今晩の献立は鳥の唐揚げとポテトサラダ。どっちも桐也の大好物である。
「ん〜〜最後に来たのが初詣の帰りやから・・・2ヶ月とちょいぐらいやないか?」
よそ見をしていながらもちゃんと野菜を切れるのはすごいなぁ
「2ヶ月も家に来なかったんだ。その間何してたの?」
何気なく聞いた質問に桐也はさらに顔を渋くして答えた。
「家で姉貴の娘の子守りしとった。あのダメ姉また自分の娘置いて旅に出てもうて、えらい大変やったんや。しかもウチの親も宝くじ当たったからそれで世界旅行いきやがって当分帰ってこんから家事も掃除も食事も全部わし一人でやる羽目になってごっついしんどかった。まぁそのおかげで今じゃパパって呼ばれとるがな。多分『旅に出る』っつーのはワシの家系の性なんやろな」
一人で子供の面倒をみるなんてスゴいなぁと思いつつも、一つだけ心に引っかかることがある。
「桐也もそうなの?」
鶏肉を揉む手を止めて、桐也の目を真っ直ぐに見つめる。桐也がいつかボクの前から消えてしまうんじゃないか。それが不安だった
「ん?」
「桐也もそのうちフラッとどこか行っちゃって、そのまま何日も音沙汰なしになっちゃうの?ヤダからね、そんなの・・・・。健一も葉月ちゃんもいないのに、桐也までいなくなったらボク独りになっちゃう・・・・」
「安心せい、ワシはずっと侑希の側に居ったる。そないな心配する必要あらへん」
そういってニカッと笑う桐也の笑顔をスゴくカッコいいと感じてしまった自分にいることに驚いた。
「つーか、どっか行きたくても金が無いしな」
「ハハ、確かにそうだね。桐也は金遣い荒いもんね?ちゃんと考えて使わないといざっていう時困るよ」
「ワシのオカンみたいな事言わんといてや。折角親の居ない生活を満喫しとるっつーのに」
「京子さんと出雲さんがいない間はボクが桐也の親代わりなんだか覚悟しといてね?」
「ちょ、待ってや!そんな話聞いてへんで!」
当たり前だよ、たった今決めた事だもん
「口答えは聞きません。それに口を動かす暇があったらちゃんと手を動かしなさい。早くしないと夕飯食べるの遅くなるよ?」
「親っつーより姑みたいやないか?」
「桐也〜?何こんな可愛い子捕まえて姑みたいだなんて言っちゃってるの〜?あんまりふざけたこと言ってる刺すよ?」
そういって包丁を構えると、桐也は顔をひきつらせて後ずさった。
「す、すみません!自分今反抗期でして、何でもかんでも口答えしたいんです!」
「まったくしょうがないなぁ。桐也は甘えん坊なんだから」
桐也は顔を歪めつつも我慢してるようだった。
「ほらポテトサラダ出来たで。唐揚げの方はどないなかんじや?」
「うん下味は付けたからあとは揚げるだけ」
「ほな後はワシがやるさかい、侑希は皿の準備しとってや」
「りょーかいです料理長!」
テキパキと料理を終え、居間で食べ終えて、テレビを見ながらのんびりしていると
「なぁ侑希」
「なぁ〜に〜?」
「お前これからどないする気や?」
「何を?」
「その体のことや。これからどう生活する気や。女として生きるのか?」
「多分そうじゃない?」
「何他人事みたいな言い方しとんねん。自分の事やろ」
「確かにそうだけど・・・でも実際男だろうと女だろうと生活することに大差はないと思うんだよ。だから今までどうりに生活するつもりだよボクは」
「マイペースっつうか、なんつうか・・・いい性格しとるで自分」
「心配し過ぎだって。大丈夫だよ、いざとなったら桐也が助けてくれるから。そうでしょ?」
「ハァー、頼りにされてるのか、いいように使われてるのか分からんなぁ」
呆れながらもどこか嬉しそうなのは気のせいかな
「もちろん頼りにしてるんだよ。だってボクたち親友じゃん」
信じてる。性別が変わっても桐也だけは親友のままだって・・・




