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星合い


シャワーの水音で目が覚めた。

頭が鈍く揺れる…最悪な気分だ。


ガチャリと音がすると、タオルで髪を拭きながら女がでてくる。


「飲み過ぎたんじゃないの?」



「昨日…」


「何?」


「女の名前言ってたよ…」


「へぇ、マジで?」


全然覚えてねぇけど…いったい誰の名前なんか…


「紗良」


女は怒ったように言い捨てると、再びバスルームに入っていった。しばらくして、ドライヤーの音が聞こえる。



紗良…


久々に聞くその名にドキッとする。

マジかよ…俺あいつのことなんて呼ぶか?今さらだろ。



***



昨日…久しぶりに顔を出したサークルの飲み会。

いろんな大学との交流会みたいなもんで、メンバーも参加は気まぐれで新しい奴もけっこういた。


その中、目を引いたのは、見た目ギャルっぽいっつーか、遊んでそうな奴。脚だしすぎだし、谷間はんぱねぇし。明らかに男目当てって感がして、胸糞わりぃ。



「あ~、セイくんこっちこっち」



茉央の知り合いらしい。俺はそいつに軽く頭を下げると、そのまま茉央と喋った。



「ねぇ、セイくん最近来てなかったから、さーちゃんと会うの初めてだよね」



その女は最近入ったらしい。茉央が紹介してくれようとしたところで、


「まおちゃん、私…用事思い出したから、帰るね」


女は俺の顔も見ずに立ち上がると、そのまま帰って行った。なんなんだ?あの女…感じ悪りぃ…。





うわ…マジ飲みすぎた。

あいつら、最近付き合い悪りぃって絡んできやがるし。



「や…やめて下さい」


「そんなこと言われても、おねぇちゃん可愛いから、ね~ちょっとだけだから」



駅のとこで、酔っぱらいに絡まれてる奴。

この時間になると、ああいう酔っぱらいが増えんだよな。めんどうごとに巻き込まれたくなくて、思わずため息がもれた。



「おい、おっさん、汚ねぇ手離してやれば?」


「なんだぁ、お前!!」


声を荒げるけど、別に怖くねぇし、こんなん慣れてる。中学ん時から何かと先輩やら、他校の奴とか絡まれることが多かったし、ケンカなんて日常茶飯事だった。



暗がりでよく女の顔見えなかったけど、

あ…つかさっきの奴じゃん。





おっさんは俺がにらみつけると、何やら言い訳めいたことをつぶやきながら逃げてった。


びびんなら最初からすんじゃねぇよ。



「あ…ありがとう」



改めて目の前の女を眺めた。


「あのさ…酔っぱらいに絡まれんのも、あんたが悪いんじゃねぇの?そういうかっこ辞めれば?」


ま…別に俺に関係ねぇけど



「じゃ…俺行くから」


「ご…ごめんなさい」


泣きそうな顔して、そいつは俺に謝った。

しゅんとしょげた感じは、外見とはなんか違った。



「あぁ、もういいって。じゃ、気をつけて帰れよ」


「ありがと…」


女は今度は俺を見て、笑った…んだよな?

笑ったはずなのに、そいつはなんか今にも泣き出しそうに見えた。



俺の言い方がまずかったのか?

意味わかんねぇ。

なんか後味悪りぃし。



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