※食事中には読まない方がいいかもしれません。
若干えぐいお話になります。描写は抑えていますが、食事中の場合は読まない方がいいかもしれません。亡くなられた方のお話が出ます。
さて、霊感と一切関係無い話。
昔、一人暮らしをしていたアパートは、どうやら曰く付きでした。
いや、あれですよ。駅近くて、家賃安くて、近所にコンビニ全種類位あって、オートロックとかしっかりしてたので、安心でしたよ、物理は。
ある日、当時付き合っていた彼とデートの約束をして朝から早めに起きていたら、外から声が。
「Yさーん。管理会社の者ですー。Yさーん」
我が家ではなく、幾つか間を隔てた部屋に管理会社の方が声をかけておりました。気になったので、声をかけて事情を聞いてみたら、家賃等は支払われているものの、契約更新の際に連絡が無くてやってきたと。しかも、ドアに鎖はかかっているのに、鍵は開いていると。とりあえず、乗りかかった船と、ドライバーを持ってきて、ネジを外し、尻込みする管理会社の人を置いて中へ。だって早く終わらせてデートの用意したかったんですもん。そしたらですね……。
「あ、あ……」
人間、実際にこういう状態になると意外と冷静になるんですね。ミイラ化した仏様がおりました。ベッドの上で、静かに。
黙って私は手を合わせ、すぐさま玄関に戻ると管理会社の方に事情を話して、後を引き継ぎました。ちょうど、その辺りでやってきた彼氏は、物々しい気配に、気を効かせて先に喫茶店で待っていてくれました(紳士だ!)。
後日分かったのは、どうやら足が悪い方で、身寄りも遠方にしか無く、一人で暮らしていた。ある日何か発作が起きてそのまま……だったそうです。夏前だったのと換気扇が回っていたから良かったですと、管理会社の方に言われた瞬間に臭いを思い出し、しばらくお肉が食べられなくなりました。
と思ったら翌日には焼き肉食べていたので、若さって偉大です。