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新しいバイト 始めました!  作者: ミドル
9/10

08 魔王軍の行進 1

 とても恥ずかしかった。2人同時に、しかもハモって入っていくなんて、、、

 とにかく、カラノとかいう神について、聞いてみるとしますか!


「マルタさんは、なんの御用で此処(フーリッシュ・ダァム)に来たんですか?」

「ん、あぁ。ちょっとお前について話すために来たんだ。」

 俺のこと? なんで俺についてを話すんだ? 何か企みでもあるのかしら。


「おぉ、マルタとニシヤマではないか! ところで、なんの用かな?」


「あ、どうぞ。マルタさんからでいいですよ。」

「え、いいのか? まぁ、お前がいるうちに話しておきたいからな。」

「マルタ、まさか、例のことかぁ!?」

「まさにその通り。例のことです!」

 ん? ん? 例のこととはなんぞや。俺だけ知らないのか、くっそぉぉぉぉお! うるさいですか。すみませんね、うるさくて。


「まさにそう、こいつ、例のパロッコの店に行っていたのです!!」

 え、ええぇぇぇえぁ! リンクみたいになってしまった。最後の謎の『あ』のせいで。そんなことより、何故知っているのか。まさか、俺をずっと監視していたというのか? あらヤダ、変態!


「くそぉっ、ニシヤマは誠実で良い奴だと思っていたのに、、、私の読みが間違っていたというのか。」

 なんの読みだよ! って、俺はいつでも誠実で素晴らしいんですぅ。え? そんな人ならあんな店行かないって? 誰だってねぇ、ああいう休息が必要なんです!

「え、何の話ですか?」

「すっとぼけるなぁ! お前があの店に入っていくところを、俺はこの目で、大事なことなので2回言うぞ! この目で見たんだ!」


「だからそれが何だって言うんですか! 貴方達だってねぇ、そういう店に入ったことがあるでしょう。下界でも、天界、神界でも。」


「そ、そんな訳ないでしょう。ね、魔裟斗様もそんなことはねぇ。」

「も、もちろんそんなことはない!」

 めっちゃ、声が震えてるんですけど、絶対入ったことあるなぁ、この2人。

「まぁ、これでニシヤマはそこまで誠実な人ではないと分かった。そんなに生真面目で誠実な奴だったら我々も困るのだがな。」

 え、それってダメってことじゃなくて、良いのかしら? まあね、神様は誰だって誠実で、素晴らしいものだとか考えてる方が、おかしいんだよ。


「あ、そんなことよりニシヤマは、なんの用で来たのだ? 早く申せ。」

 そんな急かすなって。えぇと、なんだっけ? ビックリし過ぎて忘れてしまった。

 あ、そうそう、、、


「魔裟斗様は、カラノという神をご存知ですが?」

「カ、カラノだってぇ!?」

「ま、まさか、あいつが、、、」


{、、、おい、カラノって誰だ?}

{カラノは、だいぶ前に行方不明になった神ですよ。魔裟斗様も知ってるはずですが、、、}

 小声で喋ってんじゃねぇよ! 自分の部下の名前も忘れるとか、こいつもなかなかだな。


「あの、担当になった世界、摩砕(パルヴァライズ)で、カラノさんだと言う人にお会いしまして、、、

 その方によりますと、冥王の呪いによって、この世界から出られないのだと。だから助けて欲しいと仰っておりました。

 そのことについて、魔裟斗様にご相談したく、ここへ参りました。」


「ほう、なんと! 我々どももそれを考えていたのだが、いくら探しても見つからんので諦めとったわ。もし、そいつが本当にカラノだとして、本当に摩砕に閉じ込められたのなら、冥界からの宣戦布告ということになる。そのようなことにはなりたくない。 そこで、マルタには、冥界の調査を。ニシヤマは、カラノだというものから、引き続き情報収集を頼む。」


「「はぁっ!」」


 やはり、こういうことになったか。もぉ、なんでこういうのに巻き込まれやすいのかなぁ。今度病院行ってみるかぁ。

 まぁ、とりあえず、自分の部屋(白い部屋)に戻ってきた。なんか、この呼び方、変な気がするんだが。ようし、俺の天才的なネーミングセンスで、スンバラシィイ名前をつけてやろう。感謝しなさい!

 ううんと、ええと、そうだ! 『パーム』だ! 凄い、なんか、悲しいなぁ。いや、とっても良いと思う、、、よね?


 まぁ、そんなことより、カラノと名乗る奴についてを探らなければな。万が一、違った場合、下界のものは、神界に上げることは出来ないからな。お前もそうだって? いいじゃん、認められたんだし、、、


 あ、魔王の1人、ミラニスがエルフの国に向かって進軍させてるな。もぉ、お願いだから、これ以上面倒くさいこと増やさないでくれよぉ。

 そういえば、カラノと名乗る奴は、エルフの国にいるんだっけ。これは助けてやらんとな!


 ―――――はい、やって参りました。下界ですぅ。え? いつまでこの(くだり)やるのかって? そこは、言わんといて、、、


 まだ、ミラニスの軍は到着していないようだな。魔王に攻められているというのに、皆呑気に遊んだり、酒飲んだり、、、 悲しくなってきたなぁ。


「あれ、ニシヤマさんではないですか。私をの呪いを解いてくれる気になりましたか? 魔裟斗様は、どうお考えなのでしょう。」

 カラノさんかぁ。本当に本物なのか、見極める必要があるが、彼女を知っている人が見れば、分かるんじゃないか? ま、深く考えないでいよう。


「あぁ、魔裟斗様は、どうにかしてやりたいというお考えです。でも、そんなことより、此処エルフの国に魔王軍が攻めてきていますよ。こんな、呑気にしてて大丈夫なんですか?」


「魔王軍なら、もう既に確認しております。この国には、魔物が入れないように、結界を張ってあるので、()()()大丈夫です。」

 え、マジで。めっちゃ恥ずかしいんですけど、、、何が『呑気』だよ。もう、そこのごみ箱の中に隠れたい気分だわ。


「とりあえず、私の屋敷に移りましょうか。」


 うぉ、でっけぇ! 馬鹿信徒会よりは、全然小さいけれど、そこらの建物とは、格が違う。

 なんで、こんな建物に住んでるのか、、、


「さ、ニシヤマさん。こちらへどうぞ。」


「そういえば、カラノさんって、下界では何をされてるんですか?」


「あ、はい。この国の大名の1人をさせてもらっているのですよ。前、この世界に閉じ込められた時に、どうしようかと思っていたのです。そんな時に声をかけてくれたのが、防衛大名のハルでした。せっかくだから、人間達みたいに、結婚ていうものをしてみたんです。」


「もう、彼は死んでしまったし、私には子供を産めないし。だから、私が今、防衛大名をやらせていただいています。」


 へ、へぇ。じゃあ、あの聖騎士団の最高責任者ってカラノさんなのか。団長の教育くらい、ちゃんとしてくれよな。そうか、罪を揉み消せるくらいの権力って、このことか。


 

 ガチャっ


「カ、カラノ様っ。緊急事態です。け、結界が破られました!」


「な、なんですって!? 絶対に破れないはずなのに。急ぎましょう。ニシヤマさんも手伝ってくれますか? 私は、魔物を近寄らせない力はあるものの、呪いによって、神の力は出せないのです。なので、是非ともおねがいしたいのですが、、、」


 いや、今はこの世界の担当の神だからな。手は貸すよ。何故、結界が破られたのかも知りたいし、、、


「いいですよ。しかし、援護をするだけ。実際に戦うのは、貴方達ですよ。」

 こういうの、1回言ってみたかったのよなぁ。実は、ぶっちゃけると、神になったらやりたいことリストが、あるんよ。え? どうでもいいって? すみませんね。もう言わないからな。


「それは、重々承知しております。援護だけで結構ですので、よろしくお願い致します。」


「全兵士を広場に集めてください!」


「はっ! 承知しました!」


 ~1分後~


「全員揃いました!」

 は、早いねぇ。この世界の軍隊は、優秀だねぇ。


「それでは、全戦力を持って、戦いましょう!」

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