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霊感のお話

 はじめに。


 皆様は「霊感」という物を信じますか?


 とりあえず、私の感じた霊感というのは「アンテナ」だと思っています。携帯電話、スマートフォンの電源を切った状態では、電波の表示も無いし、人間の身体で電波の有無はまず分からないと思います。


 これが、電源を入れた状態だと、表示もあるし、通信しようとして繋がらない……等、すぐに分かると思います。私は「霊感」をこの様な状態だと、体感・考えております。


 実際、私は霊感はありませんでした。霊はなんとなくいるだろうな~位でした。ですが、これから話していくあれこれの中で、今の考えに至った流れ等も話していけたらなと思っております。

 専門学校で知り合ったKさん。実はさる有名なイタコさんのお孫さんだそうで、霊感バリバリ。専門学校で知り合った後に、アルバイトを一緒に数年やったのですが、まざまざと感じる出来事が多数ありました。


 都内某所。戦後すぐに作られた建物の中での割烹のお店。佇まいも雰囲気があり、お客入りも上々。歓送迎会のシーズンは、予約で常に満席でした。


 割烹のお店なので、和食のコースを提供していきます。その中で、料理の説明や、鍋を作る(作り方を軽く説明してお客様に任す)、そして〆の雑炊と、結構やる事が多いのです。


 営業時間ギリギリまで、お客様がいる事もあり、深夜に片付けして終電で帰宅が多かったです。


 そんなある日。普段は2階までしか開放していないフロアを、忙しい時期には使用しているのですが、3階から妙に気配がするんです。


 勿論、お客様は帰った後。従業員は片付けをしているので、わざわざ三階には来ません(個室しかない・厨房は一階・スタッフは主に二階から料理提供)。


 足音がする訳でなし、ただうっすらと人の気配があるんです。思わず、


「Kさん?」


 などと声をかけても反応は無し。ただ、明らかに気配だけがあるんです。慌てて料理を下げて、二階のスタッフルームへ。しばらくそこで洗い物をしていたら、Kさんが慌てて、のれんをくぐって客席の側へ。そしてすぐ戻ってくる。


「あーもう。生きてるか死んでるか分からないから面倒臭い!」


 余りにも霊感が強すぎて、普通の人間と同じ位に見えてしまう事があるそうです。結局、この時も誰もいませんでした。


 ただ、その後もスタッフが誰もいない階から誰かの気配がするというのは頻繁に続き、しまいには慣れてしまいました。危害は加えられたりは無かったので問題は無いのですが、なーんか不気味でした。


 他にも、のれんから生白い手が「おいでおいで」をしていたりしたのを他のスタッフが見たり、トイレが勝手に流されていたり(自動機能は無い)、ラップ音というには、随分とはっきりした足音を聞いたりもしましたが……きっと、そのお店では通常だったのでしょう……ええ。

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