仲良し仲良し
全速力でダッシュして教室に向かうと靴箱に書かれている名前を確認してクラス、出席番号を確認すると靴を履き替え教室に向かった。
【1-B】
と、入口の上にぶら下がっている札を確認しい入口に書いてある席を確認して中に入った。
「ゆーぅー!!」
「ぅばっ!?」
教室に入るなり、いきなり名前を呼ばれながら何かが僕の方に来た。
背中に回ってる細い腕、僕の胸の中に収まってる頭、お腹あたりに当たっている柔らかい胸……。
「んだよ、澪夜かよ」
彼女は伊達澪夜。
僕の幼馴染で、良くあるとおりで、家が隣同士で両親も仲が良く小さい頃からいつも一緒だった。
昔は僕の方が小さかったのに今ではさすがに僕の方が高くなった。
高校に入って茶色にした髪は黒髪の頃とは大して変わらないキレイな髪でクセっ毛で少し先端がクルクル曲がっていてちょうどいい。
顔も少し童顔ながらとても可愛げがありドレスを着たらお人形のお姫様のような顔をしている。
スタイルもなかなか良くて、出でるとこは出てて、締まってるところはしまっている。
「なんだとは、なんだ、失礼な」
彼女は俺から離れるとムスっと怒った表情を見せた。
「はいはい、悪ーございました」
「あー、なんか、バカにされてる気がするー」
「気じゃなくて、バカにしてんの」
「何それひどーい」
彼女は手を口元に近づけてクスクス笑った。
僕もつられて笑った。
「あ、優と、澪夜じゃん。今年も一緒ー?」
入口の前でお話をしていた僕らを見下ろしているのは幼馴染の一人の橘花春だ。
小学校から続けているバスケのおかげで彼の身長は189cm(僕より35cmもデカイので神様この人を縮めて下さい!!)にもなる。細身ながらも筋肉質な体にはひ弱な僕には両手を使っても彼の右手に腕相撲で勝ったことが無い。
顔もなかなか良くてバスケもうまいので小さい頃からこの男はモテていた(別に羨ましくなんかないんだからねっ!!)(
無造作に伸びてる黒髪は彼の顔にとても似合っていた。
この三人は幼稚園からの中でずっと一緒だ、一緒に好きな子ができて一緒にフラれて一緒に泣き、そしてまた一緒に新しい恋を探す。
これくらい僕らは小さい頃から一緒だ。
「うん、ハル君もB?」(彼女は彼のことをあだ名でハルと呼ぶ)
小さく可愛げに小首を傾げる澪夜、それに、
「おぅ、俺ら今年もまた一緒だな、よろしく」
と、言っては整っている綺麗な顔で満面の笑みを浮かべる春。
そしてどこにでもいそうな僕。。。。。
この二人が似合いすぎて少し悲しいのは今に始まったことじゃない。
長すぎてもう慣れたくらいだ。
小6位の頃に澪夜が春のことが好きとかいう噂がたったらしいがウソかホントかは本人しか知らない。
「まぁ、二人とも今年も宜しくな」
と言って笑う。
「おぅ」
「うん」
二人も笑う。
やはりお二人にはかないません。
しばらくくだらない会話をしてチャイムが鳴るなり席についてHRを受けた。