入学式trouble
花びらがひらひらと舞い散るなか、僕は一人で着慣れていない真新しい制服を身にまとって通学路を歩いている。
今日は私立蒼柳高校の入学式だ。
今日からこの学校で三年間過ごすのかと思うと希望や不安やらで胸が沢山になって、今にも家でパソコンを開いていたい気分になる。
「今日から高校生……」
なんとなくポツリと呟き気合を入れるかのように両手でほっぺをペチンと一回叩いて校門をくぐる。
どこを見ても新入生や、その両親達で溢れ帰っている。
人口密度が高すぎて倒れそうになりながらもなんとか体育館裏の静かなところに来れた。
………が、
「ん、……は、」
女子の声であろうか、何かを悶え苦しんでいるのかと思いつつ、声の聞こえる方を振り向くと。
「…ぁ!?」
体育館の壁に凭れながらひと組の男女がこんな朝から、深いkissをしていた。
「そう、…もっとぉ………」
女は、ソウと呼ばれた男は言われたとおりによりいっそう、激しく、過激にし始めた。
「…ん、…ふ、!?」
「ひっ!?」
男とバッチし目が合ってしまった。
男は女から離れてコッチに歩いてくる。
ものすごく怖い顔をして。
「え、あの…その………」
僕は逃げることはおろか後ろに1歩1歩さがることもできなかった。
「おい、」
「な、何も見てませーん!!!!!」
最後の力を振り絞って全速力で体育館裏から逃げた。
このあとあんなことになるなんて、今の僕は知るよしもない。