03 後輩の死 1
昨日は、ヤバかった。 天罰を下す相手を完璧に間違えたわ。というか、外したんだよね、、、
ダサいなんていうな! 俺は、すぐ泣くということで有名だ!
「もっかいやって! もっかいやって!」
くそ、うるさいな。昨日から、天罰をもっかいやれと、聞かないんだよ。まだ、意味分からないツッコミの方が良かったわ。
今じゃ、ただの駄々ごねる子供じゃないか!
「恨んでる人なんか、いないんですか? 例えば、仕事とか、仕事とか、仕事とか?」
なんで、仕事ばっかなんだよ! 恨んでる奴とか、あんまり思い付かない。生涯、ネガティブ思考をした事がないのさ! 頭の中、お花畑とか言わんといてや!
まぁ、でも、、、
~8年前~
午前8時を過ぎた、みんな出勤したようだな。
「よっしゃ、今日もみんな張り切っていきましよ―!」
「先輩、そういうのいらないですわ。」
「そんなこと言わないでよォ、泣いちゃうぞォ?」
「先輩、学生時代ウザイって言われたことありますよね?」
会心の一撃! 今のはきつい、酷すぎるぞぉ。
後輩がなんか最近冷たい気がする。先輩に何か言われたのか?
先輩方からよく思われてないのは、知っている。何故よく思われてないかは、よく分かる。長年務めた社員よりも、まだ、入社5年の新人社員の方が先に昇格したのだ。しかも課長に。
それは、さぞかし気に食わないことでしょうな。
* * *
それから、しばらく経ち、
「なんだと? パワハラを受けたと、そう主張するのか。しかも、西山君からと?」
「はい、しかも、毎日のように俺たちを、貶してくるんです。」
ついに、痺れを切らして先輩方が、密告したようだ。勿論、俺は、そんなこと、してないぞぉ? いや、ホントだから! 信じてくれよォ!
「西山君、君の部下からパワハラの報告があった。勿論、そんなことしてないよなぁ?」
さっきも言ったが、そんなことはしない。 したって、皆動いてくれないし、意味ないし、、、 なんか、悲しい?
社長は、俺の事を信じてくれてると思う。そりゃ、仕事ができる部下を無くすのは社長として惜しいと思うからな!
自分の能力を過信し過ぎだって? ポジティブ思考大事だぞぉ!
でも、1番厄介なのが、今回、嘘の報告をした先輩方の1人、酒谷涼。彼はよく頭がキレるし、機械関係も長けている。動画なんかを証拠にしてくるに違いない。
「ホントに君を、信じていいのかね?」
「信じて下さい! そんなことしなくたって、俺はちゃんと、部下を動かせます!」
「だといいんだが、、、」
会社側からしても、裁判沙汰には、したくないだろうし、会社の内部で、解決するだろう。
~数日後~
その後も、パワハラに関する、内部調査が行われた。当然、パワハラなど、されていないと、皆、答えてくれた。
しかし、1つ不可解なことが起きた。後輩が1人、自殺したのだ。しかも、遺書も見つかったのだ。
―遺書―
<家族や会社の皆へ>
これを読んでいるということは、僕が死ぬと決心したからでしょう。
僕は、もっと沢山仕事をして、皆さんと胸を張って、生きたいと思ってました。しかし、僕はもう、限界なのです。
なので、僕は、遺書を書くことにしました。最後なので、告発します。パワハラを僕は受けていました。他の先輩方も受けていたと思います。
大変心苦しいのですが、、、課長です――――――
彼は、よく働く、良い奴だと思ってたのだが、まさか、こんなことを、、、
これが、決定的証拠となり、俺は、クビになることになってしまった。いやっ、マジでやってないって! 信じてくれるよな?
な? な? 黙れとか言うなよ。孤独を感じるんだよ、、、
社長は、最後まで、信じてくれた。しかし、遺書に書いてあっては仕方がない。
これから、どうすればいいんだ、、、
~~~
こんなこともあったな。でも、俺は、そんな恨んでなんかないよ。だって、こんな素晴らしい、バイトが出来るのだからな!
でも、1つ、どうしても気にかかる事がある。後輩の、自殺のことだ。何故、あんな嘘を遺書に書いて、自殺なんてしたのか、、
あの会社に行って、先輩方から真相を聞いてみるとするか。
大体、予想はついているが、信じたくない。
第3話、いかがでしたか? あまり、自信はないですぅ。
投稿は、明日、18時、20時に、4、5話を投稿します。
~是非読んで下さい!~