【異世界にようこそ】第一章
現実世界。これほどつまらない世界はないだろう。それと同時にこの世界にこれほど面白い事は無いだろう。俺の心は複雑だ。だから、人から見下されるのだ。心の複雑さだけで。
智積麗、高校生剣道部。
部活では何もなかった。家・学校でも何もなかった。だけど、学校を出た瞬間に傷を付けられる。言葉、物理的暴力を食らわせられる。そんな毎日を送っていた俺は、先輩(いじめっ子)に勝負を挑む事に・・・。
そして、その勝負は俺の勝ちだと思っている。勝負中に学校側にばれた。俺は少し助かったと思った。
だが、全部俺のせいになった。
そして、麗は山の崖の上から身を投げた。
『さぁ、始めようか!君の異世界の物語を!』
頭の中で誰かがそう言った刹那、急に世界が変わった。そして、そこで精霊と会い、急に勝負をする事に!
麗は急に変わった世界で生き残る事はできるのか!?異世界剣聖バトル第一章が開幕!
【異世界にようこそ】第一章
この世はいろんな意味で残酷だ。
学生は学力、社会人は職場のよさで人の見方を変える。
なんともまぁ、嫌な世界が出来上がったものだ。
そう思っている俺、智積麗はいじめを受けていた。毎日毎日校舎裏に呼び出されてはサンドバッグに・・・。
そんな俺は剣道をやっていた。そこでは何もないのだが、部活が終るとサンドバッグ。
高校入学してまだ一年しか経っていないのに、この有様。
そろそろ堪忍袋の緒が切れた俺は竹刀を持って校舎裏へ。
「おぉうおぉう、今日は本気らしいな、だが俺におまえが勝てるとでも思っているのか?」
俺にそう言うのは今年度で卒業する先輩だ。そう俺をいじめるのは名前も知らない先輩だった。
だから、卒業する前に俺は先輩を倒そうと宣戦布告した。相手は俺が竹刀を持ってくることは予想していないはず。それに先輩はナイフを所持している危険人物だ。だから誰も俺を助けてくれない。この学校教師生徒共々怖がりのクズに過ぎないから。
「今日は本気で挑みます」
俺は竹刀をだして、先輩は本物のナイフを出す。
そして、少し睨み合って二人は同時に走り出し、攻めに入る。
のだが、相手は後ろポケットからもう一つのナイフを取り出してくる。
『予想外の展開っ!』
俺は即座に相手から少し距離を取る。
『ナイフの二刀流をしている奴に戦いを挑んだのか俺はっ!?』
と、思っても俺もその時ようの対策はしてある。
そして、麗は小さいナイフを出して構える。
「さぁ、来いよ」
俺はそう言い、先輩を睨む。
「そんな事言われなくてもわかってるっ!」
そして、先輩は俺にナイフを向けて襲い掛かってくる。
「先輩、動きが鈍っていますよ」
そう言い、麗はナイフを避ける。
「くそっ!」
『にしても、こっちも少し動きにくいのだがな』
麗が武器に使っている武器は竹刀、攻撃力はあるが重たいため動きが少し縛られる。
そして麗は攻めに入った。
麗は右手に竹刀で左手にミニ竹刀、これをどう活用するかを考えていなかった麗は少しまずいと思う。
「おまえ避けてばっかりだな、少しぐらいは攻撃して来いよ」
俺もその挑発に乗ってしまった。
「言われなくてもわかっていますよ、クズ先輩」
挑発に乗ったよりも、仕返したが正しい。
「なんだと、それじゃあ殺してあげようじゃんか」
そして、先輩は一直線に俺の方にナイフを向けて襲ってくる。
「速いっ!?」
『さっきまではあんなに遅かったのに・・・さてはだまされたか』
そう、俺は先輩の動きが遅いと思い、何度も避けられたのだが、攻撃を防いで、こっちだけが本気になって戦っていた。つまり、今はこっちの方が体力を消耗しているという事だ。
「おいおい、なぜ避けるんだ?さっきみたいにその竹刀で防げよ」
先輩はそう言ってくる。
『まずい、俺の体力ももう・・・』
刹那、
『君はそうやって諦めそうになる人だったかな?』
「誰だ!?」
誰かが俺の頭に話しかけてくる。
「あぁん!?」
そして、その声が聞こえいないのか、先輩はこいつ何言ってんだという顔をする。
『幻聴か、どうして・・・なんでこんな時に・・・』
そしたら、
『そんな事を考えている暇が君にあるのかな?ほら、しっかりと前を見て』
頭の中で聞こえてくる声の通り、前を見ると、
「危なっ!」
先輩が俺に襲い掛かってきた。
「なに上の空になっているんだよ」
ねっりとした喋り方で先輩は俺にそう言う。
「なっていませんよっ!」
俺は竹刀を思いっきり振り落とす。竹刀は先輩の背中に直撃、そして先輩は倒れる。
「うっ!」
そして、俺は先輩の落としたナイフを遠くに蹴る。
「これで・・・終わりにしましょう」
そう言い俺は一度、竹刀を本気で振り落とし、先輩のトラウマになるほどの痛みを味わらせた。
鳴り響く竹の音と竹刀が先輩の皮膚に当たる音。
そして、俺はもう先輩に会うことはなくなったが、先輩と先輩の親は被害者面して学校に訴える。そして、俺は散々に怒られ避けられヤンキーに絡まれて、もう俺の学校生活がめちゃくちゃになった。
そして、俺はその日常に耐えられなくて、自分の身を投げる事にした。そして、家の近くの山に行き、崖に座る。
茜色に染まっていて、風も強く吹いていた。
「本当に・・・俺の最後の日にぴったりな日だな・・・」
そして、俺は立ち上がり、目を閉じる。刹那、
「それは君が望んでいる事かね」
俺は声をする方に振り向くと、
「なぜここに来た?」
振り向いた先に居たのは俺の家族だった。
「当たりまえじゃない。あなたは昔からこうやって自分の命を投げ出そうとしているのだから」
そして、後ろからは警察。それに崖の下にも・・・。
「俺もう嫌なんだ・・・生きるのにも疲れた」
そして、崖のギリギリに麗は立つ。
『さぁ、始まるよ・・・君の物語が・・・さぁ、来い・・・こっちに来て一緒に冒険をしようではないか!』
また、頭の中で誰かが話しかけてくるが、俺は幻聴だと思い無視する。
「言っておくが、今更遅いんだよ・・・それに俺の事をよく知っている人気取りするなっ!」
俺は母親に怒鳴りつけて崖から飛び降りる。刹那、
『さぁ、始めようか!君の異世界の物語を!』
また頭の中で誰かが話しかけてくる。
「一体なんなんだこの声!」
刹那、俺の景色は一瞬で変わった。
「えっちょっ・・・えっ・・・えぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
俺は物凄い高さから今・・・落下している。
「一体どうなっているんだ!?それになんで俺の竹刀まであるんだよっ!」
俺が横を見ると、自分の竹刀も落ちてきていた。
「それは君に必要なものだからだよ」
どこからか聞こえてくる声、そして俺の目の前で眩しい光が出現する。
「意味解らねぇーし!それにこの状況の説明を誰かして!」
麗はそう叫んで地面を見る。
「それは全て僕が説明しようではないか!」
そして、眩しい光の中から一人の少女が出てきた。
「いや、誰だよっ!」
そう俺が言うと、
「あぁ、私はラト。この世界の精霊だよぉ」
『一体このロリはなんだ?』
俺がそう心の中でそう言うと、
「ロリではありません」
心の中を読まれた。
「わかったから!わかったから、今の状況を説明してよっ!」
そして、俺と地面の距離が少しずつ近づいてくる。
「そうだね、この世界の説明は後」彼女がそう言う。
「後っ!?」
俺は色々と混乱していて、状況が読めない。心は読まれたけど。
「とりあえず、その自分の竹刀を手に取って」
俺は一度竹刀に指を指す。すると、ラトと名乗る人物はうなずく。
そして、俺は竹刀二本を取る。
「さぁ、始めようか!私達の勝負をっ!」
すると、俺の竹刀が光り始める。
「一体これは・・・」
俺の竹刀は光り始め、そして、その光ガ消える。
「君の武器だよ。この世界は色々と物騒だからね」
俺の竹刀はロングソードと短剣に変わっていた。
「俺の・・・武器・・・って、元々竹刀でそれも武器だったろうにっ!」
麗はそう言う。
「まぁ、そうだけど・・・なら、進化した武器!」
そして麗は、
「進化を付け足しただけだろが!」
そして、ラトは一度視線をそらして。
「まっまぁ、細かい事は気にしな~い」
ラトはそう言い、ごまかす。
「それより、君」
ラトが話を急に変えようとする。そして、下の方を指指す。
「えっ」
俺が見たのは、地面が近いという事と、下に剣を持っている人たちが多数居る事。
「あの集団、このまま落ちると危ないな」
ラトはあごに人差し指を当てて言う。
「それを言うなら心の中で!それに危ない事が解っているなら対策してよっ!」
俺がそう言うと、
「それじゃあ、私と精霊の契約してくれる?してくれたら助けるけど」
何か脅され手居る気分。
「わかった。契約をするよ」
俺はそう言い、下を見る。
「それじゃあ、契約の儀を始めようか!精霊の書、第一章っ!契約の儀を開始する!」
そして、ラトは手を上の方に上げて、そう言う。
「契約の儀って、何をすればいいのだ?」
俺はそう言う。契約の儀って言っても、儀式なんだから何かをしないといけないはず。だが俺は何も知らない。
「それはね、私と一緒に戦えばいいのだよ」
ラトがそう言う。
「たっ戦う?」
「そう、戦うのだよ!」
そして、麗は少し顔を傾げる。
「誰と?」
麗がそう言うと、ラトは下の方を指指す。
「あいつらと」
『あいつらと・・・』
麗は下を向き、顔色を変える。
「どした?あんな奴ら、君なら即だよ即!」
『即って言っても、相手は約五人、即には終らなさそう』
「大丈夫だよ。君には私がついている。それに、私はこうやって話せるだけの精霊でもないし、しっかりと技とかも使えるのだよ、精霊が着いていないあいつらはスキルを発動する事はできない。だから、君が有利なんだよ」
なんか色々と言いたい事はあるのだが、
「とりあえず、攻めに行くか・・・って、このまま地面に着地しても死ぬだけでは?」
俺がそう言うと、
「大丈夫、この世界では命はメーターみたいになっているのだよ。だから、一回のことで死ぬ事はない!まぁ、スキルで殺されたら終わりだけど。それに、今からは私が力を貸すから安心して!」
いや、一つ安心できない事が・・・。
「いや、どうやってライフメーター見るんだ?」
自分自身がそれを知らないと色々とまずいからな。
「それは私しか見れない。だから、私がしっかりとサポートしないと君はあの世行きだ。まぁ、魔法で何度でも蘇らせるのだけなんですが」
いや、そこはもう静かに眠らせて。
「それじゃあ、準備はいいかいっ!」
ラトは俺にそう言う。
「あぁ、いつでも。だけど、これが終ったらこの世界のこと含めて色々と教えてもらうからな」
俺は短剣をベルトに挟み、ロングソードを構える。
「もちろん。知っているところだけは教えるよ!」
そして、地面との距離が縮まる。
「さぁ、行くよ!」
ラトはそう言い、麗のロングソードに光となって入っていく。
「おぉよ!」
そして俺は着地する。
「あぁ、なんだこいつ?空から降ってきやがった。」
そして、向こうは少し笑った。
「運河いいことに一人だ。ボス、殺りますか?」
下っ端らしき者がそう言う。
「あぁ、少しぐらい金銭稼ぎをしないとな」
そして、ボスが首を曲げてポキポキと鳴らす。
「それじゃあ、この雑魚みたいな奴、俺達だけで始末して見せますよボスっ!だから休んでいてください!」
そして、ボスはその場に座って、
「おぉ、しっかりと観戦してやるよ」
俺はずっと黙って居たが、
「黙ってきいてりゃ、そんなにいうならやれるもんならやってみろよ」
麗は少し、切れている。
「言われなくても、すぐに楽にしてやるぜ」
そして、相手は剣を抜く。
『で、どうすればいいのだ?』
俺はラトに聞く。
『そのまま戦えばいいのだよ。それにスキルは君が願えば私が出すから、しっかりと当ててね。スキルを出すだけでも結構な体力や魔力を消費するから、その分無駄にしないでね』
ラトはそう言う。そして、俺は相手の攻めを待つ。
「それじゃあ、こっちから攻めに入ってやろうではないか!」
『なんかむかつく喋り方だなあいつ等、私が君ならもうあの世行きだよ』
こいつ、本当に女の子か?
俺はそう思いながら、何ももっていない手を相手に向けて狙いを定め、敵の攻撃を予測する。
「おりゃぁぁぁぁ!!!」
相手は剣を振り落とす。
そして、俺は剣を横向きにして相手の剣を止めて、しまっていた短剣を出して、そのまま相手の胸に一直線の傷をつけた。
「うぁぁぁぁ!!!」
そして、相手の剣の力が弱くなり、俺は剣を下ろした。
「なんだ・・・なんであんなに速く攻撃できるんだ?」
と相手の仲間が言う。そして、俺は口を開く。
「そんなハトが豆鉄砲を食らったような顔をして、どうしたんだ?ほら、さっきみたいに人を雑魚雑魚と言って責めて来いよ」
そう言い、俺は再び剣を構える。
「ボス、どうしますか?」
仲間の一人がボスに駆け寄る。その頃、俺は襲い掛かってきた敵の剣を遠くに蹴って地面に倒れさせた。
「このままではやられてしまいます」
『さっきまでの勢いはどこに行ったのかな?』
ラトがそう言う。
「さっきまでの勢いはどこに行ったのだ」
俺もラトと同じ事を言う。
『人の言ったことをパクるとは・・・まぁ、良いわ。さっさと終らせてしまって』
ラトがそう言い、俺の持っている剣に少し力を加える。
「言われなくても・・・」
俺は相手が攻めてくるのを待った。
「それじゃあ、俺が行くか」
そして、ボスらしき奴が立ち上がる。
「やっと立ち上がった・・・か・・・」
俺はそうつぶやき、身構える。
「それじゃあ、俺と一対一で殺し合おうではないかっ!」
ボスらしき・・・もうボスでいいや、ボスが立ち上がり、俺にそう言ってくる。
「まぁ、俺はどっちでもいいのだが」
そして、俺はボスを睨む。
ボスは剣を抜いた。そして、麗は少し後ずさりをする。
「大剣・・・って・・・」
麗はボスが大剣を見て思った。
『大剣ではこのロングソードでは耐えられないし防がれない』
麗の手は少し震える。
『君も、さっきまでの強気はどこに・・・』
ラトはそう頭の中でそう言う。
「あぁぁん・・・良く見たらこいつ、震えてやがるぜ!」
そして、ボスとその仲間達は大声で笑う。
正直、悔しかった。悔しくて悔しくて・・・でも、体が動かない。
麗は歯を食いしばり、下を向く。刹那、
『下を向くなっ!』
ラトが急に頭の中でそう怒鳴りつけてきた。
『君は強くなりたくなかったのか!?』
「うっ」麗は歯を強く食いしばる。
『君は人を笑う奴が憎いのではなかったのか!?』
「くっ」
もちろん憎いさ、俺だって何度も何度も笑い者にされたから・・・。
『君は・・・私を・・・仲間にしてくれないのか・・・・・・』
刹那、俺は一つ思った事がある。
この、ラトという人物には俺以上に苦しい思いをしてきたんだろうなと。
麗はそう思った瞬間、目の色を変えて歯を強く食いしばり、本気で走り出して剣を振り落とした。
「うわぁっ!」
ボスは俺の剣を避けるが、俺は攻撃を緩めなかった。
何度も何度も響く剣がぶつかり合う音。
『俺は・・・俺は必ずおまえを仲間にしたいっ!人々が笑えるような景色を見たいっ!だから・・・』
「だから俺は戦い続けるっ!はぁぁぁぁ!!!」
麗の振る剣のスピードが少しずつ上がっていく。
「まずい・・・このままでは」
ボスは目線を仲間の方にやる。そして、
「死ねぇぇぇぇぇ!!!!」
ボスの仲間が三人が襲い掛かってきた。
「くっ」
ボスの仲間が横から攻めてきた。
三対一に変わった。優勢だった俺の勝利の確立がどっと下がった。
「卑怯な・・・」
俺はボスの大剣を自分の剣で防ぎながら後ろポケットから短剣を出して、さっきと同じようにボスの胸に一直線に赤い線をつける。
「うっ・・・まだ・・・まだぁ!」
そして、麗はボスの剣に吹き飛ばされる。
「くはっ!」
そして、飛ぶ直前に横腹、左腕に傷を負った。麗は横から来ていた敵を忘れていた。
麗は地面に叩きつけられるように落ちる。そして、麗はもう諦めかけていた。
「このままでは・・・勝てないっ!」
俺は少し涙を零しながら言う。
『悪い、さっきのは・・・無理っぽい』
そう諦めかけていた俺の頭にラトが話しかける。
『諦めないで・・・諦めないでっ!』
そうラトが何度も何度も言う。
「だけど、もう俺は・・・」
『君の心は折れやすい・・・けど、君は立ち上がればまた強い心に戻れる。だから立ち上がって!君ならまだ戦えるはずっ!』
ラトがそう言う。
「っ・・・!」
『私っ・・・いつまでもまっているから!』
刹那、麗の中で何かが変わった。
「はっ!」
麗は振り落とされた大剣を自分の剣で防ぐ。
「くっ・・・待っていろ、必ずっ!」
麗は、倒れて諦めかけている途中、何度もナイフで刺され切られ、ライフが大幅減っている。
『精霊ラトよ、今こそ力を見せてくれっ!』
俺はそう心の中でいい、剣に左手を当てる。
「ラト、頼んだよ」
そして、麗はボスに攻撃を仕掛ける。
「はぁぁぁぁぁ!!!」
麗の剣は青い輝きを放つ、そして麗はその剣をボスの大剣に向かって振り落とす。
鳴り響く剣が壊れた音、麗は勢いに乗ったまま剣を振り落とした。
「ボスっ!」
俺はボスを切った。
現実とは違って、血やグロデスクな事にはならなかった。ただボスはその場で倒れて帰らぬ人に。
「よくも、よくもっ!」
そしてボスの手下が、二人同時に剣を持って襲い掛かってきた。
「「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」」
手下が声を上げて襲い掛かってくるが、麗はさらっと避けしまった。
「動きが遅い、それじゃあ終わりにしようか」
麗は襲ってきた片方の手下と勝負を挑んだ。
そして、麗はその場で立ち止まって敵を待つ。
縮まってくる敵との距離、麗はもう敵の攻撃を予測していた。
「はぁぁぁぁぁぁ!!!!」
手下は剣を上に上げて、声を出して襲い掛かってくる。そして、
「はぁっ!」
俺は襲ってくる敵の腹に剣を振った。もちろん敵の剣は俺の体に少しでも当たらなかった。
「ぐあぁっ!」
そして、手下は地面に倒れこみ、起き上がれなくなった。
「おいっ!起き上がってくれよ・・・起き上がってくれよっ!」
もう一人の手下がそう叫ぶが、そいつ以外立ち上がる者はいなかった。
「お前は逃がしてやる。だからもうこういうことはやめろ」
俺はさすがにかわいそうなので、逃がしやることに。
「良いのか、そいつら、のち集団で襲いかかってくるぞ」
誰かが俺に話しかけてきた。そして、手下がその隙を狙ったように逃げようとした。刹那、
「ぐはぁっ!」
その手下は、誰かの弓矢で射抜かれた。
「えっ・・・」
俺は今の状況が理解できなかった。
「とりあえず、今は自己紹介は控えておこうか。のち、また会うことになるのだからな」
そして、その声はもう聞こえなくなった。
「一体誰なんだ・・・・」
そして、剣が光りだしてラトが出てきた。
「一応、これで契約は完了。良かったわ、本当に・・・」
ラトは少し涙を零して言う。
「まぁ、良かった」
それに、あの声の招待は・・・・。
麗はラトとの契約が完了した。それに麗は新たに目指すものができた。
「次はあの声の招待を暴くか」
そして、麗の新たな世界の物語と冒険が始まった・・・。
みなさん始めまして、こんにちは、和泉しんごです。今回から新作の執筆を開始いたしました。僕の転生先は異世界だった。が完結し、また新たな異世界物語がスタートして、少し安心しています。
また、異世界系かと自分でも思っていましたが、僕には異世界の方が少し書きやすいと思っています。大丈夫です。しっかりとヒロインパズルが完結したら、また新しいラブコメの連載開始を予定しています。今回までは間に合わなかったですが、もうすぐに連載開始をします。そのときはよろしくお願いします。今回も読んでいただきありがとうございました。少しでもた楽しんでいただけたら幸いです。それではまた、第二章でお会いしましょう! 和泉しんご