case0-1.初めての転生
なんとなく思いつくままに書いています。
後で修正するかもしれませんし、完結しないかもしれません。
その存在は、『管理者』と名乗った。創生の神とやらにに創られた世界の管理人と自称した。
管理者曰く、どうにも俺は死んだらしい。転生先になる世界は、生前の世界とは別の世界でスキルという法則が存在すると説明された。ちなみに、俺になにかやってほしいことがあるのだそうだ。
(…なんのこっちゃ。いきなり言われてもわけわからん。)
他にも色々と説明されたが、3行でまとめるとこうなる。
・世界の危機だけど、管理人としての制約があるよ。
・制約を満たすために、力を貸してね。
・原因をなんとかしたら報酬があるよ<<重要>>
他は理解できなかった。
世界が衝突し歪みが云々。別の世界の生き物が流入した云々言ってたが、要はその影響で世界が崩壊するのを止めたいらしい。
まとめが下手?悪かったな頭悪くて。
肝心の報酬だが、次々回の転生時に、融通を利かせてくれるらしい。
本来、転生というものは、魂を持つあらゆる「もの」からランダムに選択されて行われる。つまり、ヒト以外になることもあるのだが、この時に選択する権利を貰えるという。しかし、それだけではない。親や肉体のスペックなどある程度選ぶことができるというのだ。但し、これには設定した条件に合う肉体が誕生するまで待つことになるらしい。さらに、なんと、望むなら、記憶の保持とかもできるらしい。ちょっと面白そうだ。
「あなたは、これを拒否することができる」
「え、拒否できるの?」
世界を救うという大事を拒否することができることに驚いていると、管理者は続けて説明してくれた。
「拒否された場合、異世界から来た別の魂へ依頼することになります。確かに、世界を渡る魂の割合は高くはありません。しかし、この条件で受領してくれる魂は統計的に存在します」
あ、順番に依頼しているのか。俺は何人目なのだろう?
「えっと、では、俺よりも前にも依頼を?」
「いえ、あなたが初めてです。受けて頂けますか」
正直受けてみたい。何よりも報酬…特に記憶の保持に興味がある。しかし、これだけは確認しておきたい。
「あ、あの…。依頼を受けた場合、何かアシスト的なものはあるのでしょうか。後、今回の転生は選択できないのでしょうか?ランダムに転生する場合、転生先によっては目的を達成できないことがあるのでは?」
前世の頭の良い友人がいたら「もっと他にも聞くべきことがあるだろう」とつっこまれそうだが、俺はその時、この問しか思いつかなかった。
「もちろん、今回の転生においては、知的生命体に転生していただきます。依頼を遂行できるよう、優先的に良質な器へ魂を移します。」
おぉ、どうやら高スペックな肉体を手に入れられるらしい。ただ、チートはなさそうだ。
「あなたには、歪みを発生させている異界の生物を倒すためのスキルとして、<<全属性霊素操作>>のスキルを与えます。要望があるならばもう一つだけスキルを与えましょう」
名前からはよくわからないが凄そうなスキルだ。しかも、もう一つ貰えるらしい。俺が欲しいスキルなんて、勿論決まっている。
「鑑定スキルを下さい!」
定番中の定番、王道中の王道と言っても過言でないこのスキルを持てれば…
「鑑定スキル?それはどのようなものでしょうか」
あ、あれ通じていない。え、もしかして鑑定スキルないの?
「え…えっと、うーん。物の価値や状態がわかるというかなんというか」
「ふむ、それならば<<分析>>のスキルでしょうか」
なんかニュアンスがだいぶ違うが、上手く説明できない。鑑定そのものの名前のスキルは無いみたいだ。もうこれでいいか?
「あ、じゃぁそれでいいです。」
我ながら軽い返事だ。
「わかりました。それでは良き生を…」
視界が暗転する。
(え、何これ。いきなり転生すんの?)
そして・・・
後半へつづく