15奴隷商館へ
服を着て、意気揚々と林を抜ける。
…いた。
草むらにホーンラビットを発見。
……ちょっと行列に近いな。
ホーンラビットの50メートル程先に門を通過するために行列ができてる。
ここで魔法を使ったら他の人に見られちゃいますね。
……できるだけ今は目立ちたくない…。
変に目立って、誰かにちょっかい出されても、協力者が誰もいないのが現状。
…魔法も隠した方がいい。
そう思い、試しに[空気の支配]で倒してみることに。
空気を広げて、ホーンラビットの口と鼻の中に、[スキル強奪]を意識しながら、 知覚した肺と気管を支配した空気で圧迫。
空気を取り込ませない。
暴れだしたソイツを支配した空気で足元を掬い、立てなくします。
………死んだみたいですね。
自分を鑑定したら「体当たりLv1」がついてました。
街の門をくぐって冒険者組合へ、旅行中と今とってきた獲物をもっていく。
いました。
残念美女メルダさん。
併設されてるバーの横の丸テーブルで話をしている男性二人を見ながら、口元を弛ませてます。
どうやらカップリングを楽しんでる様子。
俺にはわかる。
前に職場の同僚に腐女子がいた。
イケメンパズルゲームにはまり、休日に池袋のア○メイトや、サン○ャインだかのビルでの
イケメンキャラのイベントで「心癒される」という、お腐れさま。
そんな彼女にスマホアプリのゲームを、
めちゃくちゃプッシュされ、ダウンロードした。
「めっちゃオススメです。」
「BLってかギャグゲーですね」
「徳永さん絶対ハマりますって!」
紹介されたのは「学園○ン○ム」!
聞けば同人ゲームなのに人気があり、
数々の「学園○ン○ム」シリーズがあるそうだ。
池袋のア○メイトでは学園○ン○ムのドラマCDまであるとかないとか………。
俺もそこそこオタクだし、○ナナ○ィッシュとか○タリロ!とか普通に面白いし、少女マンガ的なBL要素はイケるほうだと思ったが。
無理。良くわかんない。開始10分程でアンインストールした。
本当の恐怖はここからだった。
数日して、ふとスマホアプリをダウンロードしようと検索したら、
[あなたへのオススメ]
学園○ン○ム~編
学園○ン○ム~編
学園○ン○ム~編
学園○ン○ム~編
学園○ン○ム~編
学園○ン○ム~編
学園○ン○ム~編
それに混じって
刀○○○とかのBL、乙女ゲーに
あのスマホの小さい画面が埋め尽くされていた。
…………ちくしょう。失敗した。
今まで萌え系で、キャピキャピしていた
俺への[オススメ]が!こんな一度の過ちで。
BLに埋め尽くされるなんて!
セクハラなんて風潮が無かったら同僚にアイアンクローをかましてカクテルのシェイカーの様に振ってやるのに!
そんな昔の事を思い出していたら、メルダさんの視線の先で、マッチョな人に細マッチョがじゃれてヘッドロックをかましてる。
目を爛々と輝かせるメルダさん。
彼女の脳内ではマッチョ×細マッチョの展開が繰り広げられている。
俺にはわかる。関わっちゃダメなやつだ!
とにかく今の彼女に近づくのは危険だ!
今日は声を掛けずにそっとしとこう。
メルダさん。
………仕事してください。
そんな彼女はほっといて、横の買取カウンターへ。
受付のダンディーなおじさんに、旅の時と、
今仕留めたホーンラビットを、ザックの中で隠しながら[収納]から出す。
10羽で解体費用を引かれ、銀貨四枚でした。
帰りに正門右側にある商業区画で、
丈夫そうな防水加工された、革のローブや下着生活に必要な雑貨を購入。
魔道具屋で魔法を発動するための指輪を買った。
買い物中に奴隷商館を見つけけ、話だけでも聞こうと、緊張しながら中に入る。
「いらっしゃいませ。本日どのようなご用件で?」
身なりが良い恰幅の良い男性が、声を掛けてきた。
…ちょっと強気でいくか!内心ビクついてるのを隠して、
「冒険者なんだが、戦闘が出来る女の奴隷を探している。」
同じ部屋で一緒に生活するのにゴツい男はちょっと……この世界の男はデカいのよ。
「そうですか、終身奴隷と期限付きの奴隷、どちらで?」
「俺もいろいろあってな。
情報が漏れる可能性は避けたい。
終身奴隷で頼む。」
「わかりました。どうぞこちらへ。」
奥の広い部屋に連れられ、促されてソファーに座る。




