第4話 カオスギルド
カオスなギルドのお話です。
「ノレジア、お前の能力って実際どういうのなんだ?」
ギルドへ向かいながら、ノレジアに質問する。
「分かりやすく言うなら何でも分かる能力ですかね〜」
「何でも分かるのか…だったら俺の好きな食べ物とか
わかるか?」
「もちろん!性癖だってお見通しですよ!」
「わぁぁ!やめろ!女の子がそんなこと言うんじゃありません!」危うく墓場までの秘密がバレそうだったので必死で制した。そうこうしているうちにギルドに
着いていた。レビィは寝てる。
「こんにちはー!」挨拶とともに戸を開く。挨拶大事。
すると奥からやってきたのはいかにもギルドマスターといった感じのイケオジ…ではなく女性だった。背には大剣を背負い、大きな鎧を身に着けている。そして艶のある長い金髪に、堂々とした佇まい。何がとは言わんがデカい。俺の理性がもたない。隣でノレジアがうつむいて
いる。ぶつぶつと何か言っている。
「た…たた巧音さんが別の女を見てる…わわ私のほうが絶対良いに決まってる…」目を覚ませ、ノレジア。
俺は出てきた女性に質問した。
「ここってギルドですよね?仕事の斡旋を頼んで頂け
ませんか?」
俺の外面モード!大学で遅刻時に使っていたクソスキル!意外と役に立つ。すると女性が書類を出した。
「ああ。まずここに名前と職業、受注可能な依頼の種類を、書いてくれ。あ、自己紹介してなかったな、俺の名前はゼノスだ。元勇者で、元男だ!」
「へ?」突然の大量な情報に頭が狂う。
「そうだ、ギルドが初めてなら試験を受けてもらわないと!君、名前は?」
「え…待って…どう見ても女の方にしか見えないんですけど…本当に男なんですか?」
「長い名前だなぁ、聞き取れなかった、もう一回頼む!」
「あ、京田 巧音です…」もう面倒くさくなった。
「あぁ、俺はな、勇者時代は男だったんだが、魔王に
呪いをかけられてこの姿になったんだよ。魔王を倒してもこの呪いは残っててさぁ…」
「こいつ話すタイミング狂ってやがる!?」
とっても美人なゼノスさんだったが、実は男でアホの
方らしい。しかも元・勇者。こんな重複設定の方の下で
果たして俺は仕事ができるのだろうか…。
書く暇が無くて遅くなりました。